普通は楊枝などで持ち上げて食べるわらび餅だが、最近はストローで飲める〝とろっ〟としたタイプがブームを巻き起こしている。
そのルーツがどこにあるのかはっきりしていないが、2019年8月には東京・巣鴨にオープンした「わらび餅もとこ」が『わらび餅ミルクティ』を、12月には「スターバックス コーヒー」が『あずきなこ わらびもち 福 フラペチーノ』を発売するなど、同時多発的に「わらび餅×ドリンク」をコンセプトに掲げた商品が登場した。
「わらび餅もとこ」広報担当の下田浩生さんが、当時を振り返る。
「2019年は空前のタピオカブームでしたが、私たちが店舗を構えているのは、お年寄りが多い巣鴨。そこで、老若男女の口に合うわらび餅を使ったドリンクを開発しました」
ブームを加速させたのが、20年8月オープンの「とろり天使のわらびもち」だ。21年12月までに全国61店舗を展開、今年6月には100店舗を超えるペースで拡大している。
同店を運営するGROWUP顧問の関本純さんがこう話す。
「商品の見た目にこだわるのはもちろんですが、店内に写真撮影エリアを設けることで写真を撮ってSNSに投稿したくなるような仕組み作りを意識しました」
今年5月にオープンした「甘味処鎌倉 小江戸川越店」では着物レンタルサービスを行なっており、体験型観光としての価値創造にも取り組んでいる。国内外問わず観光客増が見込まれる中で、手軽に和のテイストを楽しめる飲むわらび餅は〝定番スイーツ〟となり得るのか。
⼥⼦⾼⽣がメニュー考案!
『飲むわらびもち』
各650円
アルバイトの女子高生が「とろとろすぎて、ストローで飲めるのでは」と発想し誕生。フレーバーは「ミルクティー」「抹茶」「黒蜜」の3種類。
わらびの根10kgから70gしか採れない本わらび粉を使用している。爪楊枝を刺しても持ち上がらないほどの柔らかさが人気の秘訣。
とろり天使のわらびもち 茨木店
[住]大阪府茨木市舟木町2-27 [電]070・2432・4079 [営]11:00~19:00 [休]年中無休
季節ごとの豊富なメニュー!
『わらびもちドリンク』
500円〜
国産本わらび粉など素材にこだわり、とろける口溶けと程よい食感を両立。夏季限定のレモネード味など、季節限定メニューも豊富。
全国各地の観光地を中心に32店舗以上展開。街歩きのお供として楽しんでもらうために、テークアウト主体の業態となっている。
甘味処鎌倉 小江戸川越店
[住]埼玉県川越市元町2-1-3 [電]049・292・0668 [営]11:00~17:00 [休]年中無休
元祖飲むわらび餅!
『わらび餅ミルクティ』
M500円、L650円
味は抹茶、ほうじ茶、紅茶の3種類。わらび餅は黒糖と紫芋から選べる。わらび餅に合うお茶を厳選、注文後その場でたてて提供する。
東京・巣鴨の真性寺前にある屋台型の店舗。浅草に別店舗があるほか、全国に20以上のデリバリー専用店舗を展開している。
わらび餅もとこ 巣鴨店
[住]東京都豊島区巣鴨3-31-2アルカディア篠1F [電]03・5394・1830 [営]10:00~18:00 [休]月曜日(4日、14日、24日、祭日は営業)
取材・文/桑元康平
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。