朝の目覚めの1杯に、おでかけの一休み、食事のコースの最後にと、コーヒーを飲む場面は様々。その味も、昔ならば喫茶店のメニューもブレンドかアメリカンぐらいだったのが、その店舗のオリジナルのブレンドや単一品種のシングルオリジンコーヒーなど、多種多様になっています。
今回は最近話題のコーヒーの新しい楽しみ方を提案するサービスやメニューをご紹介します。
まっさらな空間でバリスタとの対峙でコーヒーの世界を知る
店内は無機質なコンクリートの世界。大きなカウンターと、手前のテーブルに物販があるだけで、どんなコーヒーが飲めるかは、バリスタの対話からはじまる。そんな不思議なコーヒー店が下北沢にあります。
ここを企画・運営するのは、老舗ロースターの小川珈琲。エグゼクティブプロデューサーである小川珈琲常務取締役・宇田吉範さんはボストンのコーヒー文化を視察するなかで「今後は美味しいコーヒーを届けるだけではいかなくなる」という視座を得て、店舗に来る意味を作らなければならないという結論にたどり着きます。
桜新町にコーヒーとのペアリングなどを考えた新しいメニューを提供する店舗を出し、次を考えたときにキーワードとなったのが、「モノ以外の価値でお店にこなければならないものって何なのか?」。店舗での体験価値をいかに提供できるかと考えた結果、誕生したのが「OGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢」でした。
OGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢の店内。
自分の自宅での飲み方、美味しく淹れる方法など、あらゆる相談にバリスタさんがのってくれます。
OGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢」のコンセプトは、“体験型ビーンズサロン”。まずは自分のコーヒーの好みを伝えて、コーヒー豆を購入することから始まります。ワールドクラスのコンペティション経験を持つバリスタとの対話を通し、初めてのコーヒー豆と出会ったり、既知のコーヒー豆の理解しきれていなかった魅力を学ぶ。さらに、約40種類の器具を自由に組み合わせ、カウンターの上でその場で来店客が自分で焙煎から抽出までを行えるようサポート。
気になっていたけど試す機会がなかったコーヒーミルなど、初心者向けからプロユースまで試すことができます。すべては見えない場所に隠されていて、それを引き出すのはバリスタとの会話から。訪れる度に美味しい珈琲を淹れるためのメソッドが学べる 「実験室」のようなコーヒー店です。
OGAWA COFFEE LABORATORY 下北沢
住所:東京都世田谷区北沢3-19-20 reload1-1
電話:03-6407-0194
営業時間:9:00〜20:00(ラストオーダー 19:30)
定休日:年中無休
世界初の“コーヒーオンタップ”で10秒で提供 Single O Hamacho
2021年10月に東京・日本橋浜町に初の旗艦店をオープンしたのが、オーストラリア発のスペシャルティコーヒーショップ「Single O」。あまり知られていないですが、実はコーヒー大国のオーストラリア。豊かなカフェ文化が根付いており、米スターバックスが進出するものの、他国のように店舗数を拡大できずにいるほど。すでに上陸前から日本でも豆の卸としてその味は親しまれていましたが、より多くの人に日常的に「Single O」のコーヒーを楽しんでもらいたいとフラッグシップストアをオープンしました。
ここで体験できるのが、コーヒーオンタップという世界初のサービス。ビールサーバーのようにタンクに入ったコーヒーを秒速で提供できるため、近隣のビジネスパーソンからも人気の模様。とくに朝7時30分オープンというのもあり、出勤前に利用したい人にとってはスピーディに提供されるのもうれしいところ。
レジでお会計をしてカップを受け取ったら、6つあるサーバーから好みのコーヒーを選んで注ぐのはセルフ。両国に焙煎所を持ち、店頭に並ぶラインナップは季節などに応じて変わりますが、まずはシグニチャーブレンドである「Reservoir」からがおすすめです。
コーヒーのタップタンクは時間ごとに入れ替え、一番美味しい状態で提供しているとのこと。
フードメニューのおすすめは、シドニーの店舗でも人気の「バナナブレッド with エスプレッソバター」。
Single O Hamacho
住所:東京都中央区日本橋浜町三丁目16-7 スプラウト日本橋浜町 1F
営業時間:平日 7:30~19:00 / 土日祝 8:00~19:00
https://singleo.jp/
コーヒーカクテルでアイスコーヒーをさらに美味しく!
専用のコーヒーメーカーにカプセルコーヒーを入れるだけで本格的なコーヒーを手軽に入れられるネスプレッソからは、暑い夏にぴったりなアイスコーヒー専用かつ夏の数量限定コーヒーが登場。
ネスプレッソの担当者によると、日本では10杯コーヒーを飲むうちの3杯はアイスコーヒーが通年で人気というのがほかの国ではない傾向だといいます。毎年シーズン限定のカプセルコーヒーが登場しますが、2022年の夏はブラジルの夏を彷彿とさせるさわやかな味わいを表現したアラビカ種コーヒーのなかにライムとミントの香りが加えられた「リミーニャ・オーバー・アイス」など6種が登場。
そのまま飲んでも美味しいのですが、ちょっとひと手間でできる新しい飲み方としておすすめなのが、コーヒーカクテルづくり。暑い日には、コーヒーモヒートがすっきりとしていてフルーティでおすすめです。もともとのカプセルコーヒーに夏のカクテルドリンクなどに使われるフレーバーが入っているものを使えば、ライムなしでもOK!
材料:氷(90g)ライム(1/2個)ミントの葉(10枚)、黒砂糖(15g)、炭酸水(90ml)、エスプレッソ(40ml)
[作り方]
1. ミントの葉、カットライム、黒砂糖をグラスに入れ、スプーンなどで全体が良く混ざるようにマッシュし、氷を入れる。
2. 1のグラスに炭酸水を注ぐ。
3. 氷の上からエスプレッソ(40ml)を抽出する。
ネスプレッソ プロフェッショナルのパートナーレストラン TWO ROOMS GRILL | BAR AOYAMAでは、 特別なコーヒーレシピメニューを楽しめる期間限定コラボレーションを 6 月 28 日(火)から 8 月 31 日(水) (提供時間:14時30分~17時30分)まで展開しています。
広いテラス席は昼もあえて暑さに挑戦するもよし、日暮れの都心空を楽しむのにもおすすめの空間ですよ。
TWO ROOMS GRILL | BAR AOYAMA との期間限定コラボレーションでは、「アイスラテ」、「バタースコッチ キャラメルクランチ ラテ」に加え、 アイスコーヒー専用ポッドコーヒー「アイス インテンソ」使って今回のために作られたメニュー「アイスモカ」も提供。
TWO ROOMS GRILL | BAR AOYAMA
東京都港区北青山 3 丁目 11−7 AO ビル 5 階
https://tworooms.jp/
※社会情勢の状況により営業日・時間は変更になる可能性があります。詳細はホームページにてご確認ください。
取材・文/北本祐子