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飛行機と新幹線、リモートワークを快適にできるのはどっち?

2022.09.28

新幹線

新幹線、専用車両で席からの電話・Web会議OK

 乗車時間が長くなると5時間近くにもなる新幹線、普通車でも飛行機以上にシートの前後間隔が広いのはメリットである一方で、通話するためにはデッキに移動せねばならず、コロナ禍で日常化したWeb会議をこなすのは難しかった。そのような状況を受けJR東日本やJR東海などでは、特定の車両に限って座席で携帯電話での通話やWeb会議が可能な専用車両を相次いで導入した。ビジネス出張者からは好評で、旅行の時にも利用する人が増えている。

 JR東日本では、一部新幹線(こまち号、つばさ号、つるぎ号)を除いてすべての新幹線の8号車を「新幹線オフィス車両」として利用できる。「はやぶさ」「はやて」は6月27日より8号車の指定席特急券の購入が利用条件になったが、それ以外の新幹線では自由席特急券もしくは8号車以外の指定席特急券を持っていれば、8号車に移動してリモートワークが可能だ。東海道・山陽新幹線「のぞみ」では7号車を「S Work車両」としており、こちらは指定席の購入が必要。ネット予約サービス「EX予約」もしくは「スマートEX」会員のみが対象となる。「スマートEX」であれば年会費は無料なのでこの機会に入会するのもいいだろう。両サービスともに繁忙期の一部は設定されないこともある点は留意しておこう。

【JR東日本】追加料金なしで通話OK「新幹線オフィス車両」

東北・北海道・上越・北陸の各新幹線の8号車に設定された「新幹線オフィス車両」。まさに動くオフィスとして、電源も使いながら旅先までの移動時間を有意義に使える。追加料金も不要なので使わない手はないだろう。

新幹線オフィス車両

快適に利用するには、A席・C席・E席の利用がおすすめだ。また、ヘッドセットなどを持ち込んだほうが気兼ねなく作業できるだろう。

JR東日本

今までは新幹線特急券の種類に関係なく利用できたが、6月27日より「はやぶさ号」「はやて号」に限り、8号車の指定席購入が必須になった。
各画像提供:JR東日本

東北・北海道新幹線

東北・北海道新幹線のE5系・H5系では、折りたたみ式間仕切りを期間限定で無料で貸し出しており、プライバシーが保たれる。幅420mmで、大きめのノートPCでも活用可能だ。

充レン

[耳寄り情報]グランクラス付きの新幹線なら確実に電源を使えるが、一部では電源がない車両も。駅構内でのモバイルバッテリー貸し出しサービス「充レン」を活用すれば、出先での返却もできるので便利だ。

【JR東海】通信容量2倍の快適Wi-Fi完備「S-Work車両」

N700Sの導入が進む東海道・山陽新幹線では、すべての「のぞみ」の7号車を「S Work車両」にした。中でもN700Sは通信容量が従来の2倍で、さらに一部車両にはビジネスブースも設置している。

S-Work車両

窓側席であればすべての「のぞみ」で電源が利用でき(一部車両は全席に設置)、電話やWeb会議も自分の席ですべて可能だ。

S-Work車両

N700Sに限り、「膝上クッション」「簡易衝立」「小型マウス」「ノートPC用ACアダプタ」「USB充電器」などのビジネスサポートツールを無料で貸し出してくれる。

ビジネスブース

[アップデート情報]周囲を気にせずに集中して仕事ができる「ビジネスブース」も3編成が導入済。従来の喫煙スペースを改修した。

個室列車で「ゆったりワーケーション旅」という選択肢

 最近では少なくなった個室車両が在来線特急や私鉄特急などで復活の傾向が見られる。究極のワーケーション場所として、奮発して個室を利用するのはありだろう。2020年3月にデビューした伊豆への特急「サフィール踊り子」、私鉄でも近鉄特急「しまかぜ」に個室を設定。また元祖個室車両がある東武特急「スペーシア」も含め、個室の中で周りを気にせず短時間でのワーケーションもアリだ。

サフィール踊り子

「サフィール踊り子」は、1~4名用、1~6名用の2タイプの個室がある。テーブルも大きく、旅をしながら会議も。

サフィール踊り子

東京・新宿~伊豆急下田を結ぶ「サフィール踊り子」。個室は人気が高く、早めの予約が必須だ。

取材・文/鳥海高太朗

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