「ゲームガチャで欲しかったアイテムをツモった」「パチスロで設定6をツモった」と聞いて、意味が分からず反応に困ったことはありませんか?麻雀における『ツモる』の意味と他のシーンでの使い方について、例文を交えて紹介します。
ツモるとはどんな意味?
『ツモる』とは、もともと麻雀で上がり牌(パイ・麻雀で使う駒)を引くことです。ただ、近年は麻雀以外のシーンでも使われるようになりました。ツモるの言葉の由来や、そこから転じて使われるようになった派生的な意味を見ていきましょう。
語源は麻雀で上がり牌を引くこと
『ツモる』は、麻雀(マージャン)で使われていた中国語『ツーモー(自摸)』を動詞にした言葉です。麻雀では決められた役を早くそろえた人が勝ち、ゲームを何回か繰り返した合計点を競います。
麻雀では伏せられた山から牌を引く行為と、山から引いた牌で役をそろえて勝つことをどちらも『ツモ』と呼びます。つまり、麻雀におけるツモるは『山から牌を引く』または『最後の1枚を牌山から引いて勝つ』という意味です。
望むものを引き当てた幸運を指す俗語へ
『ツモる』の由来は麻雀用語ですが、次第に麻雀以外の場面でも使われるようになりました。他のシチュエーションで使用される場合は、本来の意味から転じて、運よく望みのものを当てたり、グッドタイミングで欲しいものと出会ったりしたことを表します。
1回で当たりを引くことは、特に『一発ツモ』と呼ばれます。ツモる・一発ツモという俗語は知らない人も多いため、使う場面には気を付けた方がよいでしょう。
使われやすいシチュエーションと例文
麻雀以外の用法で使われる『ツモる』は、具体的にどのようなシチュエーションで使われるのでしょうか?見かける機会の多いパチンコやスロット・ゲーム・恋愛関係におけるそれぞれのニュアンスを、例文とともに確認しましょう。
パチンコ・スロットの良台に当たること
『ツモる』をしばしば耳にするジャンルの一つに、パチンコ・スロットが挙げられます。パチンコ・スロットの機械には、当たりの引きやすさで設定が6段階に分かれているのが普通で、最も勝率が高いのは設定6です。『ツモる』を使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。
- 今日は朝からパチンコで設定6をツモった
- スロットでツモるためには、確率計算が必要だ
パチンコやスロットにおいて『ツモる』は、勝率の高い台で遊べたりボーナスを引けたりしたことを指します。
ゲームなどで欲しいものを引き当てること
ゲームガチャで期待していたアイテムを当てたときや、カードゲームの最中に絶好のタイミングでよいカードを引いたときにも『ツモる』と表現します。
- 今度こそ、ガチャであのアイテムをツモりたい
- あと一歩で勝てる場面で、最高のカードをツモった
アイテム・キャラクターがランダムに決まり、欲しいものを手に入れにくいゲームのガチャでは、特によく使われるでしょう。運に左右されるカードゲームの場面でも、『幸運にも欲しいものを引き当てる』という意味で『ツモる』を使います。
運よく魅力的な相手と出会えること
合コンをはじめとした恋愛に関わる文脈では、魅力的な相手と巡り合えた場合や、ものにした場合に『ツモる』を使います。
- 昨日の合コンで、かわいい子をツモった
- 悪友が「今日こそ、いい女をツモる」と意気込んでいる
ただし、この使い方はあまり上品とはいえないでしょう。使う場面や話す相手には注意が必要です。仲間内の砕けた会話ならまだしも、関係性が深くない相手に恋愛関係の『ツモる』を使うと、嫌がられたり関係が悪化したりするかもしれません。
日常でも使われる麻雀由来の言葉
日常の中で使われる麻雀由来の言葉は、ツモるの他にもあります。普段使っていても由来を知らなかった言葉もあるかもしれません。『リーチ』『チョンボ』『レンチャン』といった言葉が麻雀で何を指すのか、転じてどのような意味になったのか見ていきましょう。
リーチ
リーチは漢字『立直(リーチ)』と書き、麻雀において『あと1手で上がれる状態を宣言すること』を意味します。麻雀のルールでは、あと一歩で勝てる状態をあえて宣言して勝つと、何も言わずに勝つより得点が多くもらえるのです。
現在はパチンコ・スロットやビンゴなど、他のゲームでも『勝利まであと一歩の状態』を表す言葉として使われています。宣言を含むか含まないかという違いはあるものの、ほぼ同じような意味合いと考えてよいでしょう。
チョンボ
チョンボは『錯和(チョンボ)』という麻雀用語が由来になっています。牌がそろっていないのに上がりを宣言する、積まれている牌山をうっかり崩してしまうといったミスやルール違反がチョンボです。
麻雀の上がりを指す『和了(ホーラ)』に『違う』という意味の『錯』を付けて、『錯和(チョンボ)』という言葉ができたとされています。麻雀に関係のない会話でも、わざと犯した違反ではなく『うっかりミスや失敗をしてしまうこと』を指して使う言葉です。
レンチャン
レンチャンは『連荘(レンチャン)』から来ています。荘は麻雀におけるゲームの『親』という意味です。麻雀では参加者全員が順に親になりますが、親が勝つと次の回も同じ人が親を担当するというルールがあります。
あるプレーヤーが連続して親になる状態を指したのが『レンチャン』です。そこから転じて、麻雀以外の場面でも『物事が立て続けに起こること』を指すようになりました。
頭に数字を付けて『2連チャン』のように使うケースも多く、パチンコでは大当たりやボーナスが続くことを指します。
構成/編集部