コロナの流行で一時は外出や都道府県をまたいでの移動が制限されていたものの、現在そういった規制はなくなった。そんな中、ビジネスシーンにおいて「出張」も復活してきているのではないだろうか?
JTBビジネストラベルソリューションズはこのほど、2021年5月〜2022年4月の期間に3カ月に1回以上の頻度で宿泊を伴う国内出張に行った経営者・会社員500人を対象に実施した「国内出張に関する意識調査」の結果を発表した。
緊急事態宣言発令時には、65.4%が「出張に関する規制があった」と回答
緊急事態宣言発令時には、65.4%が「出張に関する規制があった」と回答。そのうち「一部条件付きで制限されていた」ケースが43.2%と最多となった。
また、2022年現在と2021年で国内出張の回数を比較すると「変わらない」が49.2%、「増えた」が29.2%となった。新型コロナウイルス感染症の拡大から3年目となり、徐々に国内出張を再開する企業があることがうかがえる。
コロナ禍を通じて、出張に対する意識に変化あり
コロナ禍による出張制限を通じて、出張に対しポジティブ・ネガティブそれぞれ意識の変化が見られた。
ポジティブな意識の変化としては、「直接関係者とコミュニケーションをとることで円滑に仕事が進んだ(39.2%)」が最多で、続いて「直接現地の様子を見ることで有益な情報が得られた(31.2%)」となった。
一方で、ネガティブな意識変化としては、「新型コロナウイルスの感染リスクに不安を感じた(31.2%)」が最多に。以下、「移動時間がもったいなく感じた(23.2%)」「出張後の処理業務が面倒だった(21.0%)」が上位となり、出張に関連した「時間」に対する課題が明らかとなった。
出張回数が増えたことで47.3%が面倒になったと回答
出張回数が増えたことで47.3%が面倒になったと実感していた。また、面倒に感じている原因について、「宿泊先・交通機関の手配(56.5%)/スケジュール調整(53.6%)」に加えて「出張精算(27.5%)/立替精算(21.7%)」など、出張に関わる周辺業務であることが明らかとなった。
出張の周辺業務にかかる時間は平均92.3分
出張に関わる周辺業務について、「宿泊先・交通機関の手配」「出張前のスケジュール調整」「出張精算」に要した合計時間を調べてみると平均で約92.3分かかっていることが明らかとなり、周辺業務の効率化が必要であることがうかがえる。
出張はビジネスにおいて重要な役割を果たすとの回答が67.8%
面倒という印象がある中で、出張自体は「ビジネスにおいて重要な役割を果たしている」との回答が67.8%となった。
その理由については、「対面コミュニケーションの方が関係構築しやすいから(49.0%)」、「現場を直に確認することが重要だから(46.6 %)」など、直接訪問することに意義を感じているケースが上位となった。このことから、出張はビジネスマンにとって関係値構築における重要な手段として捉えられていることがうかがえる。
<調査概要>
調査方法:インターネットリサーチ
調査機関:自社調査
調査対象:全国の29〜59歳の男女、年に3回以上、宿泊を伴う国内出張に行く経営者・会社員
調査時期:2022年5月31日〜6月3日
回答数:500※四捨五入の関係で、合計数値が合わない場合がある。
構成/こじへい