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企業ニュース

ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの決算に見る4者4様の経営戦略

2022.07.06

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は、通信キャリア4社の決算、中期経営計画から見えてきた経営戦略について話し合っていきます。

※新型コロナウイルス感染拡大対策を行っております

金融、法人事業の取り組みは“4者4様”

房野氏:12月期の楽天を除き、通信キャリア3社が2021年の通期決算を5月に発表しました。どう思われましたか?

房野氏

石川氏:今回、3キャリアが2021年の通期決算を発表し、KDDIは中期経営計画も発表しています。3社で温度差があって、KDDIは「5Gで復活するぞ、もう一度盛り上げるぞ」と言っているんですけど、ソフトバンクとドコモは「いや、ちょっと……それよりも法人をがんばります」みたいな感じ(笑)。

石川氏

法林氏:“4者4様”だよね。差があるなと思った。

法林氏

石川氏:全社とも「法人に注力します」とは言っています。法人が1つの軸になっていて、ドコモとソフトバンクは中小企業向け法人事業をがんばりますと。KDDIはすでに中堅・中小企業向けの「KDDIまとめてオフィス」があるので、その中でDXをやりますと言っています。その辺の建て付けの違いは明確に出ていますね。

石野氏:法人と、もう1つ、主に上位レイヤーのサービスなんですけど、ここもみんなきれいに金融・決済になっていて、ドコモはdポイント、d払い、dカード。ソフトバンクは当然PayPayで、これから上場して儲けていきますよっていう感じ。まだ正式に発表されてませんが、PayPayのポイントをTポイントに代わる共通ポイントにしていこうという動きもあります。auはauフィナンシャルホールディングスを作っていて、auじぶん銀行あり、auカブコム証券ありで、色々な連携したサービスを提供していくという形。儲かりそうなところは、みんな同じなんだろうなと(笑)

石野氏

石川氏:楽天モバイルが料金プランで0円を廃止したことに通じるところがあると思うんですけど、お得意様を強化していく形。携帯電話を持ってもらって、銀行を組み合わせてもらって、決済機能をいっぱい使ってもらって手数料をもらって……といった形になっていて、これからはお得意様、ロイヤルカスタマーの囲い込み合戦になっていくんだろうなと思います。楽天が強い業種に競争軸がどんどん移ってきている感じ。楽天は銀行や証券を持って経済圏を広げていますが、他の3社もどんどん楽天が元々強みを持っていた舞台に上がりつつあるところが、今後の注目になると思います。

 ドコモは今、クレジットカード一辺倒になっている感じがする。銀行に関しては三菱UFJ銀行と組むという話をしているけど、まだそんなに深いところまでできていない。ポイントぐらいなので、ドコモがどう出てくるのか注目しています。ドコモは電気も遅れたし、金融も遅れてたしってことで、早く巻き返さないといけないと思っているんじゃないかな。

dカード

石野氏:ソフトバンクは銀行も証券会社もグループにあるけれど、証券会社が多すぎる。LINEにぶらさがっているLINE証券とヤフーにぶら下がっているPayPay証券で統合できていない。Tポイントとの連携をやめたので、共通ポイントがないところもそうですね。ポイント経済圏的なものが、まだ完全に作られていないところが課題かなと。

石川氏:ソフトバンクはいっぱい持っているけど、整理されていなくて、ユーザーもまとめられていない。ユーザー側としても、あまり繋がっている感じがしない。

石野氏:しかも重複してる(笑)

石川氏:そう、1個1個は強いんだけど、まとまって何かできているのか、ポイントが回っているのかというと、できていない。楽天は着手が早かったし、auも昔からじぶん銀行を持っていたこともあって、うまい具合に回っている感じがしますね。

房野氏:PayPayのポイントって、どのぐらい浸透してるんですか?

石野氏:PayPayを使った決済に対して1%とか0.5%という感じでポイントが付くんですが、今後、加盟店以外でも貯まるようなポイントを入れていくという話があります。ソフトバンクはTポイントに代わる共通ポイントとして、幅広い店舗で使えるようにする方針があるようです。

法林氏:石川君が言ったように、auはだいぶ前にじぶん銀行を作って、カブコムを買収し、auフィナンシャルホールディングスを作って、そこにまとめた。金融系で商売をしていきましょうという考えが以前からあった。携帯電話の何千万契約をベースに金融系のサービスを提供する。そこにはポイントも絡んでくる。auのポイントをやめてPontaポイントにしたのも、そういう戦略から。ここら辺はさすが髙橋社長なのかどうかわからないけど、KDDIはよくわかってやっている。さすがだなと思いますね。

 逆にドコモは迷走している感がある。2005年の中村維夫社長時代に三井住友フィナンシャル・グループと提携し、続く山田隆持社長、加藤薰社長の時代にはDCMX(現在のdカード)やiD、dカードプリペイドなど、さまざまな取り組みをしてきたけど、なぜか2018年に提携を解消。今度は2021年5月にデジタル金融サービスについて、三菱UFJ銀行との提携を発表。三菱UFJフィナンシャル・グループは元々、KDDIとの結び付きが強く、auじぶん銀行をいっしょに設立した仲。おそらく三菱UFJフィナンシャル・グループの全方位攻勢(枠組を作らず、どこでも組む方針)に巻き込まれたんだろうなって気がします。

KDDI株式会社 代表取締役社長 髙橋 誠氏

房野氏:NTTと三菱UFJフィナンシャル・グループの関係はありますか?

法林氏:多少はあると思いますけど、でもどうかな……NTTグループとして金融系のサービスを再構築する時の鍵は、たぶん、dポイント、d払い、dカード。ドコモ口座はあの事件(2020年9月に発覚した不正引き出し事件)でつまずいたから、一度リセットしようと。金融系にこれから注力しますと言ってるからこそ、常務執行役員の前田義晃さんが副社長になった(6月21日付け)ということですよね。

石野氏:そうですね。ドコモの井伊社長も、金融系サービスが弱点ってことはちゃんと認識していて、他社に比べると遅れていると、決算などで発言している。これから辣腕を振るって、ショップを統廃合して、金融事業を立て直していくのだと思います

株式会社NTTドコモ 代表取締役社長 井伊 基之氏

法林氏:難しいのはソフトバンクの評価。石川君も言ったようにバラバラなので。でも、ようやくPayPayとPayPay証券のメニューが連動するようになった。

石野氏:カードも。

法林氏:やっと一歩を踏み出した感じです。LINEポイントもPayPayポイントに変換できるようになっている。おそらくPayPayブランドに移行していく形。PayPayを軸にして展開していきたいので、いずれは「PayPayを新規上場(IPO)して、儲かりました」みたいな方向に行きたいのかなって感じがする。

石川氏:それぞれのブランドが強すぎるのがソフトバンクの悩みですよね。PayPayはお金のブランドとして強いし、LINEはメッセンジャーとして強力。そこをどう連携させてポイントを回していくか、まだなかなか難しい。1個1個は進んでいるけれども、完全な統合は難しいかなと思います。

 一方、auは各サービスの頭にauを付けちゃっているので、なんとなく繋がっている感じがする。ドコモはdカードに関してはずっとやっているけれど、銀行に関してはまだ大きいところと組む途中で、自分たちで銀行を作るところまで行ってない。その辺の距離感がどうなるかってところですね。

房野氏:“ドコモ銀行”はできるのでしょうか。

法林氏:ドコモ口座の一件がなかったらあったかもしれないけど、ちょっと腰が引けちゃっている。ドコモオンラインショップでdカードが使えないとか、ギフトカードが不正に購入された件もあるし、少しおっかなびっくりじゃないかなと思います。

石野氏:銀行をゼロから作るにしても、ほかと一緒に作るにしても、とにかく時間がかかるので。

房野氏:じぶん銀行はどこと一緒に作ったのですか?

法林氏:三菱UFJ銀行とKDDI。

石野氏:それでも、もう10年以上前(2008年設立)からやっています。

法林氏:ケータイ時代からですね。

石野氏:スマートフォンが普及する前からやっている。ソフトバンク系の銀行も、元々銀行業、ジャパンネット銀行で、今はPayPay銀行。結構前からある。

房野氏:「ネットバンクか何かを買収しちゃえ」みたいな話はないですか?

法林氏:難しいんですよ。今さら銀行が必要なの? という疑問が、おそらくソフトバンクの中にあるような気がする。決済の仕組みさえあればいい、みたいな感じもする。逆に「他社が銀行と組んでいるから、うちはどの銀行からもサービスを受けつけます」みたいなことも、できなくはないだろうし。一応PayPay銀行があるしね。

石野氏:さらにLINEが銀行を作ろうとしている(笑)

法林氏:あと、ソフトバンクは親会社のソフトバンクグループを含め、みずほフィナンシャルグループとの関係が強い。それぞれがいろいろな事業で提携しているのもあるけど、ソフトバンクグループはみずほ銀行から数千億円の単位で借り入れをしている。また、グループではないですけど、親戚関係ぐらいでSBIグループもある。比較的周りにプレイヤーはいる。

石川氏:auを見ていると、金融系サービスを使うことでユーザーが解約しにくくなる。auじぶん銀行に口座を作って、au IDと組み合わせると普通預金の金利が上がるというサービスもしている。auを解約しにくくなるよね。ユーザーのキャリア間での流動性が上がっているけれど、住宅ローンを組んだら、携帯サービスの解約がしにくい、という感じで。

石野氏:住宅ローンを組んだらやめにくいですよねぇ。

石川氏:“35年縛り”みたいなものですね(笑)。auはそういう仕組みに持って行っている。ソフトバンクの宮川社長も言っていたけど、モバイルのユーザーを増やして自分たちのサービスを使ってもらうことで、全体がどんどん広がってユーザーはやめにくくなる。そういう戦いになっている感じがする。

ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO 宮川 潤一氏

石野氏:宮川社長が決算説明会で出したPayPayのユーザー比率のデータは面白かったですね。PayPayはソフトバンクブランドと関係ない感じでやってきたのに、実際、ソフトバンクユーザーの比率がこんなに高いんだと意外に思いました。ソフトバンクの還元をこれだけ手厚くすると、比率はこうなるのかっていうのは勉強になるというか。

法林氏:でも、1番使われている通信キャリア関連の決済サービスはPayPay。その次が実は意外なことにd払い。

石川氏:あれはもう、通信回線の契約ユーザー数の多さで決まっている。

石野氏:コンビニで使われている決済方法は、PayPayが多い感じがする。FeliCaも結構、Suicaが使われている。QRコード決済だと圧倒的にPayPayが多くて、たまにau Payやd払いを見かける。楽天ペイで払っている人はあまりいないんですよね。

やらざるを得ない法人事業

房野氏:携帯電話各社は企業のDXに注力するという話もありましたね。その辺りはいかがでしょうか。

石川氏:ドコモとソフトバンクは中小企業への取り組みを強化していくと言っています。そこでDXだと言っている。KDDIの髙橋社長にインタビューした時は、「DXといっても通信がちゃんと絡んでくる。通信が浸透することによってDXが広まっていくようにしたい」ということを言っていました。法人でいかにDXを続けるかという戦いになってくるでしょう。

 楽天モバイルは法人向けサービスを始めると言っています。法人の回線をどう獲得していくかを三木谷さんに聞くと、「ウチの取引先に聞くと、4分の1の回線はウチ(楽天モバイル)にしてくれると言っているから大丈夫でしょう」と言っていた。

楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長最高執行役員 三木谷 浩史氏

房野氏:ドコモは、NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)の法人とドコモの法人が存在していましたが、どう棲み分けしていくんでしょうか。

石野氏:もう一緒になっていますよ。一緒になって動いていて、サービスも一部一緒にしています。NTTコムのサービスとドコモの法人向けのサービスを一部くっつけて提供しているものもあります。ドコモの法人の部隊をNTTコムに移籍させて、ドコモとして営業するというか、「ドコモビジネス」というブランドを作っていて、それは実態としてはNTTコムです。ちょっと政治的な匂いというか、NTTコム社員の士気を下げないための配慮がうかがえるんですけど、社名は残しつつ、ブランドはドコモとしてやっている感じかなと。

石川氏:そこまでやるなら一緒にすればいいじゃんって感じだよね。

石野氏:ソフトバンクもこれから中小企業を攻めるっていう話をしています。意外だったのが、ソフトバンクってきめ細かい営業が得意なので、中小企業に対する法人契約を結構持ってる方だと思うんですけど、やっぱりみんな電話しか使っていないんだなって。

石川氏:結局、ホワイトプラン(ソフトバンク同士なら午前1時から午後9時まで通話無料の料金プラン。2018年6月27日をもって新規契約の受付を終了)で止まってるという感じ。

石野氏:あの時、中小法人にすごい営業かけてましたよね。

石川氏:「とりあえずiPhoneにしましたよ」程度のところだと思うので、そこからどう活用させるかというところが重要だと思います。

法林氏:最近、ちょっとずつ会社の電話番号が050番号になっていますね。楽天なんかがそうだけど、個別、部署ごとに050番号が割り当てられていて、普通の会社でも、そういうところが結構多い。PBX(Private Branch eXchange:構内交換機)の部門を変えていきましょうと。在宅勤務になったけど、会社にかかってきた電話も家で取れるところも出てきている。まったく電話なしで仕事するのは、やっぱり難しい。
 今までだと、PANTONEケータイを社員1人ずつに配って「ホワイトプランだからみんな自由に話して」とやっていたけれど、その端末をiPhoneに変えただけで停滞していた。それがようやく、そういう仕組みを作ってやりましょうという感じになってきている。

2008年10月4日に発売された「PANTONEケータイ」(SoftBank 830SH)

石野氏:法人営業で何を売るかは、各社様々。本当に企業ごとに違うというか、顔認証のシステムを売ったり、回線とセットで売ったり、Teamsなどのオンライン会議システムを売ったりとか、それこそVRとかXRで5Gを使って映像コンテンツを提供するような会社に技術一式を提供したりとか、取引する相手によって様々。持っている要素技術を活かして、何か提供していきましょうというのが基本なのかなと。

房野氏:法人部門の売上イメージは、どうなっていますか?

石川氏:法人で2桁成長を目指すと言っていますね。行く行くはモバイル通信収入と同じぐらい、非通信プラス法人:通信で50:50にしたい、そんなイメージです。

法林氏:ソフトバンクの決算の資料に出ていたよね。

房野氏:法人とコンシューマ向けってどれくらいの比率なんですか?

石野氏:今はまだコンシューマの方がずっと多いです。法人を広げていきましょうという感じにしているところですね。

房野氏:コンテンツやサービスを売っていく感じですか?

石野氏:回線とセットにして、一式何百万円ですとか、そういう感じになるんじゃないかな。案件数を増やして売上を増やすっていう感じ。

石川氏:KDDIの髙橋社長は、DXは継続的にお金もらうことができるということを言っている。関係性を築きながら継続してもらっていく感じになってくる。色んなソリューションを提案して、毎月毎月お金をもらう感じにしたいんだと思います。回線契約したお客さんに対して、追加でこの機能どうですか? あの機能どうですか? って提案して、どんどん売り上げを増やしていく。髙橋社長はpovoもDXだと言っているんですけど、お客さんの声を聞いていろんなトッピングを提供するというpovoのコンセプトを、法人にも適用していきたいんだと思います。

石野氏:問題は、法人に追加の支払い余力があるのかということ。業種によっては厳しいだろうなって感じもちょっとする。

法林氏:結局、法人営業に戦略上向かわざるを得ないのはわかる。明確に料金値下げの影響があって、通信料収入は減っているし、まだこれからも減るという予想だけど、それでも成長するために何が必要ですかっていうと……

石川氏:法人に注力すると言わざるを得ない。

法林氏:ここでやるしかないんですよね。確かに中小法人のデジタル化が進んでいないことは多々感じるので。Google WorkspaceやMicrosoft 365なんかも含めて、色々売っていきましょうっていう話。ソフトバンクはZoomのライセンスやソリューションを日本で一番売っているらしいよね。

石川氏:ソフトバンクはZoomの代理店として早くからやっていた。

石野氏:Google CloudとかマイクロソフトのAzureとかも、キャリアが窓口となり売ってますからね。ただ、KDDIの高橋社長だけは、コンシューマをまだ伸ばす、ARPUを伸ばすって言っています。

石川氏:通信の収入を増やしたいそうです。高橋社長が言うには、「5Gはど真ん中」にあって、DXも金融も、5Gが真ん中にある中での周辺事業だと。通信にはまだまだ復活できる余地があるんじゃないかと言っている。確かに、料金プランにはauの「使い放題MAX 5G ALL STAR パック」みたいに、NetflixやDAZNといった動画配信サービスの利用料が含まれているものがあって、復活できると自信を見せるのは、そこの成功が大きいのかなと。ALL STAR パックみたいなプランを契約するとユーザーはなかなか他社に移行しないし、使い続けると得だったりもする。それにどう気がつかせるかが、これからの料金プランのカギになってくると思います。

房野氏:決算では5Gのカバー率の話も出ましたね。

石川氏:KDDIは、本当は2021年度末までに人口カバー率90%の予定だったんだけど、ちょっと遅れている。

石野氏:ソフトバンクはぎりぎり昨年度で90%を達成しています。ドコモがちょっと遅れている。4G周波数の5Gへの転用をしていなかったので。

石川氏:5G転用なしだと、無理だよね。

石野氏:2024年3月までに90%以上を目指しているので、あと2年かかっちゃう予定。

房野氏:そんなにかかるんですね。

石川氏:4Gに使っていた周波数を5Gに切り替えるんですけど、4Gで使っているのが結構たくさんあったので、なかなか切り替えられなかった。

法林氏:まぁ、ドコモはユーザーが多いので、5Gへの転用は、そんなにすぐにはできなかった。慎重にやりたいという考えがあったんでしょう。

石野氏:あと、基地局ベンダー的に、DSS(Dynamic Spectrum Sharing:周波数帯域を4Gと5Gで分け合うシステム)が使えないということもあるので。

房野氏:法人向けサービスに5Gを掲げながら、自社の活用領域が5Gエリア外となると、企業もがっかり、となるでしょうね。

石野氏:本当にそうなんですよ。5G SA(スタンドアロン方式の5G)を始めて低遅延技術が活きるっていっても、5Gの人口カバー率は7割ですって言われたら、「うーん」ってうなっちゃいますよね。だから、転用の判断はちょっと間違えたかなぁ。ドコモは多少4Gを削ってでも5Gを広げておいた方が良かったんじゃないかなぁって、ちょっと感じています。

房野氏:ドコモの悪手が目立つ感じですか?

石野氏:岸田文雄総理大臣になってからデジタル田園都市国家構想っていう謎の計画ができ、2023年度に5Gの普及率9割とかいきなり言い出したじゃないですか。追随できてなかったというか、菅義偉前首相にべったりになりすぎたなという感じですね(笑)

石川氏:ウチらは当時から言っていたよね、ソフトバンクとKDDIは周波数転用して5G SAにどんどん行くよと。

房野氏:とりあえず「5G」につながっていると、スマートフォンの画面に表示されることが大事だと言っていましたね。

石野氏:結果として、新政権になって、ソフトバンク、KDDIの方針を追認したような感じになっているので、ドコモは結構慌てて転用を開始した感じ。

……続く!

次回は、楽天モバイルの料金プランについて会議する予定です。ご期待ください。

法林岳之(ほうりん・ たかゆき)
Web媒体や雑誌などを中心に、スマートフォンや携帯電話、パソコンなど、デジタル関連製品のレビュー記事、ビギナー向けの解説記事などを執筆。解説書などの著書も多数。携帯業界のご意見番。

石川 温(いしかわ・つつむ)
日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、2003年に独立。国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップルなども取材。NHK Eテレ「趣味どきっ! はじめてのスマホ」で講師役で出演。メルマガ「スマホで業界新聞(月額540円)」を発行中。

石野純也(いしの・じゅんや)
慶應義塾大学卒業後、宝島社に入社。独立後はケータイジャーナリスト/ライターとして幅広い媒体で活躍。『ケータイチルドレン』(ソフトバンク新書)、『1時間でわかるらくらくホン』(毎日新聞社)など著書多数。

房野麻子(ふさの・あさこ)
出版社にて携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年からフリーランスライターとして独立。携帯業界で数少ない女性ライターとして、女性目線のモバイル端末紹介を中心に、雑誌やWeb媒体で執筆活動を行う。

構成/中馬幹弘
文/房野麻子


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