場所によっては40℃を越えるところが出るなど、2022年の夏は酷暑が続いています。そんな時にエアコンがうまく動かなかったら……トラブルが発生する前に、エアコンのガス、水漏れについて確認しましょう。
エアコンの〝冷媒ガス漏れ〟ってどんな症状?
エアコンを使っていても、部屋がなかなか冷えてくれなかったり、逆に暖まりが悪い場合は、冷媒ガスが漏れている可能性があります。
しばらく冷房運転を行った上で、室外機と配管パイプの接合部分に霜が付着して白くなる……そんな症状が見られたら、冷媒ガスが漏れている可能性があります。
どうして冷媒ガスが漏れてしまうと冷えない? 暖まらない??
冷房運転をする時には、室内の空気から取り除いた熱を大気中へと放出、暖房運転をする時には、大気から集めた熱を室内へと送り出すエアコン。この熱の移動をうながすのが、冷媒ガスの役目です。室内機と室外機を巡る配管パイプに冷媒ガスは充填されています。
この冷媒ガスが漏れると熱の移動がうまくいかず、冷暖房の効きが悪くなってしまう一因となります。
冷媒ガスが漏れてしまう原因は?
冷媒ガスが漏れてしまう原因として多いとされるのが、配管パイプの劣化や接合部の破損です。経年による劣化だけではなく、設置後に庭掃除などでうっかり室外機を動かしてしまうと、破損につながるという場合も。配管パイプはデリケートなので、室外機の裏側を掃除する時は、掃除機に隙間用ノズルを取り付けて、丁寧に吸い取るのがおすすめです。
もし地震や台風などが原因で室外機が倒れてしまったら、自分で無理に起こすと破損につながることもあります。また、冷媒ガスは触ると凍傷の危険があります。修理業者かメーカーのカスタマーセンターに連絡をしましょう。
冷媒ガスが漏れていたらどうする?
冷媒ガスが漏れていたら、必ず専門の修理業者に漏れの原因となる部分を修理してもらい、ガスの補充も同時に依頼しましょう。
エアコンの標準使用期間は10年ほどです。経年劣化が考えられる場合には思い切って、買い替えの検討もおすすめです。
エアコンから水が漏れるのはなぜ?
エアコンから水が漏れてしまうのは、エアコンでよくあるトラブルです。この水漏れの原因をわかりやすいようご説明します。
ドレンホース(排水用ホース)が原因
エアコン内部で発生した結露を排出するドレンホース(排出用ホース)が原因で水漏れが起こることがあります。
ドレンホースは水が流れやすいように傾斜をつける必要があります。傾斜をつけないと水がたまり、室内機側から漏れ出す原因に。また、ドレンホースが詰まってしまうとうまく排出できず、これまた水漏れにつながります。
葉や虫、砂などが詰まっていないか、定期的に確認することをおすすめします。ただし、ドレンホースの劣化具合などは素人目ではわかりにくいことも多々あります。このようなトラブルは、プロに頼むのが一番。専門業者にチェックしてもらい、早期のトラブル回避を心がけたいですね。
配管パイプの取り付け方には原則がある
配管パイプを取付する際、本来は水が伝わりにくいよう傾斜をつける必要があります。しかし、傾斜をつけないずさんな工事が施されることもあります。また、風雨に耐えるうちに配管パイプが凹んだり傾斜が変わることも。そんな時、配管パイプを伝った水が、壁の穴や室内機の接合部分に侵入。水漏れを起こす可能性が高まります。
お宅の配管パイプが凹んだり傾斜が変わっているようなら、こちらも早めに専門業者へ依頼し、トラブルが起きないように対応したいものです。
経年劣化などの破損にも要注意
室外機や室内機、配管など設置方法が正しかった場合でも、配管パイプは断熱材にくるまれて上からテープを巻かれており、この断熱材やテープが経年劣化などで破損することがあります。そうなると、雨天時などに隙間から水が入り込み、室内に漏れてくる原因になります。
専門の修理業者に工事を依頼するか、メーカーのカスタマーセンターに連絡するなど、大きなトラブルになる前に、早めの対応をしたいものです。
【参考】エアコンのトラブルを解決。水漏れ、ガス漏れの原因と対処法
2022年の夏は酷暑となった地域が多数あります。エアコンの適切な利用で熱中症を避けるためにも、普段からエアコンの状態を確認し、トラブルを事前に避けられるようご準備いただくことをおすすめします。
※データは2022年7月下旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/山田ナナ