サウナ付きオフィスが増えている。仕事の効率がアップするだけでなくサウナでのビジネス交流がこれからの新トレンドになる予感!
コミュニケーションを促すオフィスサウナ
働く環境にもサウナを──。自社オフィスや、サービスオフィス、コワーキングスペースなどに、サウナを備えるケースが次々と登場している。サウナに入ることで仕事にメリハリがつき、効率アップする以外にも、ビジネスコミュニケーションが活性化しているという。
昨年の11月にオープンした「WORKING PARK EN」は月額制のサービスオフィスだ。「サービスオフィスとしては後発のため、差別化が必要だった」と話すのは、東電不動産の伊原さん。「健康促進型サービスオフィス」というコンセプトで、働きながら健康になれる環境を整えた。公園のような緑豊かな内装やカフェの提供に加え、サウナもその一環だ。
備えたサウナは個室サウナが3室。男性用は定員2名、女性用は定員1名。メトスに依頼してフルオーダーで作ったフィンランド式サウナは、セルフロウリュも可能。着替えや休憩を行なう部屋も、広々としている。
「運営してみて意外だったのは、サウナミーティングのための2人利用が多かったことです」と伊原さんは言う。会議室が大小揃うこの施設でも、あえてサウナで会議をする人が多いそうだ。
コロナ禍でオフィスを減床したり、なくした会社も多い。「本当に必要なのは、オフィスではなくコミュニティと仲間」というコンセプトでオープンしたのは、ライフスタイル型オフィス「TheaterWww」だ。中のサウナ施設OOO(オー)は、個室といってもソロサウナとは違い、最大3名と6名という複数名で「語らい合える」ことをウリにしている。利用客は30~40代を中心に、サウナミーティングやサウナ女子会、サウナ好きのミートアップに利用されることが多い。
名古屋のエンジニアリング企業タマディックは、自社ビルに本格的なフィンランドサウナを設置したことで話題を集めている。代表取締役社長の森實敏彦さんは2019年にフィンランドサウナアンバサダーの一員となり、社員の健康増進・創造力向上のために、新社屋の最上階にサウナを作ることを決意。建築家・坂 茂さんの設計により自社ビルの最上階にサウナを設置した。外には外気浴が楽しめる広いテラスがあり、他部署との交流を喜ぶ声も多く、早くもサウナ効果を感じている。
ひと昔前は、喫煙所で他部署の人間と交流する「タバコミュニケーション」なんていう言葉もあったが、健康志向の今、サウナがとって変わる日も近い!?
集中×リラックスに加えサウナ会議も
WORKING PARK EN
【住】東京都港区南青山3-3-3 リビエラ南青山ビル 【電】03・6447・1103 【営】24時間(スタッフ常駐時間:平日8:30~18:00) 【料】オフィス会員12万8000~329万3000円/月、コワーキング会員2万円/月、プライベートサウナ1回70分1000円
会員は1000円でサウナが利用でき、ネイルやマッサージも相場価格より割安で提供。高性能体組成計など、健康促進の仕掛けがあちらこちらに。
東電不動産 ソリューション事業部
営業グループマネージャー
伊原健一さん
WORKING PARK ENは、東電不動産が手掛けるサービスオフィス物件。サウナ好きの伊原さんのこだわりで、コストがかかってもロウリュができるサウナにしたかったのだとか。
現在の会員は7-8割が法人、残りが個人契約。自転車置き場もあることから、ロードバイク愛好者やランナーなど、健康志向の会員が目立つそう。