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子どもの友達が家に遊びに来た時にケガをした…損害賠償が必要になることはある?

2022.07.23

子どもが地元の学校に通っているご家庭を中心に、子どもの友達がよく家に遊びに来るという方もいらっしゃるかと思います。

子どもが友達と仲良くしている姿を見て、親としては安心、嬉しいという思いを抱く部分もある反面、「遊んでいる途中で友達がケガをしたらどうしよう……」と心配になった経験はないでしょうか?

法的な観点からも、自宅へ遊びに来た子どもの友達がケガをした場合、親が責任を問われるケースもあり得るので注意が必要です。

今回は、自宅で子どもの友達がケガをした場合に、親が損害賠償責任を負うかどうかにつき、状況に応じた場合分けをして考えてみましょう。

1. ケース①|子どものせいで友達がケガをした場合

(例)
・友達が自宅へ遊びに来ている際、子どもが友達を殴ってケガをさせた。
・友達が自宅へ遊びに来ている際、子どもがふざけておもちゃを投げつけたところ、誤って友達に当たってしまいケガをさせた。

上記のケースは、いずれも子どもがわざと(故意)、または誤って(過失)友達にケガをさせてしまった場合です。

これらの場合、子どもに民事上の責任能力(民法712条)があれば、友達にケガをさせてしまった責任は子ども本人が負います。

子ども本人が責任を負う場合、親は責任を負いません。

一方、子どもに民事上の責任能力がなければ、親は責任無能力者(子ども)の監督義務者として責任を負う可能性が高いです(民法714条1項)。

責任能力のボーダーラインは、おおむね10歳~12歳程度とされていますが、子どもの知的発達水準に応じて個別に判断されます。

上記をまとめると、

子どもが小学校中学年~高学年まで:親が責任を負う
子どもが小学校高学年~中学生以上:子どもが責任を負う

というのが民法のルールです。

ただし実際には、子ども自身に損害賠償を行う資力はないケースが大半です。そのため、友達の親と話し合ったうえで、親が損害賠償を肩代わりすることが多いと思われます。

2. ケース②|自宅設備の欠陥や、物品の管理不備によってケガをした場合

(例)
・自宅の壁から釘が飛び出しており、釘に引っかかったと子どもの友達がケガをした。
・自宅内に積み上げてあった荷物が突然崩れて、下敷きになった子どもの友達がケガをした。

上記のケースは、子どもが友達にケガをさせたわけではないものの、自宅内の設備の欠陥や、物品の管理に不備があったことによって友達がケガをした場合です。

これらの場合、自宅を管理している親自身の不法行為責任(民法709条)の成否が問題となります。

具体的には、親に「過失」があったかどうかが判断のポイントです。2つのケースを検討してみましょう。

2-1. ケース②-a|親同士が相談して、相手の子どもを自宅で預かっていた場合

親同士が相談したうえで、相手の子ども(自分の子どもの友達)を自宅で預かっていた場合、親は子どもの友達が遊びに来ることを予期できます。

そのことに配慮して、自宅内の危険をできる限り取り除いておくことは、親に期待し得る行動と言うべきでしょう。

そのため、子どもの友達が遊びに来ることを親が了承済みであれば、設備欠陥や物品の管理不備によるケガについて、親の過失が認められやすい傾向にあります。

ただし、常に親の不法行為責任が認められるわけではありません。

たとえば、子どもの立ち入りを予測できないエリア(屋根裏など)へ勝手に忍び込んだ友達がケガをしたなど、親として防ぎようがなかったと認められるケースでは、親の不法行為責任は否定される可能性が高いでしょう。

2-2. ケース②-b|親が知らないうちに友達が遊びに来ていた場合

親の了承を得ずに、子ども同士が誘い合った結果として、友達が自宅へ遊びに来ていた場合はどうでしょうか。

この場合は、親同士が話し合って預かった場合に比べると、友達のケガについて親の不法行為責任が認められる可能性は低くなります。親としては、子どもの友達が遊びに来ることを事前に予期できず、自宅内の危険を取り除くための十分な時間がないと思われるからです。

ただし、日常的に同じ友達が遊びに来ているなど、事前報告がなくても遊びに来ることを予期できる場合には、設備欠陥や物品の管理不備によるケガについて、親の過失が認められやすくなると考えられます。

3. ケース③|何もないところで転んでケガをした場合

(例)
・子どもと友達が自宅の庭でサッカーをしていたところ、友達がドリブルの最中に躓き、転んでケガをした。

上記のケースでは、友達のケガについて子どもに責任はありません。

また、自宅内の設備や物品が原因となってケガを負ったわけでもなく、あくまでも子どもの友達が自身のミスによってケガをした場合です。

このような場合には、子どもの友達がケガをしたことにつき、たとえそれが自宅の敷地内で起こったのだとしても、親が不法行為責任を負うことはないと考えられます。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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