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減塩を心掛けている人の中には、そうめんの塩分が気になっている人もいるのではないでしょうか?そこで、そうめんの塩分量と減塩のコツを紹介します。簡単に作れる塩分控えめのレシピや離乳食についても触れるので、調理するときの参考にしましょう。
そうめんは塩分が多い?
「そうめんは塩分が多い」と耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。実際の塩分量やほかの麺類との比較を見ていきましょう。
100gあたりの塩分量は「3.8g」
そうめんの原料である小麦粉には、タンパク質である『グルテン』が含まれています。グルテンは塩によって弾力や伸張力が増すため、そうめんには塩が加えられているのです。
商品によって多少異なりますが、そうめん(乾麺)の1人前(100g)あたりの塩分量はおよそ『3.8g』です。ただし、ゆでるとおよそ『0.3g』に減少します。
厚生労働省が作成している『日本人の食事摂取基準(2020年版)』では、塩分の摂取量を減らすことが推奨されています。
具体的な1日あたりの目標量は、成人男性で『7.5g未満』、女性で『6.5g未満』です。
参考:食品成分データベース|文部科学省
参考:ナトリウム|e-ヘルスネット(厚生労働省)
ほかの麺類と大差はないが、めんつゆに注意
うどん・そば・中華麺は、ゆでると100gあたりの塩分量が0.1~0.5gなので、そうめんと大差はありません。スパゲティには塩分が含まれていませんが、食塩水でゆでるとおよそ1.2gとなり、ほかの麺類よりも多くなります。
気を付けなければいけないのが、『めんつゆ』です。100gあたりのめんつゆ(ストレート)の塩分量はおよそ3.3gです。三倍濃縮の場合は9.9gほどとなり、めんつゆを使うことで塩分が増します。
めんつゆを手作りする場合も、塩分を含むしょうゆがベースになります。薄口しょうゆの場合でも、100gあたりの塩分量はおよそ16gです。めんつゆを飲み干すと塩分を摂り過ぎてしまうため、注意しましょう。
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そうめんで塩分を摂り過ぎないコツ
そうめんに含まれる塩分は、工夫次第で減らすことが可能です。具体的にどのような点を意識すればよいのか紹介します。
たっぷりのお湯でゆでてしっかり水洗いする
そうめんをたっぷりのお湯でゆでて、しっかり水洗いすることを心掛けましょう。そうすることで、塩分が溶け出し流れ出ます。
水洗いだけでなく、水に浸すのもおすすめです。2Lのお湯でゆでて10分水に浸すと、1Lのお湯でゆでて水洗いするのと比べて、塩分量が1/4程度まで減るとされています。
なお、そうめんは離乳食としても使えます。離乳食初期から使えますが、前述の方法で塩分を最小限に抑えるようにしましょう。
そうめんをおいしく仕上げるポイントは、調理中に火を止めないことなので、吹きこぼれないように火加減を調節するのも大切なポイントです。
「減塩」や「無塩」の食材を使う
近年は、減塩や無塩のそうめんやめんつゆが販売されています。塩分が気になる人は、そういった商品を選ぶようにするとよいでしょう。
また、そうめん全体をめんつゆにたっぷりつけて食べている人は、つゆを摂り過ぎないように意識するだけでも減塩につながります。
青ジソ・ネギ・ミョウガ・ショウガ・いりゴマ・ワサビ・海苔・大根おろしなどの食材と組み合わせるのもおすすめです。風味豊かになり、少量のめんつゆでもおいしく食べられます。
塩分の排出を促す食材と組み合わせる
そうめんを食べるときに、塩分の排出を促す食材を組み合わせるのもよいでしょう。中でも注目したいのが、必須ミネラルの一つである『カリウム』を豊富に含む食材です。
カリウムはさまざまな食材に含まれていますが、アボカド・ホウレンソウ・小松菜・枝豆・ワカメ・海苔などはトッピングとしてアレンジしやすいでしょう。
食後のデザートにカリウムを多く含む果物を食べるのもおすすめです。バナナ・キウイ・干し柿・サクランボ・メロン・リンゴなどに含まれています。
塩分控えめのそうめんレシピ
塩分控えめながらも、おいしくそうめんが食べられるレシピを紹介します。紹介するレシピをベースに、簡単に自分好みにアレンジすることも可能です。
離乳食レシピも紹介するので、チェックしてみましょう。
栄養たっぷりピリ辛そうめん
塩分が多いめんつゆを使わず、少量のしょうゆで作れるピリ辛のタレがおすすめポイントのレシピです。タレに白ネギ・ニンニク・練りゴマ・一味唐辛子が入っているので、少量のしょうゆでもしっかりとした味を楽しめます。
また、トッピングのトマト・キュウリ・枝豆・オクラにはカリウムが含まれており、排塩も促してくれます。
<材料(1人前)>
- そうめん 2束
- ささみ 1本
- キュウリ 1/4本
- オクラ 2本
- 乾燥ワカメ 適量
- プチトマト 適量
- 枝豆(ゆでてむいたもの) 適量
- 大葉 適量
- ミョウガ 適量
【ピリ辛タレ】
- 白ネギ 少々
- ニンニク 少々
- 練りゴマ 大さじ1強
- 砂糖 小さじ2
- 薄口しょうゆ 小さじ2
- 酢 小さじ2
- ゴマ油 小さじ1/2
- 一味唐辛子 少々
<作り方>
- ボウルに練りゴマと砂糖を入れて混ぜ、薄口しょうゆと酢を加えて混ぜる
- 『1』にゴマ油とみじん切りにした白ネギ、すりおろしたニンニクを加える
- ゆでてしっかり水切りしたそうめんをお皿に盛る
- ゆでて冷ましたささみ・千切りにしたキュウリ・ゆでたオクラ・水で戻し熱湯でゆでて水切りしたワカメ・プチトマト・枝豆・大葉・ミョウガをトッピングする
- ピリ辛タレを添える
さっぱり豚しゃぶそうめん
豚しゃぶを組み合わせることで少量でも満足感が得られ、暑い日でもさっぱり食べられるレシピです。大葉やミョウガなどの薬味を添えると、少量のめんつゆでもおいしく食べられます。
トマトやオクラなど、カリウムを含む食材もプラスしましょう。
<材料(1人前)>
- そうめん 2束
- 豚肉 適量
- トマト 適量
- オクラ 適量
- 大葉 適量
- ミョウガ 適量
- めんつゆ 適量
<作り方>
- ゆでてしっかり水切りしたそうめんをお皿に盛る
- ゆでた豚肉・食べやすい大きさにカットしたトマト・ゆでたオクラ・みじん切りにした大葉・ミョウガをそうめんの上にのせる
- めんつゆを添える
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離乳食は月齢に合わせてアレンジ
そうめんを離乳食に使う場合は、月齢に合わせた硬さと大きさにすることが大切です。そうめんを小さく折ってからゆでると食べやすい大きさになり、後から刻む手間も省けます。
パッケージに記載されている2倍の時間ゆでて、さらに10分程度蒸らし柔らかくします。離乳食初期はすりつぶして与え、後期になったら1~2cmの長さにしましょう。
月齢に合わせて調理したホウレンソウ・カボチャ・トマト・キャベツ・白身魚・鶏肉などと一緒に食べると栄養も摂れます。
構成/編集部