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昭和、平成、令和で小型化、多機能化が進んだ「音楽プレイヤー」の変遷

2022.07.05

大きくて持ち運びに適しなかったものが、徐々に小型化…音楽プレーヤーの進化は今振り返っても面白い!

「音楽プレーヤー」という言葉を目にして、みなさんはどのガジェットを思い浮かべるだろうか。

恐らく想起するものによって世代がある程度別れると思うのだけれども、筆者の場合はCDプレーヤーが真っ先に思いつく。

小型で便利で、容量も申し分なく、別のCDを聴くためにいちいち入れ替える手間こそあったが、10年ぐらいは愛用していた。

しかし、記憶にある限りで一番最初に触れた音楽プレーヤーと言えば、これはレコードプレーヤーである。古くは蓄音機と呼ばれていたあのガジェットだ。

レコードは昭和の頃にはどこの家にもあったのではないだろうか。割とありふれた家電だった記憶もある。

今回は、昭和から平成を経て令和に至る今の時点までの、音楽プレーヤーの変遷を振り返っていきたい。

あなたがもっとも活用したガジェットは何だったか。そしてその当時どんなアーティストの曲をヘビロテしていたのか。思い返しながら読んでいただければ幸いだ。

音楽を聴くことを「針を落とす」と表現していた昭和のあの頃…

筆者は昭和59年の生まれである。祖母が民謡をやっていたこともあって全国各地の民謡アナログレコードというものが結構多く、遊び半分で再生しまくっていたので、物心ついたときにはレコードプレーヤーの操作方法も会得していた。

当時は老いも若きも、レコードプレーヤーにアナログレコードを乗せて音楽を再生させるということを当たり前にやっていた時代。

そのレコードプレーヤーは結構大きめのサイズで、正直場所を取るものだった。

それでもターンテーブルにアナログレコードを乗せる瞬間はワクワクしたものだし、その上に針を落とすことで流れて来る音楽に逐一感動もしていた。

この一連の動作もあって、この頃は音楽を聴くことを「針を落とす」と表現する人もいて、子供心にこれがオシャレだと感じていた。

そんなレコードプレーヤーは大きさがネックとなって徐々に廃れていくことになるが、DJにとっては今も必需品。形状は少々変わっているが、基本的な構造は踏襲され、愛用されてもいる。

カセットテープ全盛期、ラジカセがナウかった!

レコードプレーヤー自体は古くから日本でも普及してきたが、今はほとんど家庭に残ってはいない。

しかしその独特の音質が今でも愛されていることや、レコードだけしか音源が存在しない楽曲の再生のために、今も一定の需要がある。

一方でレコードプレーヤーに代わって音楽再生媒体として評価されていたのがカセットテープである。

そのカセットテープに収録された音楽を聴くために大普及したのが、ラジオカセット。略してラジカセだ。

その名の通りラジカセは、ラジオとカセットテープレコーダーの機能を合体させた家電。

電池式で、持ち運びが可能な点が当時の若者にもウケていたという。

カセットテープの再生だけでなく、収録の機能を持つラジカセもかなり出回っており、これによって音楽番組がテレビで放送されているときに、ラジカセを使って無理やり録音する視聴者なんてのもいたという。

1980年代には竹の子族と呼ばれる奇抜なファッションをした若者たちが、原宿の代々木公園横の歩行者天国で音楽を掛けながら踊るというムーブメントが発生した。

この当時に使われていた音楽プレーヤーも、持ち運びが便利なラジカセであった。

小学館の「大辞泉」にも竹の子族の説明がある。

「昭和55年ごろより、東京都渋谷区原宿の歩行者天国で、派手な衣装を身につけ、音楽に合わせて踊った若者たち。名称は、衣装を扱っていた洋品店『ブティック竹の子』からという」

と、上記のような出自に関する記述も。ブティック竹の子はかなり当時としては原宿界隈で有名だったようで、今見るととんでもなくダサい衣装だが、これがナウい時期が短期間とはいえあったのだ。

その竹の子族のパフォーマンスを下支えしていたのも、当時普及していたラジカセ。

電池式でそこそこの大音量も出せて、カセットテープを交換すれば色んな音源を再生できるラジカセあってこその、竹の子族のフットワークの軽さだったとも言えるだろう。

レコードに代わり台頭したCD専用再生機器、CDプレーヤー

90年代に入ると徐々に音楽再生機器の勢力図も変動していく。

ラジカセの需要は減っていき、代わりにコンパクトディスク、つまりCDが音楽鑑賞用として普及するようになる。

そのCDを再生するための機器がCDプレーヤーと呼ばれた。

当初はラジカセにCD再生機能を新たに増設したイカツいタイプのものも人気だったが、次第に持ち運びも便利で、イヤホンを使えば移動中でも音楽を再生可能なタイプが主流となっていく。

また、このタイミングで自家用車にもCD対応の再生機器が内蔵されるようになった。

行き場を無くした大量のカセットテープ。90年代半ばぐらいまで何となく手元に置いていたという方も多いのではないだろうか。

CDプレーヤー全盛期となったのは、1991年から2000年代前半頃までのCDバブル時代である。

この間はCDが売れに売れまくった時代。ミリオンセラーが続出した、J-POPの黄金期と言っても差し支えない。

音楽番組は今も多数放映されているが、この当時の音楽番組の熱量は今よりも強烈なもので、番組によっては出演者と裏方の製作スタッフが歌手ユニットとしてデビューするという事態も発生したほど。しかもその曲がまた数十万枚は売れていたのだ。

インターネット普及黎明期でもあるのでテレビの視聴率もまだ高かったため、音楽番組の影響力も強かったのもその一因と考えられる。

楽器店、書店などでは新曲の発売日になると長蛇の列ができるという光景は珍しくなかったし、音楽系の雑誌も今では考えられないぐらい若者のバイブル扱いされていた。

加えてCDは薄くて厚みもないので収集スペースもさほどではなく、CDジャケットも良いデザインのものが多かったために、集める楽しみに走る音楽ファンも多かった。

既にバブルは崩壊して久しかったが、このCDバブル期までは日本の音楽シーンに関して言えばかなり元気で活力のある時代だった。

実際ミリオンセラーがバンバン続発していたわけだから、それだけ多くのお金も動いていたし、大勢がCDを買って、CDプレーヤーで聴きまくっていたのである。

時代の徒花?MDプレーヤーに可能性を感じていた人は多かったのでは?

空前のCDブーム到来前夜1992年。平成4年にソニーがMDと呼ばれるデジタルオーディオ媒体を発売している。

大きさは当時のCDよりも小さめで、CDと比較しても持ち運びが用意で音質もCDと遜色ないものであった。

小さなディスクを外装で覆う形のデザインであるため、再生中の振動に強いという、CDにはない強みもあった。

ところが時代がちょうどCDバブルに入った頃に登場したこともあって、奮闘こそしたがMDプレーヤーが大衆に受け入れられるまでには一歩及ばなかったのである。

MDプレーヤーは2000年代に入っても周りで愛用する友人がチラホラいたものの、もちろん少数派という扱いだった。

現在でもソニーはMDの販売を継続しているが、よほどのMDマニアでない限りはその事実も知らないことと思われる。

モノは良いだけに、CDブームに完全に押されてしまったこと。

さらにMD登場直後に、より上位互換とも言えるようなデジタル音楽プレーヤーの台頭も始まってしまったことから、本当に運が悪かったというか、残念な扱いに終わってしまった感が強い。

性能は素晴らしいし、CDよりさらにコンパクトなのに支持されなかったMDプレーヤーは、まさに音楽プレーヤー戦国時代に開花しら許されなかった徒花なのである。

デジタルオーディオプレーヤーの登場で、音楽プレーヤーは一気に便利過ぎるほど便利になった!

2000年代に入るとCDバブルの余熱もまだ冷めやらぬうちにとんでもないものが誕生する。

2001年に発売されたiPodがそれである。

CDやMDよりも音質が良く、再生も容易。さらに本体内蔵のメモリーには数百から数万の音楽を保存可能で、これの登場以前と以後では、音楽プレーヤーの在り方が大きく変わったとも言える。

このような革新的なガジェットの存在が日本国内でも徐々に認知されていき、あわせてiPodを含めたデジタルオーディオプレーヤーの認知度も高まっていく。

デジタルオーディオプレーヤーにはMP3のみを再生可能なMP3プレーヤーというものもあり、これは割と低価格で出回っていたことから、iPodの下位互換として愛用する層もあった。

MP3プレーヤーもそうだが、とにかく小さくて持ち運びが簡単な本体に山ほど楽曲を収録できるという利便性がウケにウケて、デジタルオーディオプレーヤーは多くの人々に愛用されるようになる。

音楽を多数収録可能で場所も取らず、再生しながら家事や移動もできてCDやMDのようにディスクを入れ替える必要もなく、カセットのように巻き戻す手間もない。

これが世界的に流行しないわけがなかったのである。

やがて音楽再生デバイスは、身近なアレが兼任する時代に

平成という時代は中盤辺りまではCDが猛威を振るった時代ではあったが、後半からは前述のように、デジタルオーディオプレーヤーの普及が進み、一強時代となっていく。

この頃には日本もインターネット環境が十分に普及していったため、デジタルオーディオプレーヤーのプレイリストを、夜な夜なパソコン経由でカスタマイズするという楽しみを味わうファンも増えていった。

同時に音楽を配信されて聴く時代も到来し、CDを買うのではなく、リリース日にガジェット経由で購入し、ダウンロードして聴くというスタイルも浸透することとなった。

コンテンツを自宅に居ながらにして購入できるというのは、考えてみれば凄いことだ。

さらには2010年代に入ると徐々に携帯電話をスマホに機種変更する人も増えていき、このスマホで音楽を聴く文化も定着していくことに。

令和の現在では、サブスクの音楽配信サービスを利用するという選択肢も登場した。

iPodでさえ、容量の問題はあったものだが、配信される音楽を聴くのであればもはや容量など問題ではない。

月額数百円単位の出費さえしておけば、どこにいてもスマホ1つあれば音楽を楽しめるという時代になってきた。

取り回しの問題もほぼ皆無。

スマホ自体が場所を取らない上に、イヤホンのコード管理が面倒であるなら、Bluetoothとリンクさせればコードレスのイヤホンやヘッドホンを使うことでこの問題も解決できる。

デジタルオーディオプレーヤーにもBluetoothとリンクできる機種はあるにはあったが、昨今のスマホにはこの機能も標準搭載されているため、もうそういったプレーヤーに頼る必要もなくなった。

音楽を堪能するには、専用のガジェットが必須。配信だけに頼るのもいいけど、アナログな再生機器の存在も忘れてはいけないかも…

とにかく、色んな楽曲を専用のプレーヤーを持たずに聴くなら音楽サブスク系サービスは最強とも思える。

スマホさえあれば、ほとんどストレスなく色んな音楽を楽しめる、素晴らしい時代になったと考えることもできるだろう。

ただし、当たり前だがあくまでもサブスクで配信される楽曲を楽しむことしかできない。

配信されていない音源は、それに対応したプレーヤーでなければ聴くことは適わない。

そして現状、配信されていない名曲というものは相当数あるし、配信されていたのにアーティストの不祥事が起きて配信停止となる事態も少なくない。

まだまだ、本当の意味で音楽を完全に楽しむということは、スマホ頼りのままでは難しいのが実情。

あるいは名曲だけどアナログ盤しか音源がないというケースも当然あるし、そのせいでレコードを捨てられないという音楽ファンもいるところ。

CDにしても、たとえばドラマや映画のサウンドトラックなどは滅多なことでは配信されないので、これもまだ聴きたいならキープすべきだ。

スマホは素晴らしい音楽を再生するためのガジェットへと進化したが、まだまだ現状は難点があるのも事実。

これが将来的に解消されたら、いよいよ音質以外の不満は出なくなるに違いない……。

文/松本ミゾレ

編集/inox.

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