アメリカで憧れのJeepラングラーとの出合い
ハリウッド映画で必ずといっていいほど登場する「Jeepラングラー」。「インディージョーンズ」や「ハムナプトラ」など冒険映画好きの筆者は、大自然に走るJeepラングラーに憧れていた。
そんな思いもあり、アメリカに住むことが決まったとき、住むところよりも先に車を見に行ったが、そのときはもう車種は決めていた。
私の頭の中には「アメリカ=Jeepラングラー」だったのだ。
「カタチ」から入った1代目のJeep
機能性など考えず、「カタチ」と「カラー」重視。私が欲しかったのは昔のカタチのラングラーで、カクカクボディーに、風を受けるとパタパタなびくソフトトップのモノ。
中古車ショップのウエブサイトを見て、よさそうなモノがあれば見に行き試乗。なかなか好みのカラーのモノが見つからず、「カラーは妥協しようかな~」と思っていた時に夫がウェブサイトで、ゴールドカラーでブラックソフトトップの2004年式のラングラーを発見。
私が住むロサンゼルスから200キロ離れた場所の中古車ショップだったが、すぐさまアポイントを取り、2時間かけて向かい、試乗。実際見ても、私の理想通りのカラーとカタチ。
ただし、車がマニュアルということが私の中ではちょっと二の足を踏んだ。
アメリカは日本のようにマニュアル、オートマと分ける免許はない。私は日本でマニュアル免許を取っていたが、購入した車はすべてオートマ車で、マニュアル車に乗るのは大学以来。
試乗運転は夫が乗り、その横でその車の走りを見ただけ。正直マニュアル車の運転には不安があった。
しかし、このゴールドカラーのソフトトップはなかなかお目にかかるこはできない。夫の「マニュアルの方が楽しいよ~」という言葉にも背中を押され、購入を決意。
アメリカでは購入すると、その場で車を持って帰ることになる。運転が不安な私は、夫のオートマ車を運転して、2時間の岐路についた。
1代目Jeepと別れたワケ
アメリカの車は日本と異なり左ハンドルだが、オートマ車の場合はさほど違いを感じず、正直オートマ車同様慣れれば「マニュアル車も運転できる」と思っていた。
しかし、その考えは甘かった。
シフトチェンジを右手でするか、左手でするかは私の中では大きく異なり、しかも、アメリカサイズなのか、クラッチを踏めるようにシートを調節すると、ハンドルがとてつもなく体の近くになり(私の足が短いのもあるが・・・)運転しにくい。
何度か広い駐車場で学生のように運転の練習をして、車道を運転するようになったが、いつも車を発進するときはエンストしないかドキドキ。落ち着いて運転ができない。
一度車道で信号待ちで止まっていたら、パトカーが横につけてきたので、「何か問題あるのかな?」と思っていたら、「その車どこで買った?」とJeep好きの警官に声をかけられたこともあり、運転だけでなく、いろいろなことにドキドキすることもあった。
そんなある日、フリーウェイ(日本の高速道路のようなところ)の坂道でエンスト。幸い周りに車がいなかったので問題はなかったが、それからマニュアル車を運転するのが怖くなり、私が夫の車に乗り、夫が私の車に乗るようになった。
さらに、追い打ちをかけるように、家の駐車場でソフトトップが破られ車上荒らしに合う。1度ならまだしも、立て続けて2回破られ、「これ以上ソフトトップを買い替えるのも大変」となり、わずか2年ほどで1代目のJeepを手放すことにした。
ただし、幸いにも手放すときの価格と購入価格はほぼ変わらなかったので、次の車の頭金にすることができた。
2台目は現在のJeep JLモデル
1代目のJeep後は、燃費のよい小型のFIATに替えたが、やはりJeep愛は持っていた。そんな時ラングラーがJLへフルモデルチェンジすると聞き、「ラングラー熱」が再び燃え上がり、ラングラーに買い替えることを決意。
アメ車の中古車はエンジントラブルなどメンテナンスが大変な面があるため、昔のカタチのJeepラングラーは断念し、今回は新車で購入することに。アメリカで新車を購入する場合、「自分好みにカスタムしてオーダーする方法」か「ディーラーが持っている在庫を購入する方法」かのどちらかになる。
前者は自分好みの色やカスタムができるが、値引きはなく、すべて定価。オーダーなので手元に車が届くのに時間がかかる。
たいして後者は、ディーラーが持つ在庫のため、値引き交渉が可能で購入するとその場で車を持ち帰ることができる。カスタムして販売しているディーラーもあり、ディーラーごとに保有している車が異なる。
私は少しでも値引きできるように後者の方法でいつも購入するが、ディーラーで販売している車のカラーやカスタム仕様は異なるため、ウエブサイトで逐一車をチェックしながら、自分好みのモノを探さなければならない。
今回、私のラングラー購入のプライオリティは…
- オレンジカラー
- 2ドア
- ルビコン
しかし、何カ所かディーラーを巡ったが、この3つの条件を満たすJeepに出会えず…。最終的に「スポーツSのオレンジカラーの2ドア」か、「ルビコンのホワイトカラーの2ドア」にするか迷ったが、オレンジカラーのキュートさは捨てきれず、タイヤなどが多少カスタムされた「スポーツS」のモノを購入することにした。
これが現在私が愛用している、通称「みかんラングラー君」との出合いでした。
次回は、この「みかんラングラー君」をパワーアップすべき、カスタムへチャレンジ!
文・写真/舟津カナ
編集/inox.