動画の新プラットフォームが誕生!
コロナ禍は日本の贈り物文化をも新しい形に変えようとしている。
ここ数年、コロナの流行やライフスタイルの変化により、ギフトシーンではカジュアル化が加速。今や、お中元・お歳暮など季節の贈り物が縮小傾向にあるという。
それに代わり、ギフト市場拡大を期待されているのがソーシャルギフトだ。オンラインで商品を選び決済すると、相手のSNSやメールに専用のURLなどが送信され、相手は受け取り先を指定し贈り物を受け取ることができる。
ちなみにソーシャルギフト専業5社の売上高合計はこの7年間で6倍になっているという。今、ソーシャルギフトが熱い!
そんな大盛況のソーシャルギフト市場で今、とんでもないサービスが話題になっているのをご存知だろうか?
長州小力、ギャオス内藤、禁断ボーイズ、渡辺リサなどお笑い芸人やアスリート、インフルエンサーまで各界の有名人にサプライズ動画メッセージを依頼できる、その名も「VOM(ヴォム)」。
昨年7月にサービススタートし、ユーザー登録数は一万人を突破。口コミ評価も高く、満足度の高いプロダクトとして人気を誇っている。実際にどうやって有名人に依頼し、どのような形で動画が制作されるのか?
「利用方法は至ってシンプルの3ステップです。1.VOMにユーザー登録、2.動画をリクエストしたいタレントを選び、Web上でリクエスト内容の入力、3.仮決済を行いリクエスト送信。あとはリクエストが承認されれば動画を待つだけです!」
そう話してくれたのはVOMを運営するWunderbar代表取締役・長尾慶人さん。具体的な依頼方法は以下になる。
Wunderbar代表取締役・長尾慶人さん
【VOM 動画メッセージ依頼のやり方】
▶︎まずはユーザー登録。登録手間を省くため完全著名(ニックネーム制)でSNSログインにも対応。最短10秒で完了する。
▶︎その後、希望タレントの詳細ページより「リクエストに進む」を押すと「誰宛の動画か」「内容」などを設定し支払いへ。
▶︎支払いはクレジットなどの仮決済設定となっていて動画リクエストが承認され、動画が自分に届いた時点で「本決済」となる(リクエストが承認されなければ決済処理も行なわれない)
▶︎リクエストが承認されると、リクエスト日から起算して7日以内にマイページに動画が送られてくる。
なんとも簡単で楽チンで様々な配慮がなされたサービス。ほとんどのユーザーから満足度評価最大の星5つを獲得してるだけある。かつてないソーシャルギフトはどのような魅力に溢れ、いかなる未来を描いているのか?今回、長尾さんが語ってくれた。
ーー動画発注サービスを始めたきっかけから教えてください
「元々はコロナ禍で知り合いの芸能人の仕事に影響が出始めたことが起業のきっかけでした。当時はエンターテインメント領域だけでなく、人材、保険、飲食など幅広い業種の事業アイデアがあったんですが、その中から動画サービスを選んだ理由は3つあります」
「一つは『海外での成功例がある』、二つ目は『誰かを喜ばせる、感動させるC向けサービスに挑戦したい』、そして『身近な人を助けたい』です」
ーーそれぞれの理由についてお話しいただけますか?
「Wunderbarを立ち上げた理由が『C向け事業に調整したい』という想いが強くありました。また、海外での成功例では『cameo』というアメリカを中心に展開されているユニコーン企業がありましたし、何より『目の前にいる友人(芸能の方)』を助けたいという想いが強かったんです。それら全てが起業の決意を固めたと言っても過言ではありません」
本サービスを立ち上げた理由の一つに、「身近な人、知り合いのタレントさんを助けたい」と話した長尾さん。現在、VOMに登録しているタレントからも多数の感謝の言葉を頂戴しているという。
また、時間や場所にとらわれず動画も自撮りで簡単に出来ることから登録タレントの継続率も100%になっているとか。
さらにこの度、VOMで培った芸能界の知見を携え、タレントの現状と未来を担う新たな事業を立ち上げた。それが「Skettt(スケット)」だ。
Sketttとはテレビなどのメディアに多く露出している有名タレントの肖像(広告用に撮影・準備された素材)を月額制で利用できるサービス。
「有名タレントなどの画像素材をSketttを通してライセンス利用することで、企業様は自社サイト、キャンペーンサイト、看板、広告、チラシなど通常のプロモーションに有名タレントを簡単に起用することができます」
「VOMはC向け事業でしたが、現在持っている芸能事務所とのアセットを生かしたB向けとしてSketttを立ち上げました」(長尾さん)
通常のタレント起用相場に比べ、低価格でタレント素材を企業PR等に使用可能。タレント起用のハードルを下げ、中小・地方企業も手軽に使えるシステムを構築した。これは地方企業・地元支援によりSDGs推進に寄与することも期待されている。
Sketttにより今後のエンタメ業界はどう変化し、進化していくのか?長尾さんはこう語る。
「これまでアクセスしづらく、高い印象があるタレント・キャラクター起用をスピード感を持って利用することができます」
「企業側は通常数千万単位のタレント起用・キャスティングコストを月ベースで1/10以下に抑えることが可能。また、Skettt独自の機能として「タレント+商材」を顧客や新規ユーザーに想起いただけるよう、企業や商材に合ったキャッチコピー考案からクリエイティブ制作までサポートを行い、一気通貫してブランディング強化の支援を行なうこともできます」
現在、契約しているタレント数は200名以上。事務所数は大手を中心に30以上で1タレントあたりの平均素材数は200枚と業界最多。
また、事務所との提携によりSketttに未登録のタレントでも「希望に応じて交渉可能」とのこと。新しいライセンスサービスのSketttは、今までにない多様な選択肢と事業や商材に合ったブランディングを実現してくれる。
Wunderbar代表取締役・長尾さんはソーシャルギフトの新たな文化を創り出し、エンタメ業界にも新しい風を吹かせようとしている。これから目指す未来、ビジョンを聞いた。
「弊社のビジョンは『世界で最も、人々を熱狂させるIPプラットフォーマー』です。VOMもSketttも、IPを支える次世代の場所となり、その先にいる人々を熱狂させ続ける空間としてコンテンツの強化と積極的なPRを行なっていきます」
「また、Sketttはブランディングに特化した国内最大級のIPプラットフォームを目指して企業や個人がアクセスしやすく活用の場を広げられる場所を提供していきたいと考えております」
「IP活用の敷居が下がることで、これまで大企業などに寄っていた「ブランディング」という手段を中小・地方企業が手軽に使えるように新たな選択肢を広げていきたいと考えております」
新しい動画のプラットフォーム「VOM」は、ソーシャルギフト市場をさらに盛り上げる起爆剤となるか。今後の動向にも注目していきたい。
取材協力: Wunderbar
https://wunderbar.co.jp
取材・文/太田ポーシャ