8月になり猛暑日が続き、電力供給も心配な今年。暑くて外に出るのも億劫になるが、休みの日は少しでも外に出かけたい!と思っている人も多いだろう。そんな人におすすめなスポットが「滝」だ。
今回は、自称「滝マニア」がおすすめする!あのラピュタの世界観が味わえる滝「沈堕の滝」を紹介する。
【涼を求める旅】大分県の秘境の滝「沈堕の滝」
国土の多くが山岳地帯で、雨が多い日本は「滝大国」。大小さまざまな滝があるが、その数は12000以上と言われている。そんな滝大国の日本には、和歌山の「那智大滝」や、栃木の「華厳の滝」など、誰もが知るメジャーな滝が存在するが、まだまだあまり知られていない秘境の滝も数多くある。
今回はそんなあまりスポットライトが当たっていないが、魅力たっぷり!大分県の豊後大野市にある「沈堕の滝」を紹介する。
大分県といっても温泉大国「別府エリア」や、絶景が楽しめる「久住エリア」など観光スポットが多く点在するが、沈堕の滝は「荒城の月」で知られる音楽家、瀧廉太郎が幼少期住んでいる屋敷が残る「竹田市」から車で30分ほどの山間にある滝だ。
Googleマップで「沈堕の滝」を入力すれば、ナビゲーションに従って向かうことができるが、「滝」の一番近い駐車場「ちんだの滝ふれあい広場」への入り口はかなり狭くわかりずらいので注意。
入り口は狭いが駐車スペースは広く、そこにはトイレも併設されている。
沈堕の滝は実はひとつではない!
「滝」というと、ベネゼエラの「エンジェル・フォール」のように落差がすごい縦長の滝と、アメリカの「ナイアガラ」のように、幅広い滝があるが、「沈堕の滝」はその両タイプが楽しめる珍しい場所。というのが、この滝は2つの滝で構成され、ひとつは幅が97mある横幅が長い「雄滝」。そして、もうひとつは落差が18mある「雌滝」で、この2つの滝を合わせて「沈堕の滝」と呼ばれ、水墨画として有名な「雪舟」もこの迫力ある滝を描いたと言われている。
迫力ある滝を楽しみたのなら「沈堕の滝展望台」へ
駐車場から「沈堕の滝展望台」への遊歩道があり、5分ほどで滝を間近に見れるスポットへ行くことができる。遊歩道には緩やかな階段はあるものの勾配は少なく、年配の人でも歩ける距離。駐車場でも充分、雄滝の迫力は感じられるが、展望台は滝を俯瞰でき、「ゴーゴー」と爆音を立てて流れ落ちる滝の音を感じられ、マイナスイオン効果も抜群だ。
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滝だけでなく産業遺跡も魅力
「沈堕の滝」は滝だけでも充分魅力があるが、遊歩道の途中には「沈堕発電所跡」があり、ここが「天空の城ラピュタ」のようで写真映えする。
ここは、もともとは雄滝に流れる水の力を活用して発電していた発電所だが、発電所は廃止され、その廃墟は九州の近代遺産となっている。
現在は、その発電所があった建物の屋根はなくなり、石造りの壁だけが残っている状態だが、草木が生い茂り、宮崎駿監督が描く「天空の城 ラピュタ」の廃墟のよう。
遊歩道から建物跡を俯瞰することができるが、階段を降りると廃墟まで行くことができる。そこからは、大きな窓のうつくしいアーチ型が望め、昔の建築の技術の高さを伺える。ただし、足場は石組が崩れているところがあり、草木が生い茂りヘビが出ることもあるとか。また、石造りの建物だったため、崩落の恐れもあるので、注意して見学しなければならない。
滝の全貌を見るなら車道にある展望台がベスト
「沈堕の滝」は雄滝と雌滝の2つあるが、駐車場から雌滝の迫力ある滝の流れを眺めることはできない。2つの滝を合わせて見れる場合は、駐車場から少し離れた三重野津原線の車道横にある「沈堕の滝展望台」で見るのがベスト。ここからは2つの滝とともに発電所跡も併せてみることができる。
夏の観光地は「涼」が取れる場所へ
残念ながらこの滝付近で水遊びを楽しむことはできないが、滝の爆音と水しぶきで「涼」を目から体から感じられる。滝の展望台へのトレイルは木が生い茂り、木陰になっているところも多いが、やはり35度以上の猛暑日は、日が和らぐ夕方に訪れるのがベスト。ただし、木が多い場所なので虫よけは持参しよう。
文/舟津カナ
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