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「連帯保証人」になるとなぜ危険なのか?

2022.08.27

他人の借金の連帯保証人になっていると、万が一支払いが滞った場合、自分が代わりに返済する必要が生じてしまいます。

非常に近い家族であればともかく、遠い親族や友人などの連帯保証人を引き受けることは避けるべきでしょう。

今回は、連帯保証人が負う法律上のリスクを踏まえて、なぜ連帯保証人になるのが危険なのかについてまとめました。

1. 連帯保証人とは

連帯保証人とは、主たる債務者が債務を支払わなかった場合に、代わりに債務を支払う人のことです。

たとえば、誰かにお金を貸そうとしている状況を考えます。

金額が大きい場合や、借り手(債務者)の収入が少ない場合などには、すんなりお金を貸すのは難しいでしょう。途中で資金が足りなくなって破産するなど、全額返してもらえないリスクが大きいからです。

しかし債務者以外に、連帯保証人からも借金を回収できるとなれば、貸し手(債権者)としてもお金を貸しやすくなります。

そこで、債務者に十分な信用がないケースでは、借金をする際などに連帯保証を求められることがあります。

2. 連帯保証人の義務は重い|通常の保証人との違いは?

連帯保証人と同じく、通常の保証人も、主たる債務者が債務を支払わなかった場合には、代わりに支払う義務を負います。

しかし連帯保証人には、通常の保証人に認められている以下の3つの権利・利益がなく、義務が重くなっている点に注意が必要です。

①分別の利益がない

保証人が複数いる場合でも、債務不履行の発生後に債権者から請求を受ければ、全額を支払う必要があります。

②催告の抗弁権がない

債務不履行が発生した後では、債権者に対して、先に主たる債務者へ催告すべき旨を請求することができません。

③検索の抗弁権がない

債権者が強制執行を申し立てた場合において、先に主たる債務者の財産について執行すべき旨を主張することができません。

このように、借金の返済などに関してきわめて重い義務を負っていることが、「連帯保証人になってはいけない」と言われる所以です。

3. 連帯保証を求められることが多いケースの例

前述のとおり、連帯保証を求める目的は、主たる債務者だけでは不十分な信用を補強することにあります。

特に以下の取引においては、債務を負担する際に連帯保証を求められるケースが多いです。

3-1. 会社が事業資金を借りる場合

会社による事業資金の借入は、数千万円以上の高額に及ぶケースが多いです。また、会社の経営が傾けば、債務不履行に陥ってしまうリスクが急上昇してしまいます。

そこで、代表者に会社の債務を連帯保証させ、経営に緊張感を持たせつつ、代表者の個人資産からも債権を回収できるようにする例がよく見られます。

3-2. 住宅ローンを借りる場合

住宅ローンを借りる際には、借入先の金融機関による融資審査を受けることになります。

融資審査では、債務者の収入などに応じて融資上限額が設定されます。勤続年数が一定以上の会社員であれば、年収の8~9倍程度まで借入が認められると言われていますが、それでも購入を希望する物件の価格に届かないケースもあるでしょう。

その場合、たとえば配偶者とのペアローンを申し込むことによって、夫婦の合算収入をベースに融資審査を受けられる場合があります。

ペアローンには「連帯債務型」と「連帯保証型」があり、連帯保証型を選択した場合には、夫婦の一方が主たる債務者、他方が連帯保証人となります。

連帯債務型:2人の債務者が、毎月共同で返済を行うペアローンです。

(例)夫と妻がそれぞれ、毎月7万円を返済

連帯保証型:毎月の返済は1人が行い、不払いが発生した際にもう1人も返済義務を負うペアローンです。

(例)夫が毎月14万円を返済(不払いが発生した場合には、妻も返済)

3-3. 奨学金を借りる場合

奨学金の中には、連帯保証を求める種類のものがあります。

たとえば、日本学生支援機構の第一種奨学金は、父母またはこれに代わる人を連帯保証人、4親等以内の親族で本人・連帯保証人と別生計の人を(通常の)保証人とすることを求めています。

参考:第一種奨学金の人的保証制度|独立行政法人日本学生支援機構

4. 連帯保証人には、絶対になってはいけないのか?

連帯保証人は、実質的に主たる債務者と同等の支払い義務を負います。そのため、連帯保証人になるリスクが大きいことは言うまでもありません。

しかし何らかの事情で、連帯保証人になることを避けられない場合もあるでしょう。たとえば、どうしても必要な事業資金を借り入れる場合や、子どもの奨学金を借りる場合などが典型例です。このように、リスクを覚悟で連帯保証人になるべきケースもあります。

ただし、連帯保証人になってよいのは、自分や近い家族のためにどうしても必要な場合だけと考えるべきでしょう。

遠い親族や友人・知人などから連帯保証人になることを求められても、安請け合いすることは避けてください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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