男は黙って亀で行く!
ようするに店で売ってるワンカップ、百円プラスすれば角打ち的に店内で呑めるってことですよ。で、そのワンカップはいくらかと見に行ったらこれが330円! つまりワンカップは430円で呑めるってことじゃん!
最初より呑むペースはユックリになってる。そしてワンカップは180mlだから、テキトーに計算すると、ワンカップならば六口以上は余裕でいけそうな気がする。
だいたいワンカップを呑ませる安い立ち呑み屋とかでも、価格はそんなもんだしね。それどころか洒落たムードでワンカップを何十種類も取り揃えてますなんて店だと700円くらい取るぞ!
そこらの計算は約1秒で終了!今までなにかと高いと思ってたけど、このワンカップで一気に形成逆転である。ワンカップの中から、今まで呑んだことない塩尻市の『笑亀』ってのを選んで呑んだ。個人的に名前に“亀”って付くお酒にはハズレがないし、男はやっぱり亀だからな!
さっきまで呑んでた日本酒は純米だの吟醸だの本醸造だの特定名称酒だったけど、このワンカップは普通酒。面倒臭いこといえば、たしかにキレとかは落ちるかもしれないけど、オレ、面倒なこというのは価格だけだからね!
もうワンカップ430円サイコーッ!
たしかに自販機に小銭入れて一杯ずつ呑むのって、それこそガチャポンみたいな面白さあるけど、もうこの店に次に来る時はいきなりワンカップ!
この店の利用法を発見した所で、ワンカップも八口くらいで終了。ほとんど食べなかったヤケに旨い柿の種は、家にお土産として持って帰ったのだった。
ちなみにこの店行ったのは午後3時頃で、客は最初オレ一人。途中からオレより10才くらい先輩と思われるハンチング紳士がきて、チビチビ自販機日本酒を呑んでたんだけど、オレがワンカップ呑みだしたら、すぐ様真似してワンカップ呑みだした。
あのハンチング紳士も次回は一杯目からワンカップだろうなァ…。
文・イラスト/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。