時として、職場環境は悩みや不安、ストレスなどの強い影響をビジネスパーソンに与えることがある。
では、自分自身の精神衛生を守るために、「メンタル休職」を取る人はいったいどれくらいいるのだろうか?
女性の転職に特化した転職サイト「女の転職type」はこのほど、女性755名を対象にした「メンタル不調による休職」に関する意識調査の結果を発表した。
約7割が現在または過去、「職場にメンタル休職している人がいる」
Q.1 職場にメンタル不調で休職している人はいる?
『女の転職type』会員に職場にメンタル不調で休職している人がいるかどうかを聞いたところ、「現在はいないが過去にいた」が最も多く46.0%だった。「現在いる」は22.3%となっており、約7割の人の職場でメンタル不調で休職した実績があることがわかる。
Q.2 メンタル不調が原因で休職したことある?
メンタル不調が原因で休職したことはあるかどうかを尋ねると、「休職も有給休暇も取ったことはない」が1位で51.7%。「休職はないが有給休暇を取ったことがある」が27.2%、「休職したことがある」も21.2%おり、メンタル不調で有給や休職に至っている人が約半数となった。
Q.3 どのくらい休職した?
※「休職したことがある」と回答した人のみ
Q.2で「休職したことがある」と回答した人に、どの程度休んだかを尋ねると、1位が「数カ月程度」で33.8%、2位が「1カ月程度」で19.4%、3位が「1年程度」で15.0%だった。約3割の人が半年以上と休職が長期化していることがわかった。
メンタル不調の原因1位は「職場の人間関係」
Q.4メンタル不調に陥った原因は?
※「休職したことがある」「休職はないが有給休暇を取ったことがある」人のみ
※複数回答あり
メンタル不調に陥った原因は、1位「職場の人間関係」で58.3%、2位「業務量の過多」で41.2%、3位「職場のハラスメント」で39.8%となった。その他の意見としては、「コロナ」「育児との両立」「不妊治療」などが並んだ。
Q.5 メンタル不調時の症状は?
※「休職したことがある」「休職はないが有給休暇を取ったことがある」人のみ
※複数回答あり
メンタル不調時の症状は、1位「憂うつ」で70.4%、2位「不安感」で67.1%、3位「不眠」で58.3%となった。その他の意見としては、「過呼吸」「頭痛」「めまい」などがあがった。
休職中不安だったことは「金銭面」
Q.6 休んでいる間、不安に思ったことは?
※「休職したことがある」「休職はないが有給休暇を取ったことがある」人のみ
※複数回答あり
休んでいる間、不安に思ったことはどんなことだったかを尋ねると、1位「金銭面」が50.3%となり半数が回答した。休職経験がある人の約3割が、休職期間が半年以上と長期化しているため、たしかに金銭面が不安になりそうだ。
2位以降は「いつ快方に向かうか」が44.5%、「職場に迷惑をかけていないか」が43.1%、「社会復帰できるか」が39.2%と続いている。その他の意見としては、「異動できるか」「転職できるか」などがあった。
Q.7 メンタル不調を乗り越えるために大切だと思うことは?
※「休職したことがある」「休職はないが有給休暇を取ったことがある」人のみ
※複数回答あり
メンタル不調を乗り越えるために必要なことは、「十分な休息や睡眠」が82.3%で圧倒的1位だった。次いで「心を許せる人と過ごす」が64.1%、「異動や転職」が53.3%、「バランスのいい食事」が44.2%と続いており、リラックスすることや環境を変えることが大切だと思う人が多いようだ。
休職明けは約半数が「転職」
Q.8 休職期間終了後はどうした?
※「休職したことがある」人のみ
休職期間終了後はどうしたかを尋ねると、「転職した」が1位で48.8%だった。2位は「元の職場に復帰した」(18.8%)だが、「退職したまま働いていない」や「まだ休職中」もそれぞれ10%程度おり、いまだ休職から復帰できていない人もある程度の割合を占めた。
Q.9 休職明けにあったらいいと思う制度やサポートは?
※複数回答あり
休職明けにあったらいいと思う制度やサポートは、1位「時短勤務」で65.2%、2位「在宅勤務」で61.5%、「業務量の調整」で57.4%となっている。メンタル不調に陥った原因でも、「職場の人間関係」や「業務量の過多」が上位だったため、時短などの柔軟な働き方や、職場と距離が取れる在宅勤務などが求められている実態が見て取れた。
<調査概要>
・調査期間:2022年6月30日~7月11日
・有効回答数:755名
・調査対象:『女の転職type』会員
・調査方法:Web上でのアンケート
出典元:女の転職type
構成/こじへい