突然だが、あなたはコリスのフエラムネをご存じだろうか。
大阪市東淀川区に本社を置く製菓会社、コリス株式会社の主力商品である。
コリスは1948年創業の老舗で、当時の社名は桔梗屋。1953年にコリスへの商号を変更し、これまでに多種多様なお菓子を市場に提供し続けてきた。
必然、相当数の子供たちのおやつとして親しまれてきたわけだが、中でも登場以来多くのファンを魅了しているのがフエラムネである。
8個入りのラムネ菓子で、その名の通り口に加えて息を吸ったり吐いたりするだけで「ピィ~」と笛として遊ぶこともできる。
飽きたらそのままかじって食べられる、まさに遊べて美味しいフエ菓子なのである。
しかも、フエラムネには一部アソートを除いておまけがセットされている。
そのおまけというのが“おもちゃばこ”。男の子用と女の子用に分かれており、ブラインド方式なので開けるまで何が入っているかが分からない。
おまけの玩具の種類は、恐らくまともに把握できている人が日本に10人いるかいないかレベルで多種多様。
期間限定で封入される玩具まで存在する上、具体的な玩具のラインナップカタログといったものも特には存在しないので、全貌の分からないコレクションアイテムとして、大人にもコレクターが多い。
今日はそんなフエラムネの魅力についての話をしていきたい。
フレーバーは多彩。そして全部美味しいフエラムネ!
フエラムネのフレーバーには、いくつかのバリエーションが存在している。
スタンダードなラムネ味の「フエラムネ」。
すっきりとしたクセのないぶどう味で人気の「フエラムネぶどう」。
いちごのほのかな甘みが嬉しい「フエラムネいちご」の3種類が主力というかレギュラー商品として、基本的に全国各地のスーパーのお菓子売り場に陳列されている。
もちろん、この3種にはそれぞれ“おもちゃばこ”が付属している。
そして期間限定のおまけを伴ったフレーバーを積極的にリリースするのも、フエラムネの特徴でもある。
たとえば2022年6月現在では「フエラムネ イン・ザ・フューチャーコーラ」が発売されている。
公式サイト上で「後味すっきり、スパイシーで濃厚なコーラ味」と表現されたフレーバーのフエラムネで、筆者ももう4箱か5箱は購入したが、とても美味しい。
ちょっと原稿を書いていて集中力が途切れたときに鳴らしてかじるといい気分転換になる。
そしてこの「フエラムネ イン・ザ・フューチャーコーラ」の“おもちゃばこ”の中には、期間限定のアイテムも封入されている可能性がある。
今回の限定アイテムは全8種類にも及ぶ、フエラムネ工場で働くロボットをイメージしたクリア素材のおまけフィギュア。
キラキラのラメ入りとのことで、是非とも出会いたいが、未だに叶っていない(ちなみにフエラムネのおまけとしてはラメ入りのクリアは基本的に大当たり)。
「これはいったい何なんだ!」正体不明な玩具も多いのがフエラムネの楽しさ!
フエラムネの歴史は古い。
コリス公式サイトの会社沿革によれば、1973年4月にフエラムネの発売が開始された、とある。
……ということは来年2023年は記念すべきアニバーサリーイヤーということになる。これは今から限定フレーバーの登場が楽しみでならない。
さて。
そのコリスのフエラムネの一番の魅力として、筆者としては“おもちゃばこ”にあると感じてしまう。
もともと玩具、駄菓子が子供の頃から大好きで、今でも収集を続けている。当然フエラムネのおまけも例外ではない。
フエラムネのおまけは、男の子用と女の子用に分類されていて、男の子用には男の子が好きそうなミニチュアとかコマが入っている傾向が高い。
女の子用となると髪留めやままごと用のパーツが入っていることが多く、限定のおまけが封入されているフレーバーとなると、どちらにも大当たり枠が封入されている可能性がある。
上記は女の子用に封入されている玩具の一例。
個人的にはフエラムネのおまけは全部当たりと考えているが、その理由はどんなおまけが出ても、必ず何かしらの遊びに活用できるためだ。
コマはよく目にするおまけだが、今どきスーパーでコマを手に入れることは超絶に難しい。
でもフエラムネを買っていればしょっちゅうゲットするので、必然とコマ回しが滅茶苦茶上手になれる。
それから、動物や恐竜のミニチュアも結構な確率で手に入るが、これもまた小さいながらも造形が良いものばかり。
知人はダブりまくった羊のミニチュアを塗装して、牧場のジオラマを作っていた。こういうホビー方面での活用ができるのも面白い。
男の子用の“おもちゃばこ”からは、しばしば頭がドリルになった怪人や、半魚人などが出てくることがある。
我が家でもダブりまくっているが、筆者もこれを塗装してみては、それを飾って楽しんでいる。
先日は女の子用を買ってみたが、まな板と包丁のセットが手に入った。しかもクリアーのラメ入り。大当たりである。サイズ的にシルバニアファミリーに持たせるとしっくりくるので、遊びの拡張性まで担保されている。
「素晴らしい」の一語に尽きる。
中には「これは一体どうやって遊ぶんだ」とか「そもそもこの物体の正体が分からない」と困惑するものが入っていることもあるが、それはそれとして面白いので全然気にならない。
むしろもっと意味不明なものを入れてくれても構わないという思いもある。
食べて嬉しく、集めて楽しい。フエラムネって最高だ!
これまで、何年もかけてフエラムネのおまけを集めてきたところであるが、中でもお気に入りの玩具がフエ星人である。
このフエ星人、蓄光素材でできたフエラムネのような頭をした宇宙人の玩具で、2019年ごろの限定フレーバー「フエ星人がパーティーで飲むコーラ味」に封入されていた限定アイテム。
蓄光素材なので暗くするとぼんやり光る。この時点で大当たりなんだけど、最大の特徴はその頭。
フエラムネそっくりな形状の頭は、実際にフエラムネを鳴らすように口で吹くことで、ちゃんと笛としても機能する優れものなのである。
店頭で見かけた瞬間「もう絶対欲しい」と思って大人買い。
そうしてやっと1体だけ手に入れた次第である。
ちなみに「フエ星人がパーティーで飲むコーラ味」のラムネは若干まろやかな風味で、これもなかなか美味しかった記憶がある。
「フエ星人がパーティーで飲むコーラ味」って何だよって話だけど(笑)。
とにかく、こういうような、一部の物好きには是が非でも欲しくなるような限定品おまけが定期的に登場するのも、フエラムネの魅力だ。
ラムネを吹いたり食べたりしながら、“おもちゃばこ”を開封する。
この一連の流れを筆者は今後もずっと楽しみたい。そのためにも、コリスのますますの発展を願わずにはいられない。
ちなみに、経緯は全く不明だが、現在コリスの公式ホームページ上では「フエラムネカレーキャンペーン」という目を疑うようなキャンペーンがひそかに開催されている。
駄菓子屋が本気で作ったカレーを、抽選で300名にプレゼントするとのこと。
「本気すぎて辛いモノが苦手な方は応募をご遠慮ください」との注意書きまである。
フエラムネカレーということは、フエラムネが隠し味として混ざっているのかもしれないが、興味のある方はぜひ応募してみてはいかがだろうか。
応募締め切りは2022年8月31日までで、商品の発送は9月上旬を予定とのこと。
あまりに突拍子のないキャンペーンなので、つい筆者も応募してしまった……。
当たるといいなぁ!
文/松本ミゾレ
【参考】
コリス株式会社ホームページ
https://www.coris.co.jp/index.html
https://www.coris.co.jp/cam_fue_2022/index0.html
編集/inox.