昨今、三密を避けられる移動手段やアウトドア人気でバイク需要が高まっている。日本自動車工業会の調査によると、2015年以降30万台の水準だった需要台数は、2020年度には37.5万台まで増加し、2021年度以降も好調を維持すると予測されている。
このようなバイク需要を受け、実際のサービス利用者を対象に第三者の立場で顧客満足度調査を実施するoricon MEは、『バイク専門販売店』『メーカー系バイク販売店』についての満足度調査を初めて実施し、7月1日(金)にその結果を発表したので紹介しよう。
なお、この「プロト カーユーザー レポート 2022」は日本国内に在住する20歳以上の自家用車保有者で、かつ中古車ユーザーの3,298サンプルを対象に、現保有車の実態や自動車購入時の意識等を調査することで、今後の自動車マーケットの動向を探るための基礎データ作成を目的として1999年から実施している定点調査となる。
顧客満足度調査『バイク専門販売店』編
今回が初調査となる『バイク専門販売店』の満足度調査。対象企業はメーカーや車種を限定せず、実店舗で販売し、特定地域のみではなくチェーン展開をしている企業。今回、総合ランキングにランクインしたのは3社となった。(ランクインの対象は、1.有効回答者数が規定人数を超え、2.総合得点が60点以上で、3.他人に薦めたくないと回答した人の割合が基準値以下の企業となる)
■総合ランキング:「レッドバロン」が74.9点を獲得し総合1位に
結果は、総合1位が「レッドバロン(本社:愛知県岡崎市)」、総合2位は、「バイク王(本社:東京都港区)」、総合3位は、「バイク館(本社:埼玉県川口市)」となった。得点差は、1位の「レッドバロン」と2位の「バイク王」が0.4点差、3位の「バイク館」は2位「バイク王」と4.1点差となっている。
■評価項目別ランキング:「レッドバロン」が全8項目中6項目で1位
ランキングを構成する、「店の利用のしやすさ」や「価格の納得感」など全8つの評価項目別では、「レッドバロン」が6項目、「バイク王」が2項目で1位となった。特に、1位を獲得した評価項目の中で得点が高かったのは、「レッドバロン」は「購入手続き」(77.6点)、「バイク王」は「店の雰囲気・清潔さ」(74.7点)だった。
■部門別ランキング:「関東」では「レッドバロン」、「近畿」では「バイク王」が1位に
ランキングを構成する、「男女別」や「年代別」など全11項目の部門別ランキングを見てみると、地域別の「関東」では「レッドバロン」が1位になった一方、地域別「近畿」では「バイク王」が77.8点を獲得して2位の「レッドバロン」に5点以上の差を付けており、同地域で存在感を示していることがうかがえる。
また、男女別の「男性」では「レッドバロン」、「女性」で「バイク王」がそれぞれ1位、購入種類別の「新車購入」では「バイク王」が、「中古車購入」では「レッドバロン」がそれぞれ1位になるなど、2社が評価を分ける結果となった。
顧客満足度調査『メーカー系バイク販売店』編
同じく今回が初調査となる『メーカー系バイク販売店』の満足度調査。対象企業は、国内メーカーのバイクをメーカーや車種を限定して販売しており、かつ実店舗で販売し、特定地域のみではなくチェーン展開をしている企業。今回、総合ランキングにランクインしたのは3社となった。(ランクインの対象は、1.有効回答者数が規定人数を超え、2.総合得点が60点以上で、3.他人に薦めたくないと回答した人の割合が基準値以下の企業となる)
■総合ランキング:「カワサキプラザ ネットワーク」が78.1点を獲得し総合1位に
結果は、総合1位が「カワサキプラザ ネットワーク(本社:兵庫県明石市)」、総合2位は、「ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ(本社:東京都大田区)」、総合3位は、「Honda Dream(本社:東京都港区)」となった。総合ランキングの得点差は、1位の「カワサキプラザ ネットワーク」と2位の「ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ」が0.6点差、3位の「Honda Dream」は2位「バイク王」と1.8点差となっている。
■評価項目別ランキング:「カワサキプラザ ネットワーク」が全8項目中6項目で1位
ランキングを構成する評価項目ランキングでは、全8項目中「カワサキプラザ ネットワーク」が6項目、「ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ(YSP)」が2項目で1位となった。特に1位を獲得した評価項目の中で得点が高かったのは、「カワサキプラザ ネットワーク」が「店の雰囲気・清潔さ」(81.5点)、「ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ(YSP)」が「中古バイクの品質」(82.0点)だった。
■部門別ランキング:「原付」「普通二輪」「大型二輪」で各社1位を分け合う
ランキングを構成する部門別ランキングでは、「原付(排気量が0~50ccのバイク)」では「Honda Dream」、「普通二輪(排気量が51~400ccのバイク)」で「カワサキプラザ ネットワーク」、「大型二輪(排気量が400ccを超えるバイク)」で「ヤマハモーターサイクルスポーツプラザ(YSP)」がそれぞれ1位となり、車種によって特徴が表れた結果となった。
『バイク専門販売店』利用実態調査
今回、満足度調査に加えて利用実態の調査も行なった。本稿では、「バイク専門販売店(メーカーや車種を限定していない販売店)」でバイクを購入した方のデータをご紹介する。
まず、バイクを購入した人に「バイクの購入経験」を聴取した結果、「今回が初めて」と答えた人の割合は37%となった。
次に、「初めて」と答えた人を年代別にみると、「40代」が30%と最も多く、次いで「50代」(27%)、「30代」(24%)と続く結果となった。
購入したバイクの排気量では、「126~250cc」が37%と最も多い結果となった。なお、「51~400cc」の“普通二輪”は77%、「50cc以下」の“原付”は14%、「401㏄以上」の“大型二輪”は9%となっている。
【調査概要】2022年 オリコン顧客満足度調査 バイク専門販売店
■調査期間:2022/03/10~2022/03/18
■調査対象者 性別:指定なし 年齢:16~69歳 地域:全国 条件:過去3年以内にバイクを購入し、価格を把握している人
■サンプル数:1,315人
■規定人数:100人以上
■調査企業数:5社
■定義:以下すべての条件を満たすバイク販売店
1)メーカーや車種を限定していない 2)実店舗で販売をしている 3)特定地域のみではなく、チェーン展開をしている ※地域別は除く
■詳細記事:https://life.oricon.co.jp/rank-bike-sell/specialty/
【調査概要】2022年 オリコン顧客満足度調査 メーカー系バイク販売店
■調査期間:2022/03/10~2022/03/18
■調査対象者 性別:指定なし 年齢:16~69歳 地域:全国 条件:過去3年以内にバイクを購入し、価格を把握している人
■サンプル数:1,129人
■規定人数:100人以上
■調査企業数:4社
■定義:以下すべての条件を満たすバイク販売店
1)国内メーカーのバイクを販売しており、メーカーや車種を限定している 2)実店舗で販売をしている 3)特定地域のみではなく、チェーン展開をしている ※地域別は除く
■詳細記事:https://life.oricon.co.jp/rank-bike-sell/manufacturer/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)