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私有地に放置された自転車はどうやって撤去すればいい?

2022.08.28

無断駐車の車を勝手に動かすのは違法であることを、以前の記事で紹介しました。

参考:自分の駐車場に無断で他人の車が駐車していたら、どう対処したらいい?|@DIME

放置自転車についても自動車と同様に、適法にどかすためには面倒な対応が求められます。自転車の所有者からクレームを受ける事態も想定して、撤去に必要な法律上の手続きを知っておきましょう。

今回は、私有地に放置された自転車を撤去する方法についてまとめました。

1. 放置された自転車は誰の物なのか?

私有地に放置された自転車を勝手にどかすと、自転車の所有者との間でトラブルになる可能性があります。そのため、ご自身の判断だけで放置自転車を撤去してしまうのは危険です。

放置自転車の所有者は、以下の要領によって決まります。一見しただけで所有者が誰だか判断するのは難しいので、警察などに相談しながら対応することをお勧めいたします。

①所有者が後で取りに戻るつもりの場合

所有者が一時的に駐輪し、後で取りに戻るつもりの場合、自転車の所有権は放置した所有者に残ったままです。

②所有者が捨てた場合

所有者が捨てるつもりで自転車を放置した場合、放置自転車は「無主物」となります。

この場合、無主物である放置自転車は、最初に所有の意思をもって占有した人の物になります。

③盗まれた自転車の場合

盗まれた後に乗り捨てられた物である場合、放置自転車の所有権は盗まれた被害者に残っています。

2. 私有地の放置自転車を適法にどかすための手順

私有地に放置された自転車を撤去した場合、所有者から損害賠償請求を受ける可能性があります。

しかし、撤去の際に法律上の手続きをきちんと踏んでいれば、不本意に損害賠償を命じられるリスクを回避できます。適法に放置自転車を撤去するためには、以下の手順によって万全を期してください。

2-1. 盗品かどうかを警察に確認する|盗品であれば引き取ってくれる

放置自転車が盗品の場合、警察に盗難届が提出されている可能性があります。

盗難届が提出されていれば、刑事事件に関する対応の一環として、警察が放置自転車を引き取ってくれます。そのため、まずは警察に連絡をして、放置自転車が盗品であるかどうかを確認しましょう。

2-2. 盗品でなかった場合|警察に遺失物として届け出る

放置自転車が盗品でなかったとしても、警察が遺失物であると判断して、遺失物法に基づいて引き取ってくれることがあります。

遺失物とされた放置自転車は、その特徴や拾得日時・場所が、警察署の掲示場で3か月間公告されます(遺失物法7条)。

公告期間に遺失者が現れなければ、拾得者が放置自転車の所有権を取得します(同法32条1項)。その後は放置自転車を自分で利用するのも、処分するのも拾得者の自由です。

また、拾得者は放置自転車を引き取らずに、取得の権利を放棄することもできます(同条2項)。

2-3. 遺失物として受理されなかった場合|所有者を確認する

ただし、盗品でない放置自転車がすべて遺失物として処理されるわけではありません。所有者が意図的に放置した自転車や、所有者が捨てた自転車は遺失物に該当しないため、警察は引き取ってくれないのです。

放置自転車が遺失物として受理されなかった場合には、警察に所有者が判明したかどうかを確認しましょう。所有者を特定できたかどうかで、その後の対応が異なります。

2-4. 所有者が不明の場合|張り紙等で警告したうえで処分する

所有者が不明の場合は、放置自転車に張り紙を貼るなどして、一定期間内に撤去するよう警告しましょう。警告期間は、少なくとも2~3週間程度設けるのが無難です。

期間内に所有者が現れなければ、放置自転車を処分します。仮に後から所有者が判明しても、十分な期間を設けて警告したうえで処分すれば、損害賠償責任を負うリスクを抑えられます。

なお、警告を行った事実や日付を立証するためには、警告書に公証役場で確定日付を付してもらう方法などが考えられます。

2-5. 所有者がわかった場合|所有者に連絡を取って警告・処分する

放置自転車の所有者が判明した場合は、所有者に対して撤去を直接警告する必要があります。警察から住所や電話番号を教えてもらって、所有者と連絡を取りましょう。

放置自転車の所有者が撤去に応じない場合には、裁判所に対して土地の所有権に基づく妨害排除請求訴訟を提起するのが正式な手続きです。

その後、勝訴判決が確定してから裁判所に強制執行を申し立て、やっと自転車を撤去することができます。

なお、所有者がわかっている場合でも、張り紙をして一定期間後に処分すればよいのではないかと考えるかもしれません。

たしかにそれでも、何か問題が生じる現実的な可能性は低いでしょう。

しかし万が一、後から所有者から損害賠償請求を受けた際に、所有者を知っていたことを追及されると不利な立場になる可能性があるのでご注意ください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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