その昔、京都の市街地「洛中」は格式高いエリアとして知られていた。では現代ではどうなっているのだろうか。
大東建託は、京都府居住の20歳以上の男女、2019年~2022年合計14,862名を対象に過去最大級の居住満足度調査を行い、「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2022<京都府版>」「いい部屋ネット 住みたい街ランキング2022<京都府版>」として集計したので結果をレポートしよう。
※近接駅を統合し、2つ以上近接駅を統合した場合は、駅名の後にA(area)を付記している。
烏丸御池は唯一偏差値70台の高い評価、自治体トップの京都市中京区は3年連続
唯一偏差値70台の高い評価で、烏丸御池が2年連続で1位を獲得した。2位は、駅周辺に商業施設や銀行、京都府庁などがある丸太町で、昨年7位から順位を上げている。
3位は、昨年は4位の神宮丸太町。1位と2位は京都市中京区にある駅、3位~5位は京都市左京区にある駅が並ぶ結果に。
住みここちのいい(自治体)1位は、3年連続で京都市中京区であった。2位~4位は、昨年と同じく京都市左京区、長岡京市、京都市上京区が続いている。
トップ10内では、大阪府・奈良県との府県境近くにある京田辺市(昨年11位)が10位にランクインしているが、その他の自治体は順位変動はあるものの顔ぶれは同じであった。
続いて京都の住みここちのいい(駅)に関して、59項目の設問を設け、因子別に分析し、ランキングを集計した。
「生活利便性」因子では、ターミナル駅の烏丸御池とその近隣の駅(京都市役所前・烏丸A・丸太町)、そして錦市場商店街の最寄り駅(烏丸A・京都河原町A)の評価が高くなっている。
「親しみやすさ」因子では、京都と大阪の二大都市を結ぶ長岡京や、駅周辺に学校や保育園など子供の施設が多くある松井山手の評価が高くなっていた。
「自然観光」因子では、寺院や神社など京都で有名な観光スポットがある京都市左京区(北山・神宮丸太町・修学院)にある駅と、東山区(東山・三条)にある駅の評価が高くなっている。
(自治体)別に因子分析を行ったところ、「生活利便性」因子では、トップ5はすべて京都市の自治体が高い評価を得ていた。
「静かさ治安」因子では、京都駅や大阪市内へのアクセスが比較的良く、利便性がありつつも自然豊かな郊外のベッドタウン(相楽郡精華町・木津川市・乙訓郡大山崎町)が高い評価となっている。
「物価家賃」因子では、京都府南部にある郊外のベッドタウン(相楽郡精華町・木津川市・八幡市・城陽市)の評価が高い。
「自然観光」因子では、京都府北部の丹後半島周辺(与謝郡与謝野町・宮津市)の観光スポットと、寺院や神社などの有名な観光スポットが多い京都市内の自治体(京都市左京区・京都市北区)の評価が高くなっている。
住みたい街(駅)3年連続で京都、(自治体)トップは、4年連続で京都市中京区
1位は、3年連続で京都が獲得。2位は神戸三宮Aで、昨年6位から順位を上げていた。3位は2年連続で梅田A。トップ5の顔ぶれを見ると、京都府の駅だけではなく、兵庫県や大阪府など他府県のターミナル駅も選ばれている。
1位は、「住みここち(自治体)ランキング」でも1位の京都市中京区であった。昨年は京都府の自治体のみを対象として集計していたが、今年は全国の自治体を対象とした結果、2位に東京23区、3位には兵庫県西宮市がランクインする結果となっている。
調査概要
調査方法:マクロミルの登録モニタに対してインターネット経由で調査票を配布・回収。
回答者:
京都府居住の20歳以上の男女、2019年~2022年合計14,862名を対象に集計。
[男女比] 男性47.4%:女性52.6%
[未既婚] 未婚38.7%:既婚61.3% [子ども] なし 47.1%:あり 52.9%
[世代比] 20歳第15.1%、30歳第21.5%、40歳第24.8%、50歳第22.0%、60歳以上16.5%
調査期間:
2022年3月8日(火)~3月29日(火):2022年調査(回答者数:3,752名)
2021年3月17日(水)~3月30日(火):2021年調査(回答者数:3,887名)
2020年3月17日(火)~4月3日(金):2020年調査 (回答者数:4,385名)
2019年3月26日(火)~4月8日(月):2019年調査 (回答者数:2,838名)
計14,862名
関連情報:https://www.kentaku.co.jp/
構成/Ara