本田技研工業の社内起業制度から設立されたストリーモは、ユーザーの「安心感」を第一とした新たな移動体験を提供する電動マイクロモビリティー「Striemo(ストリーモ)」を開発。2022年中に販売を開始すると発表した。
さらに本販売に先駆け、2022年6月13日より国内一般消費者様向け抽選販売(限定モデル※)の申し込みを受け付ける。
※Striemo Japan Launch Edition(26万円):一種原動機付自転車扱い
Striemoの特徴
・「自立・安定」-人がもつ自然な反応を活かした世界初の「バランスアシストシステム」により、停止時も自立し、極低速から快適な速度まで転びづらく安定した走行を可能にする。
・「バランス取りの不安感軽減」-石畳や轍(わだち)、傾斜でも進路や姿勢を乱されにくく、ユーザーは走行時のバランス取りの不安を軽減できる。
・「人や他の交通手段との親和性」-ふらつきにくく、足をつかずに停止できるため、車道の走行速度だけでなく、歩行速度での移動でも歩行者・他の車両とも互いに安心して走行できる。
開発背景と将来展望
ストリーモはホンダの社内起業制度IGNITIONからのカーブアウトスタートアップで、ホンダのエンジニアを中心に2021年8月に創業された。
マイクロモビリティー市場は国際的な脱炭素化へのシフトを背景に、2030年までにグローバル市場において17.4%の年成長率、1,980億米ドルの市場規模に急拡大するといわれている(※1)。
他方、電動キックボードの事故率は自転車と比べ18倍高く(※2)、またその主な原因は路面状況などによる単独事故が80%と分析されるなど(※3)、既存のマイクロモビリティーでは走行の安定性に課題が残っている。
このStriemoは「ユーザーの安心感」を大前提に設計されたマイクロモビリティー。運転時にバランスを取ることへの不安軽減や、自然な乗車体験を提供するノウハウを活かし、ユーザーが余裕を持って、周囲に配慮しながら、運転できるマイクロモビリティーとなる。
まず、2022年中に国内にて一般消費者様向け、及び商業施設・空港・倉庫・建設現場などの移動用マイクロモビリティーとして販売。さらに、今後の歩道走行を認める規制緩和に合わせ、Striemoの強みである歩行領域の安定性を活かした製品開発を進めていく。
2023年以降には欧米市場への展開を始め、将来的には世界中で高齢者を含めたより多くの人が安全かつ容易に使える「マイクロモビリティーの新しいスタンダード」を目指すという。
■ストリーモ 代表取締役 森 庸太朗氏のコメント
移動する楽しさの一つに発見や出会いがあります。より多くの人に移動の楽しさを提供できるのがマイクロモビリティー領域だと考えています。
一方で、既存のマイクロモビリティーは操縦性や安定性に課題があると感じていました。そこで、ホンダでのレース開発やバランス制御技術の開発経験で培った「人研究」のノウハウを活かし、大前提である安心・安全を提供できる新しいモビリティを自宅のガレージで創り始めました。
Striemoが世界中で人々の生活の中に当たり前にあるノリモノの一つになり、人々が自由な移動を楽しめる豊かな世界を作っていきます。
※1 引用:Valuates Reports 「Global Micromobility Market」(2021)
※2 引用:Electric Scooter Guide 「Electric Scooter Safety Report: An Analysis from Data Just Released from Austin & Portland」
※3 引用:Austin Public Health 「Dockless electric scooter-related injuries study」(2018)
関連情報:https://striemo.com
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)