地上波を見ない人に大人気!
ネット動画視聴に特化したチューナー非搭載のテレビ、いわゆる「チューナーレステレビ」が今、注目を集めている。昨年12月にドン・キホーテから発売されたのを皮切りに、複数メーカーからのリリースが相次いでいるのだ。
そんな状況を、BCN総研、チーフエグゼクティブアナリストの道越一郎さんは「今、チューナーレステレビの第1波が訪れている感じですね。主な要因はふたつあって、ひとつはNHKの受信料が不要ということ。もうひとつは、動画配信サービスの普及です」と分析する。
BCN調べによると、今年5月のテレビ全体の売り上げで、ネット対応モデルが全体の75.8%と過去最高の割合を占めたという。
このデータから、ネットコンテンツを視聴するデバイスとして、テレビを活用することがごく普通になってきていることがわかる。
「そんなバックグラウンドから、地上波放送が映らないチューナーレステレビもある程度売れると判断し、参入するメーカーや企業が増えているのではないでしょうか」(道越さん)
しかし、現在のところ、大手家電メーカーはこの流れに乗っていない。それはなぜなのだろう。
「話題にはなっていますが、まだまだ市場としてはニッチですし、放送業界との浅からぬつきあいもあるので、今すぐ発売するということはなさそうです。ただ、相対的に放送コンテンツの価値が下がってきているという状況ではあるので、今後、大手が参入してくる可能性はあると思います」(道越さん)
普及が始まったばかりのチューナーレステレビ。今後の動向が気になるところだ。
完全無料で見られるコンテンツ
動画配信サービスには上のような無料で利用できるものも多い。今年4月「TVer」が民放5系列のリアルタイム配信をスタート。チューナーレス化がさらに進む!?
24V型から50V型まで4サイズ展開
ORION『Android TV搭載チューナーレススマートテレビシリーズ』
2万7800〜5万4800円(直販価格)
24V型はHD(1366×768)、32V型と40V型はFHD(1920×1080)、50V型は4K液晶パネルを採用。4モデルともHDR10、HLGをサポートし、50V型はDolby Visionにも対応する。50V型は7月下旬発売予定。
音響面では全機種Dolby Audioに対応し、50V型はDolby Atmosもサポート。
【SPEC】解像度:3840×2160 OS:Android TV(Ver.11) 無線LAN機能:内蔵(2.4G/5G) Bluetooth:内蔵(Ver.5.0) HDMI端子:4 USB端子:2 光デジタル端子:1 LAN端子:1 ※仕様は50V型のもの。
〈EDITOR’S VOICE〉50V型は高画質・高音質機能が充実しているので、4Kネットコンテンツの魅力を思う存分堪能できそう!(編集・テラダ)
中国の大手総合家電メーカーTCLとのコラボモデル
e angle select『チューナーレスTV 43P63E』
4万9800円(一般販売予定価格)
エディオンとTCLが共同開発したGoogle TV搭載の43V型4Kチューナーレステレビ。6月に「Makuake」にて50台限定で先行予約販売を実施したところ、即日で完売した。一般販売は9月の予定。
臨場感あふれるサウンドを実現する立体音響技術Dolby Atmosに対応。
スマホ画面をテレビにワイヤレスで表示できるChromecast機能も内蔵する。
【SPEC】解像度:3840×2160 OS:Google TV 無線LAN機能:内蔵(2.4G/5G) Bluetooth:内蔵(Ver.5.0) HDMI端子:3 USB端子:1 光デジタル端子:1 LAN端子:1 ※製品画像は開発中のもので、仕様および外観は変更する可能性あり。
〈EDITOR’S VOICE〉低遅延ゲームモードを搭載しているので、大画面ゲームモニターとして利用するのもあり!(編集・タジリ)
チューナーレステレビの火付け役
情熱価格『Android TV機能搭載フルHDチューナーレス スマートテレビ』
42V型『TSM-4202F2K』3万2780円 24V型『TSM-2402F2K』2万1780円
昨年12月に発売されるやいなや、大きな反響を呼び、初回生産分はすぐに完売。発売からわずか半年余りで2回増産するほどの人気製品となっている。2モデルとも解像度はFHDで、Chromecast機能も内蔵する。
リモコン上部にはYouTubeなどに直接アクセスできるボタンを搭載。
【SPEC】解像度:1920×1080 OS:Android TV(Ver.11) 無線LAN機能:内蔵(2.4G) Bluetooth:内蔵(Ver.5.0) HDMI端子:3 USB端子:2 光デジタル端子:1 LAN端子:1 ※仕様は42V型のもの。
〈EDITOR’S VOICE〉24V型は寝室に置くのにちょうどいいサイズ! PC用モニターとしても活用できそうですね。(編集・ハラグチ)
Chromecast機能を搭載
ユニテク『32インチ アンドロイドモニターテレビ K3200HSG-E』
オープン価格(実勢価格約2万7800円)
ユニテク『43インチ アンドロイドモニターテレビ K4300USG-E』
オープン価格(実勢価格約4万9800円)
2サイズを用意し、32V型はHD(1366×768)、43V型は4K対応の液晶パネルを搭載。HDMI端子を43V型で4基、32V型で3基備え、うち1基はARC機能に対応する。
【SPEC】解像度:3840×2160 OS:Android TV(Ver.11) 無線LAN機能:内蔵(2.4G/5G) Bluetooth:内蔵(Ver.5.0) HDMI端子:4 USB端子:2 光デジタル端子:1 LAN端子:1 ※仕様は43V型のもの。
〈EDITOR’S VOICE〉基本を押さえた仕様が◎。43V型は4K表示に対応しているので、高画質コンテンツも楽しめます。(編集・イシザキ)
取材・文/立原尚子
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。