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お金だけではVIPとは呼べない!カジノに学ぶVIPマーケティングの極意

2022.09.04

【短期集中連載:Vol.5】カジノ&ギャンブルカジノ・マーケティングカジノのVIPプレーヤーとは?

ナマステ。カジノライターのかじのみみです。

世界のカジノには「富裕層」(VIP)と呼ばれる人々が数多く遊びに来ています。ところで、富裕層の定義ってなんでしょう?またカジノにおけるVIPプレーヤーは、一般的に伝えられている富裕層と同じカテゴリーの人たちなのでしょうか(?)探ってみましょう。

シリーズ⑤のテーマは、「カジノ・マーケティングカジノのVIPプレーヤーとは?」です。

カジノにおけるVIPマーケティングとは?

世の中には信じられないくらい資産を持っている人たちが存在する。一体、何ゆえにそんなにお金持ちなのだろう。

代々続く「オールドマネー」を受け継いでいる家系、何かのビジネスであっと驚くようなお金を生み出した人々、不正なものに手を染め莫大な私腹を肥やした者・・・

世界のカジノには超富裕層をはじめ、会社経営者、俳優、芸能人、スポーツ選手、文化人などが訪れてくる。海外カジノのVIP担当はそのような人たちと「ときどき」遭遇し、通訳やアテンド業務に従事する。世界の富裕層等は毎日のようにカジノホテルに滞在している可能性はあるが、お忍びも多いため、滞在が知れ渡らないよう施設は配慮していることが常である。

さて、この富裕層と呼ばれる人たちだが、日本ではどれくらいの割合が富裕層になるのだろうか。

2019年版の野村総合研究所の富裕層に関する調査によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」とし、その両方を合わせた世帯数は132万7,000世帯にのぼると推計。世帯の純金融資産保有額が、5億円以上の「超富裕層」は8.7万世帯、1億円以上5億円未満の「富裕層」は124・0万世帯、5,000万円以上1億円未満の「準富裕層」は341.8・万世帯、3,000万円以上5,000万円未満の「アッパーマス層」は712.1万世帯、3,000万円未満の「マス層」は4,215.7万世帯と発表した。
(その他情報:https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2020/cc/1221_1

この情報をもとに円グラフを作成したところ、国内の「超富裕層」と「富裕層」の割合は、全体の2.5%程度に過ぎないことが確認できた。(下記図参照)

純資産の保有額が5,000万円から1億円未満の「準富裕層」グループの世帯数をそこに加えたとしても、富裕層カテゴリーの世帯数は全体の10%に満たないのだ。その他、90%以上の国民がどこかの「マス層」に属しているというのが現在の日本社会である。まさにピラミッド構造だ!

5年ほど前、「1億円以上の資産を持つ人は国内では100万人以上。よって国内のVIPプレーヤーは100万人以上と予測」と報告をしている方がいた。

それを見たとき「確かにその推計方法は、国内の潜在的なVIPプレーヤーを可視化する手法としては有効だが、カジノ現場のVIPマーケティングとしては抜け落ちている因子がある」と感じた。なぜなら、表面的な資産のみをカジノのVIPプレーヤーの推計基準とした場合、1億円以上の資産を保有していない、また物資的な資産の保有に興味のないVIPプレーヤーの存在を見落としている可能性があるからだ。

大型IRタイプのカジノでは、数百万円のお金を「FM」(フロントマネー)として預け、一定時間をカジノで遊んでいただける顧客を「富裕層/VIPプレーヤー」と定義する。FMとはFront Moneyの略で、カジノで遊ぶお金を事前にカジノ側に預ける特別なプログラムのことをいう。

ここ20年程の間ではラスベガスやマカオ、シンガポールの他にも、例えば、韓国、フィリピン、カンボジア等でIRリゾートが次々と出現をしている。よって、カジノにおける

VIP運営は地域や施設によって異なることは事前に共有しておこう。また、カジノのVIPマーケティングにおける条件などは、同じ地域であっても、施設や運営チームによって内容が異なる場合があることも留意しておきたい。

基本的に大型有名カジノでは、FMプログラムや施設のVIP専用テーブルで一定時間のカジノプレーがない限り、そのプレーヤーを「VIP」とは定義しない。世の中にはさまざまなマーケティング手法があるとは思うが、やはりカジノでの堅実なVIP営業としては、信頼のおけるVIPプレーヤーからの「ご紹介」が一つの例であることは間違いないだろう。

カジノ現場のVIPマーケティングというのは、昨今のようなデジタル・マーケティングだけでは事足りないと言わなければならない。デジタルツールの台頭はモノゴトをスピーディーに便利にした。成長分野であるため、今後も必要不可欠なものだし筆者もデジタルツールの恩恵を受けているという自覚がある。

しかし、デジタルツールだけではVIPプレーヤーに対して「きめ細やかなサービス」を施すことはできない。なぜなら「痒いところに手が届く」ホスピタリティ運営は、生身の人間にしか行えないからだ。カジノのVIPと呼ばれる人々は、レストランで飲食を楽しんだり、ゴルフをしたり、釣りに出かけるなど、心を許したマーケターとアナログ的な交流を望んでいる場合が多いものである。

いずれの場合においても、カジノにおけるVIPプレーヤーの定義は、’They can fly anytime anywhere’(いつでもどこでも飛び立つことができる人たち)という言葉につきるだろう。海外カジノのVIPマーケター間ではこのように表現しており、決して「純金融保有資産額」のみでカジノの富裕層プレーヤーをカテゴライズしているわけではないのだ。

思い立ったらいつでも、どこにでも旅立つことができる人たち。どんなときでも仕事や時間に関係なく移動できる自由人(またはその力を持っている人)という意味で本場カジノの世界では広く認知されていることをお伝えしておきたい。

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取材・文/かじのみみ 

カジノライター/ カジノコンサルタント

カジノIR・ゲーミング業歴31年。カジノディーラー歴25年。10歳から15歳までインドのボンベイで育つ。2001年、米ラスベガスのPCIディーラーズスクールにて日本人初としてブラックジャック・ルーレット・バカラのディーラーライセンス取得。国内カジノメーカーでの広報・カジノイベント企画運営責任者、米系大手カジノ事業主のVIPマーケティング業を得て、2013年8月フリーとなる。2012年  立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科(MBA)修士課程修了。2019年 マカオ大学 グローバルリーダーシップ育成プログラム 国際統合型リゾート経営管理学(IIRM) 修了。

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