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過熱する子どものお受験問題、うちの子も中学受験させるべき?

2022.07.31

首都圏を中心に年々過熱している中学受験。文部科学省の令和3年度学校基本調査によれば、令和3年度の小学生の数は622万人と減少し続けているのに対し、首都圏模試センターによると、2022年の首都圏の私立・公立中学校の受験者数は5万人を超え、過去最多を記録しています。

年々中学受験を目指す子どもが増加するなか、「うちの子にも中学受験を」と考える一方で、「中学受験にはお金がかかる」ということもあり、「本当に中学受験を目指してよいのだろうか」と不安になっている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「中学受験にかかる費用」と、「中学受験を目指してもよい家計」の判断基準について紹介します。「中学受験によって家計が破綻した」など、深刻な問題に陥らないための対策についても考えていきましょう。

中学受験にはいくらかかる?中学受験の総額は?

まず、中学受験にかかる費用を見ていきましょう。

中学受験といえば、まず念頭に入れなければならないのが「塾の費用」です。

小学校3年生の2月ごろから通塾を始めるのが一般的ですが、この「塾の費用」が馬鹿になりません。

塾によってかかる費用は異なりますが、おおよそ「学年+1万円前後の塾代が毎月かかる」とみておくと参考になります。6年生なら月7万円×12ヵ月で年間84万円前後は塾代がかかるといった具合です。その他、季節の講習代や直前講習代、交通費などもかかりますし、「塾の宿題を見てもらうための家庭教師」を雇う人もいます。さらに、6年生では塾の費用だけでなく、受験料や入学金なども必要になります。

「必要最低限にしたい」と思えば、いくつかの講習費を節約したり、費用が安めな塾を選んだりと、多少減らすこともできる一方で、かけようと思えばどこまでもかけられてしまうこともあり、中学受験にかかる正確な金額は各家庭によって異なるというのが正解なのですが、おおよその予算としては、年間100万円前後を塾の費用として念頭に置いておくと参考になるでしょう。

中学受験後の学費も確認

加えて、中学受験は塾の費用だけ支払えば終わりというものではなく、当然ですが合格後の学費が必要になってきます。

文部科学省「子どもの学習費調査(平成30年度)」によれば、私立中学校の学費は140万6433円。このうち学校外活動費(33万1264円)と給食費(3731円)を除くと、107万1438円が学校教育費となります。

同調査によれば、公立中学校の学費は48万8397円で、このうち学校外活動費(30万6491円)と給食費(4万2945円)を除くと、13万8961円が学校教育費となります。

「公立中学校を受験すれば学費が安くなりそうだ」と思うかもしれませんが、受験が必要な公立中学校はハイレベルな教育をしている学校も多く、合格後も授業についていくために一般的な公立中学校に通う子どもよりも高額な塾に通わなくてはならないケースなども多く見られます。

中学受験を目指せる家計とは?

これまでの内容を踏まえ、中学受験を目指せる家計について考えてみましょう。

1 年間100万円以上のゆとりがある

中学受験を目指せる家計の基準の一つは、「今後13年間、年間100万円前後の支出が増えても黒字を維持できる家計かどうか」がポイントになります。

上記の通り、中学受験を目指すなら、塾の費用がかかりはじめる小学校4年生ごろから大学を卒業するまでの約13年間、毎年年間100万円前後の支出がかかると考えておいた方が無難です。

もちろん、どの塾を選ぶか、公立か私立か、就学支援金の対象になるか、など負担を少なくするための方法もありますが、場合によっては年間100万円以上の負担になることもありますから、現状で年間100万円前後の負担が難しいという家庭にとって、中学受験は安易に選択すると家計の危機を引き起こす原因になる可能性があります。

2 年間100万円以上、収入を増やすことができる

年間100万円前後のゆとりがない状況で中学受験を希望する場合は、夫婦の働き方などを見直して、今後年間100万円前後の収入の増加が可能か確認してみましょう。

例えば、妻がパートなどの場合は、正社員雇用を目指すなどの方法が考えられます。

現時点では、年間100万円以上のゆとりがない家計でも、将来的に収入を増やせる予定があれば、中学受験を目指すことは可能になります。

反対に、収入の増加が見込めず、年間100万円前後の支出増に耐えられない家計の場合は、中学受験を目指すことは難しいと言えます。

3 中学受験を目指しても貯蓄の継続ができる

もちろん、中学受験をすることで、貯蓄が全くできない家計になってしまっては困ります。上記の通り、年間100万円前後の支出が増えても対応できる家計であることに加え、中学受験をしても一定の貯蓄が継続できる家計であることも重要な判断のポイントになります。

子どもの教育費以外の支出にも対応できる家計を維持できなければ、家族が路頭に迷うことになりますので注意しましょう。

中学受験を目指すために

中学受験を成功させるには、子どもの学力面での頑張りだけでなく、親の経済力も重要になります。

中学受験市場は、空前の活況を見せていますが、安易な選択をするとその後の家計に大きな影響が出ます。念入りな資金計画を立てたうえで、将来資金面で路頭に迷うことがないようにしっかり準備をしてのぞみましょう。

※データは記事執筆時点での情報。公開後に制度や内容が変更される場合がありますので、最新の情報についてはホームページなどでの確認をお願いします。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。

文/家計簿・家計管理アドバイザー あき
著書に「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖(講談社の実用BOOK)」「スマホでできる あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」他 

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