物件を購入する人や賃貸を契約する人が、不動産会社に求めることとはいったい何なのだろうか?
不動産情報サービスのアットホームはこのほど、2020年4月以降に不動産会社を通して賃貸物件を契約した、全国の19~59歳の男女412名を対象にした「問合せや契約、内見、アフターフォローなどの接客シーンにおいて、購入・賃貸とそれぞれ不動産会社に求めることに関する調査」の結果を発表した。
不動産会社を知ったきっかけは「不動産ポータルサイト」がトップ
不動産会社を知ったきっかけは物件購入・賃貸契約ともに、「不動産ポータルサイト(athome、SUUMOなど)で気になる物件を掲載していた」がトップだった。購入者のその他と回答した内容からは「折込チラシ」「モデルルームのチラシ」などポスティングで知る人もいた。
また、不動産会社のSNSをきっかけに物件を見つけた人がそれぞれ約1割で、そのうち「YouTube」や「Twitter」、「Instagram」を使って物件を見つける人がそれぞれ50%以上だった。TVCMなどのプロモーションだけでなく、SNSなどソーシャルメディアから物件の情報を収集する人が一定数いることがわかった。
契約した不動産会社の決め手は「条件に合う物件情報の提供をしていた」
契約した不動産会社の決め手は「条件に合う物件情報の提供をしていた」が購入・賃貸ともにトップだった。次いで、購入の2位は「担当者が誠実に対応してくれた」が37.4%で賃貸より16.3ポイント上回り、担当者の対応が物件成約に影響を与えることがわかった。
賃貸は「条件に当てはまる物件はたくさん紹介してほしい」が60.7%で、購入と比べて8ポイント上回る
物件をどのように紹介してほしいかを聞いたところ、購入は「条件に当てはまる物件の中から厳選してほしい」が47.3%、「条件に当てはまる物件はたくさん紹介してほしい」が52.7%で意見が分かれた。
一方、賃貸は「条件に当てはまる物件はたくさん紹介してほしい」が60.7%で、購入と比べて8ポイント上回る結果となった。賃貸の住まい探しは、多くの物件から希望条件に近い物件を選びたい傾向が読み取れた。
購入時に物件情報以外にあったらうれしい情報は「物件価格の相場情報」
物件情報以外にあったら嬉しい情報を聞いたところ、購入は「物件価格の相場情報」が75.0%、「土地価格の相場情報」が60.7%と上位を占めており、物件や土地の価値を意識して購入を検討する人が多いことが見受けられた。一方、賃貸は「初期費用の概算」が70.9%とトップだった。「治安情報」「災害リスク・避難場所」についても半数以上があったら嬉しいと回答し、近年の防犯・防災意識の高まりが表れた結果となった。
不動産会社とのやり取りで最も多く利用されているツールは「電話」
不動産会社とのやり取りで実際に利用したツールは、購入・賃貸ともに「電話」がトップ、次いで「メール」「対面」と続いた。最も希望するコミュニケーションツールでは結果が異なり、購入は「対面」が27.7%でトップだったが、賃貸は「電話」が29.4%でトップだった。購入は大きな買い物ということもあり、担当者と顔を見ながら慎重に契約を進めたい意向が見受けられる。
管理会社との連絡は、スマートフォンなど気軽にやり取りできるツールが求められる傾向
マンションやアパートの管理会社との連絡で最も利用したいツールは、賃貸では「入居者専用アプリ」、購入は「入居者専用アプリ」と並び「LINE」がトップだった。スマートフォンなど気軽にやり取りできるツールで、連絡を希望する人が多いようだ。
また、実際にどんなお知らせを受け取りたいかという質問に対しては「設備の工事予定」や「ゴミの収集日カレンダー」など生活に関わる情報を受け取りたい人がそれぞれ上位だった。
出典元:アットホーム株式会社
構成/こじへい