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ビール離れが進む若者に向けて全く新しいアプローチで作られた「ASAHI WHITE BEER」が目指すエモ味

2022.06.15

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

ビール離れが進む若年層に手に取ってもらえるビールを目指して開発

セブン-イレブン 東京・神奈川エリアにて限定発売、Amazonにて予約受付中の「ASAHI WHITE BEER(アサヒ ホワイトビール)」は、ふんわりはなやかな香りとやわらかな飲み心地の「エモ味(ミ)」をコンセプトにしたビール。

長期に渡り右肩下がりが続くビール市場だが、中でも若者世代はアルコール離れの進行や、酒類の多様化により、ビール離れが顕著になっている。「アサヒ ホワイトビール(以下ホワイトビール)」は、こうしたビールを身近な飲み物として感じていない20代をメインターゲットに開発された商品だ。

新規ビールファンの獲得を目的とした商品開発では、苦味を抑える、アルコール度数を低くするといった、物性を変えることでより飲みやすくするものが多かったが、新商品のホワイトビールは、従来とはまったく違うアプローチで構築。味やパッケージも含め、心地良さ、気持ち良さといった、飲む人の気分を重視して造ったという。

「ビールをまだ自分向きだと感じられていない方、特に若年層がビールを楽しむきっかけとなるようなブランドを作りたいと開発に着手しました。

多くの20代にとってビールは、一昔前より身近なものでなくなってきているように感じます。その方々に手にとってもらうには、どうすればいいか?それを考えた時に、キレやコクといった既存の言葉を押し出しても、ビールを飲み慣れている方だけに向けた商品になってしまうと思い、ビールをあまり飲まない、ビールが苦手という一般の方々へのインタビューなど、さまざまなリサーチを行いました。

インタビューの中から、ビール離れと言われる反面、ビールに対して『ビアガーデンでビールを楽しんでいる仲間に憧れる』『ビールで乾杯している所に加わってみたい』といった、”ビールへの憧れ・期待感”があることが分かりました。
こうした声も受け、ただ飲みやすく苦くないビールを作るのではなく、フルーティでやわらかい口当たりという味の特長がある、伝統製法のホワイトタイプで開発を進めました。

リサーチから見えてきたひとつの答えが、飲む方の気分やその時の空間などを捉えること。インタビューを行いながら試行錯誤を繰り返した本商品は、ビールが好きな方も、ビールを楽しむきっかけを探している方も、一緒に楽しめるような味わいになっていると考えております」(アサヒビール マーケティング本部 新ブランド開発部 宮西桃子氏)

パッケージは、何気ない日常の中にある、自分だけの特別な時間を提供したいという想いから、日の出前や日没後に見ることができる“マジックアワー”の幻想的な空模様を表現したデザインに仕上げている。

「日の出前、東の空がうっすらと色を帯びはじめて、新しい一日が生まれようとしている瞬間や、日没前後の昼と夜が入れ替わろうとする、ほんのわずかな一瞬に見ることができる幻想的なマジックアワーの空模様を表現しています。

格式の高さや非日常から得られる贅沢さではなく、マジックアワーに遭遇した時に感じるような、日常の中で得られるちょっとした特別感や、豊かさで心が満たされる時間を提供したいと考え、こちらのパッケージデザインを採用しました。

『仕事が早く終わった日、バルコニーで風に当たりながら』『部屋の窓辺近くで好きな音楽を聴きながら』『お気に入りの映画をゆっくりと観ながら』など、日常の中にあるちょっとした特別感や豊かさで心が満たされるような時間に、そっと寄り添えるビールを目指しました」(宮西氏)

「エモ味」とはどんな味?

ホワイトビールは、たんぱく質量が多い小麦を主体に使った「上面発酵」ビール。日本で作られているビールのほとんどは、低温で発酵させるビール酵母を使用する下面発酵(ラガー)だが、上面発酵とは高温で発酵させる「エール酵母」を使用した方法で、ドイツやベルギーなどで好まれている。

「ホワイトタイプにはいくつかの製法がありますが、本商品では小麦を使用したベルジャンホワイトタイプにすることで、はなやかな香りとやわらかな飲み心地を実現しました。

酵母も複数種類から厳選した結果、エール酵母の中でもバナナ香、フルーティな香りをより特徴香として出す酵母を採用しました。さらにはなやかな香りをつけるオレンジピール、後味の締まりを良くするコリアンダーシードを使用しています」(アサヒビール 酒類開発研究所 新商品開発部 寺戸菜穂氏)

エモーショナルな味=エモ味という、味の表現としては漠然としたイメージのコンセプトをどのように味覚設計したのか、寺戸氏はこう話す。

「小麦を多く使うことでやわらかく、なめらかな飲み心地を目指しました。一般的なピルスナータイプに比べ苦味は控えめで刺激を抑え、飲みやすく、心地よい気分がずっと続くような香味設計にしています。

また、コク系のビールにある『どっしりとした穀物の香り』というよりは、オレンジピールやエール酵母由来のはなやかな香りで、リラックスしながらお飲み頂けるよう処方を考えています。厳選したエール酵母と小麦を使ったこだわりの製法によるこれらの味わいは、まさに心がほどける時間にぴったりなエモーショナルな味わい=『エモ味』に仕上がっていると思います」(寺戸氏)

【AJの読み】ビールをよく飲む人、あまり飲まない人、どちらにも訴求する個性派ビール

現在、筆者が家で飲むビールは上面発酵(エール)のビールがメインで、ペールエールを中心に、気分によって苦味の強いIPAや、香りが良くてやわらかいベルジャンホワイトやヴァイツェンなど飲み分けている。

「アサヒ ホワイトビール」も早速試してみた。白濁した明るい色合い、柑橘系のはなやかな香りとベルジャンホワイトの特徴が出ているが、口に含んで驚いた。予想以上に後味でしっかりと苦味を感じる。ベルジャンホワイトは甘くて飲みやすく、ビールが苦手な人でも飲みやすい反面、ビール好きには物足りなさもある味も多いが、「アサヒ ホワイトビール」は優しくて軽いだけのビールではない個性を感じさせる。

「普段からビールをお飲み頂いている方も、これからビールを楽しむきっかけを探している方も一緒にお楽しみ頂けるようなビールを目指し、試行錯誤を繰り返しました。日本で最も飲まれているピルスナータイプとは異なり、刺激を抑えやわらかな味わいとしたため、これまであまりビールを飲まれなかった方にも、『ビールってこんな飲みやすい味わいのものもあるんだ!』と、ビールの奥深く、面白い世界を知っていただくきっかけとなれば幸いです」(アサヒビール 新ブランド開発部 渡邊航太郎氏)

ホワイトビールは料理との相性も良く、ペアリングのおすすめはエスニック料理やスパイスカレー。エスニック料理にはパクチーが使われているものが多く、ホワイトビールもコリアンダーシードを使用しているため、料理のアクセントとしてペアリングが楽しめる。また、スパイスカレーなど香辛料が効いた料理に合わせると、ホワイトビールのマイルドな口当たりが刺激をやわらげてくれる。

スイーツとのペアリングも良く、アサヒビールの方々のおすすめはチーズケーキ。特に昨今人気のクリームチーズがたっぷり入ったニューヨークスタイルとの相性は抜群だとか。ホワイトビールにはオレンジピールを使用しているが、チーズケーキにも風味付けとして使われており、しっとり濃厚で芳醇なチーズケーキの味わいに、フルーティな香りを持つホワイトビールの組み合わせは絶妙とのこと。こちらもぜひお試しあれ。

文/阿部純子

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