夏のボーナスの使いみちはそろそろ決まったでしょうか。
実は、ボーナスの使い方をみるだけで「家計の優秀さ」が分かります。
今回は、「優秀な家計のボーナスの使い方」と、「残念な家計のボーナスの使い方」の特徴から、「ボーナスを上手に使うためのヒント」を紹介します。
残念な家計のボーナスの使い方
これまでたくさんの方の家計状況を見てきましたが、ボーナスの使い道には「家計の特徴」が反映されていることに気づきます。
なかでも「この人はボーナスの使い方が残念だな」と感じる人の特徴から、改善策を確認していきましょう。
特徴1 ボーナスをすぐ使い切ってしまう
ボーナスの前からボーナス一括払いを利用して買い物をしたり、ボーナスの支給月にあわせて家電などの大きな買い物を済ませておいたり、入ったと同時にボーナスがなくなる人がいます。
このようなボーナスの使い方をしている人は、ボーナスが入っても手元に残ることがありません。したがって、当然ボーナスが貯蓄に回ることもありません。
また、入る前から「これぐらいはボーナスが出るだろう」という予測をもとに行動しているわけですから、実際のボーナスが予測よりも少ないとたちまち困窮します。
改善策 ボーナスは入る前から使わない
このようなボーナスの使い方をしている人は、「ボーナスが入るからいいだろう」と安易に買い物をする傾向があり、あとのことを考えていない人が多く見られます。
ボーナスの使い道については、「捕らぬ狸の皮算用」は無用です。
入ってくる前から「予測」で買い物をするのではなく、支給額が決まってから、貯蓄などにも一定額を取り分け、使ってもいい額を算出したうえでボーナスを使いましょう。
当たり前のようですが、当たり前ができないから、ボーナスを貯蓄に回すことができないのです。
特徴2 ボーナス払いが多い
住宅ローンのボーナス払いに、生命保険の一括払いなど、ボーナスをあてにした支払いが多すぎる人も要注意です。
特に、住宅ローンや生命保険など、支払いが長期にわたる支出にボーナス払いを利用している人は、転職などによりボーナスがなくなったり減額されたりした場合や、ライフステージが変わり支出が増えた時に困ることになります。
また、せっかくのボーナスも「支払わなければならないもの」に消えてしまうことになりますから、貯蓄だけでなく、レジャーなどのゆとりに費用を割くことも難しくなる傾向があります。
改善策 ボーナス払いは極力利用しない
月収の中から支払いをするのが難しい支出をボーナス払いとしている人が多いのですが、ボーナスはそもそも会社の業績などにより増えることも減ることもあるものですから、あてにしすぎると痛い目を見ることがあります。
「月収から支払うのが難しい支出はボーナス払いにすればよい」という考えはできるだけ避け、「月収から支払える範囲で支出を計画する」という方法に変えましょう。
また、やむを得ずボーナス払いを使用する際には、ライフプランをもとに長期的な計画を立てるとよいでしょう。
特徴3ボーナスが入ると贅沢をする
ボーナスが入ると途端に贅沢をしようとする人も多く見られます。
ボーナスが入った喜びから、少し贅沢な食事を1回、2回楽しむ程度ならそれほど大きな影響はないでしょうが、ついつい贅沢にボーナスを使いすぎてはいないでしょうか。
欲しかった家電やブランド物の財布など、「欲しい」という欲望のままに買い物をすれば、まとまった額のボーナスが入ってもすぐになくなってしまいます。
ボーナスが入ったからと支出を増やさない
お財布のひもはお金が出てから締めても間に合いません。出ていく前にしっかり締め、いつどこで緩めるかをしっかり計画することが大切です。
もちろん、「欲しいものがあっても何も買わないようにしなさい」ということではありません。
無計画に買い物をするのではなく、計画的に買い物をする習慣をつけることが大切なのです。
特徴4 ボーナスがいつの間にかなくなる
「特に贅沢した覚えもないのに、ボーナスがいつの間にかない」という人も要注意です。これは、つまり「ボーナスを使った感覚がない」ということ。
日頃からだらだらとお金を使う習慣があるため、「いつ」「何の支払いがあるか」を把握しきれていないのです。また、支払いに対して受動的で、能動的な働きかけが不足しているため、支払いをうまくコントロールできていない可能性があります。
ボーナスはだらだら使わない
せっかくまとまった額の収入が入ったのに、何に使ったのか分からないうちになくなるようではボーナスを有効に活用することができていないことになります。
ボーナスの使い道を特に定めていない人も多く見られるため、大雑把にでもボーナスの使い道を決めましょう。
優秀な家計のボーナスの使い道
私がこれまで見させていただいた家計の中でも、「この人のボーナスの使い方は優秀だな」と感じる人は、「ボーナスの使い道を自らの意思でしっかりと決めている」傾向があります。
ボーナスのうち、これぐらいを貯蓄に回し、これぐらいは楽しみや自己研鑽のために使おうなど、貯蓄だけに偏らず使うことにも積極的です。「貯める」と「使う」のバランスがとれていると、生活にもメリハリがつき、家計管理を楽しむ余裕も生まれますよ。
※データは記事執筆時点での情報。公開後に制度や内容が変更される場合がありますので、最新の情報についてはホームページなどでの確認をお願いします。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
文/家計簿・家計管理アドバイザー あき
著書に「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖(講談社の実用BOOK)」「スマホでできる あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」他
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