ウエアラブルデバイスは今、トップアスリートの世界でも導入が進んでいる。サッカー、水泳、ゴルフといった競技で採用が進むデバイスを紹介するとともに、野球選手のパフォーマンス向上やケガ予防などに役立てられつつある『パルススロー』の導入事例を取材した。
MLBやNPBが採用する『パルススロー』とは?
二刀流として活躍中の大谷翔平選手。日々のトレーニングで着用しているのが『パルススロー』だ。「肘の外反ストレス」「ボールをリリースした前腕角度」「腕振りの速度」を計測でき、その結果を独自のアルゴリズムで分析。投手のコンディションを専用アプリでどこでもチェックできる。
日本国内で代理店を務めるオンサイドワールド社によると、MLBでは27球団が導入済みで、国内のNPB12球団も採用。アマチュア野球の世界でも普及が進んでおり、国内における導入件数は、2019年の頃に比べて約10倍に伸びているそうだ。
同デバイスは2021年、プロ野球選手御用達のNo.1施設「ドライブライン・ベースボール」に買収されたのを機に『パルススロー』という名称に変更。同社が誇る動作解析やデータ分析のノウハウが『パルススロー』のソフトウェアなどに生かされる可能性を秘めている。使用する選手のパフォーマンス向上を大いに期待したい。
『パルススロー』のアプリでは、2つの異なる投球動作を録画し、数値とともに比較することもできる。数値だけではわからない下半身の動きなどもチェックしやすい。
●ジャイロセンサーなどにより腕の動きなどをセンシング!
Onside World『パルススロー』
3万2120円
前腕部に巻いて投球すると、肘にかかる負荷などを分析。〝ピッチャーの投げすぎ〟に対して賛否両論があがる中、客観的なデータを提示するデバイスとして期待は大きい。オンサイドワールド社いわく、分析結果を具体的にどう生かすのかが、今後の課題だとか。
●投球数などをアプリに表示!
〈主な導入事例〉
・MLB/大谷翔平選手
・NPB/北海道日本ハムファイターズ
・NPB/千葉ロッテマリーンズ
・NPB/福岡ソフトバンクホークス 武田翔太選手 ほか
●投球のサインを無線で送信!
PitchCom Sports『PitchCom』
※国内未発売
サイン盗みの防止と試合時間の短縮を目的として、2022年のシーズンからMLBでの導入がスタートした、サイン伝達デバイス。キャッチャーが押した送信機のボタンに連動し、ピッチャーの帽子に装着した受信機からサインの音声が流れる仕組み。
※写真は公式Webサイトのもの
〈主な導入事例〉
・MLB/ヤンキース ・MLB/レイズ
・MLB/ロイヤルズ ・MLB/オリオールズ ほか
●プレー中の数値を『iPad』に表示
SOLTILO Knows『Knows』
サッカー選手/監督、実業家として活躍する本田圭佑氏が開発に携わったGPS搭載の最先端ウエアラブルセンサー。専用ウエアに装着し、運動中の心拍数や運動強度、疲労度などを測定して”見える化”する。
〈主な導入事例〉
・Jリーグクラブをはじめ、大学や高校のサッカー部の約250チーム ほか
・ラグビーや陸上などのスポーツ
●スイマーの動きをリアルタイムで計測
TritonWear『Triton 2』
※国内未発売
水泳帽の内側に装着して使用するコンパクトなデバイス。何万回もの検証に基づく高精度を誇り、頭部の動きなどをリアルタイムで検知。スイマーのパフォーマンスアップにつながる、各ラップのタイムやストロークなどの結果を数値で表示する。
※写真は公式Webサイトのもの
〈主な導入事例〉
・競泳/アダム・ピーティー選手
・競泳/カイリー・マス選手 ほか
●ゴルフPGAツアーの公式採用デバイス
WHOOP『WHOOP STRAP』
※国内未発売
2021年から米国ゴルフPGAツアーで公式採用されているウエアラブルデバイス。手首に装着し、心拍数や睡眠時間などのデータを記録し、選手の体調管理などに役立てられている。日本展開への期待も大きい。
※写真は公式Webサイトのもの
〈主な導入事例〉
・PGAツアー
・プロゴルファー/ジャスティン・トーマス選手
・プロゴルファー/ニック・ワトニー選手 ほか
取材・文/編集部 写真提供/Getty Images
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年5月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
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