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家計を立て直すにはどうすべき?浪費癖のある家族がいる場合の対処法

2022.08.16

一部の家族がお金を浪費し続けていると、家計全体が苦しくなってしまいます。

浪費癖が直らない家族がいる場合、家計を立て直すためにはどう対処すべきなのでしょうか? 法的な観点から考えられる対策をまとめました。

1. 浪費する家族には、お金の管理を任せない

浪費癖のある家族には、基本的に家計に関わるお金の管理を任せるべきではありません。できる限り他の家族がお金を管理して、生活費が浪費に回されてしまうことを防ぐことが望ましいです。

1-1. 話し合って給与振込先口座を変更する

家族に浪費癖があるケースでもっともたちが悪いのは、家計を支える収入の大部分を稼いでいる人自身が浪費をしている場合です。毎月入金される給与を悉く浪費に回してしまうため、生活費は常に圧迫され、貯蓄等に回すお金もなくなってしまいます。

一家の「大黒柱」による浪費を防ぐためには、毎月の給与が振り込まれる銀行口座を変更し、変更後の口座の通帳・キャッシュカード・インターネットバンキングのアカウントを別の家族が管理することが望ましいでしょう。そうすれば、給与が浪費に回されるリスクを抑えることができます。

ただし、給与振込先口座を変更するためには、本人による手続きが必要です。浪費を止めることが家計にとって必要不可欠であることにつき、話し合いの中で本人を説得できるかどうかがポイントになるでしょう。

1-2. 「家族信託」の活用も選択肢の一つ

家族による財産の浪費を防ぐためには、「家族信託」を活用することも有力な選択肢です。2つの活用例を通じて、家族信託の仕組みやメリットを紹介します。

1-2-1. 家族信託の活用例①|本人に生前贈与をする代わりに…

相続対策などの目的で、親が子に対して生前に財産を贈与するケースがあります。しかし、浪費癖がある子に対してまとまった金額の財産を贈与すると、あっという間に使われてしまう可能性が高いでしょう。

生前贈与した財産が浪費されてしまう事態を防ぐには、「家族信託」を活用する方法が考えられます。

家族信託とは、ある家族のために、別の家族が財産を管理する仕組みです。たとえば、以下の設例を考えます。

<設例①>
父A(委託者)が、浪費癖のある子Bを受益者、Bの配偶者であるCを受託者とする家族信託を設定するため、Cとの間で信託契約を締結した。
信託契約では、AがCに対して一括で1,000万円を信託譲渡し、その金銭をCは信託口座で管理しつつ、毎月10万円ずつ引き出してBに渡すべき旨が定められた。

家族信託には、以下の3つの立場の人が関わります。

委託者:信託財産を拠出する人です。設例①では、1,000万円を拠出したAが委託者に当たります。
受託者:信託財産を管理する人です。設例①では、1,000万円の管理を担当するCが受託者に当たります。
受益者:信託財産から利益を受ける人です。設例①では、1,000万円の中から毎月10万円ずつもらえるBが受益者に当たります。

設例①では、Aが浪費癖のあるBに対して1,000万円をまとめて渡すのではなく、Cを介して毎月10万円ずつ渡す仕組みが作られました。仮にAが将来亡くなってしまっても、Bのための信託財産の管理を、引き続きCに任せることができます。

1-2-2. 家族信託の活用例②|本人の財産を家族が管理する

また家族信託は、本人の財産を家族が管理するケースでも活用できます。

<設例②>
浪費癖のあるD(委託者)が、自分(D)を受益者、Dの配偶者であるEを受託者とする家族信託を設定するため、Eとの間で信託契約を締結した。
信託契約では、Dが毎月振り込まれる給与のうち10万円をEに信託譲渡し、その金銭をEは信託口座で管理しつつ、Dのために管理すべき旨が定められた。

家族信託では、委託者と受益者を同じ人にすることもできます。設例②は、Dが委託者兼受益者として、自分の財産(給与)の管理を受託者Eに任せる仕組みです。

Dが自分の判断で信託財産を使うことはできなくなりますが、Eも信託財産の管理に当たっては信託契約に従う必要があります。

Dがある程度納得できる形で、浪費を避けつつ家計のための貯蓄を積んでいく方法として、家族信託の活用は有力な選択肢になり得るでしょう。

2. 家族が浪費で借金を作ってしまった…どうすべき?

本人が浪費によって借金を背負ってしまった場合、家族は保証人になっていない限り、借金を返す義務はありません。

とはいえ家計全体で見れば、借金の返済によって生活費は圧迫されてしまいます。もし借金によって収支のバランスが崩壊し、生活が極めて苦しくなってしまった場合には「債務整理」をご検討ください。

債務整理は、債権者との協議や裁判手続きを通じて、借金の減額・免除や返済スケジュールの変更などを認めてもらう手続きです。適切な方法によって債務整理を行えば、借金によって苦しくなった生活を改善できる可能性がありますので、お近くの弁護士などへご相談ください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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