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NTT、富士通、NEC、Nokiaが6Gの実用化に向けた実証実験で協力、2030年の実用化を目指す

2022.06.12

5G Evolution and 6G powered by IOWNの実用化に向けた研究開発において世界をけん引

2020年からスタートした5Gサービス。使用できるエリアはまだ限られて入るが、5Gエリアに入ると通信速度が劇的に早まることを実感できる。

Iotや自動運転などさまざまなシーンでの活用を期待されている5Gだが、実はすでにその次の通信規格6Gの開発がスタートしているのだ。

6Gは、第5世代移動通信方式(5G)の高速・大容量、低遅延、多数接続の各性能をさらに高めるとともに、高速・大容量や低遅延などの各要求条件を同時に実現する「複数要求条件の同時実現」、100GHzを超えるサブテラヘルツ帯などの「新たな高周波数帯の開拓」。

これまでの移動通信方式では十分なエリア化が難しかった「空・海・宇宙などへの通信エリアの拡大」、および「超低消費電力・低コストの通信実現」などに向けて研究開発が進められている次世代の移動通信方式だ。

NTTドコモとNTTは、第6世代移動通信方式(6G)の2030年頃のサービス提供開始をめざし、国内外の主要ベンダーである富士通、NEC、Nokiaの3社と6Gに関する実証実験で協力することに合意した。

6Gのサービス提供に向けては、5Gで利用されている周波数帯に加えて、6GHzを超えるミリ波帯やサブテラヘルツ帯などの新たな周波数帯を含めた広帯域にわたる周波数帯を有効活用するための技術やAI技術を活用した無線伝送方法など、多くの移動通信技術を検証する必要がある。

今回合意した主要ベンダーとは、新周波数帯での無線通信技術やAI技術の活用に焦点を当てて、実証実験を行う予定だ。

今後、2022年度内には屋内の実証実験を開始し、2023年度以降に屋外の実証実験を開始する予定。

実証実験の結果は、6Gに関する世界の研究団体での活動や国際会議、標準化活動などの中で、ドコモとNTTが提唱する6Gの技術コンセプトの検証結果として報告するとともに、より高度な技術の創出と確立に向けた検討においても活用していく。

2030年の導入に向けた6Gに関する議論は、5Gと比較して3年ほど早く立ち上がり、すでに世界のさまざまな研究団体や国際会議などで活発化している。6Gの実現はNTTグループがめざすIOWN※構想においても重要なプロジェクトの一つだ。

「5G Evolution & 6G powered by IOWN」と称して6GとIOWNの技術の融合をめざし、ドコモとNTTは、NTTが研究開発を進める光・無線通信に関わる要素技術を、ドコモの実用化を見据えた応用研究や開発に活用するなど、密接に連携して6Gの実現に向けた研究開発に取り組んでいる。

また、ドコモは2017年頃から世界の研究団体などにおいても主導的に活動を行ってきた。

今後も、ドコモとNTTは、今回合意した国内外の主要ベンダーとの実証実験を推進するとともに、幅広い移動通信技術の研究開発に向けて、その他の主要ベンダーとも各社の強みを活かしたさまざまな取り組みを推進し、これにより、6Gの研究開発を加速させ、世界的な6Gの標準化や実用化に向けた検討に貢献していくとのこと。

以下、各ベンダーとの主な実証実験内容(予定)、および各ベンダーからのコメントを紹介しよう。

※ Innovative Optical and Wireless Network。IOWN Global Forum ( https://iowngf.org/ )にて推進中の次世代コミュニケーション基盤の構想。

6Gに関する実証実験の概要

1. 実証実験で検証する移動通信技術の内容

・5Gで利用されている周波数帯に加えて、6GHzを超えるミリ波帯や100GHzを超えるサブテラヘルツ帯などの新たな周波数帯も含めた広帯域にわたる周波数を有効活用するための移動通信技術。

・複数のサブテラヘルツ帯の多素子アンテナ※1を分散配置し、それぞれの多素子アンテナと端末とが同時に電波を送受信しあうことを可能にする分散MIMO(Multi-Input Multi-Output)技術※2を用いることにより、直進性が高く障害物による遮蔽に弱い性質を持つ100GHzを超えるサブテラヘルツ帯での高速大容量伝送を実現するための移動通信技術。

・AI技術を活用して伝搬環境などによる信号波形への影響を学習させておくことで、さまざまな伝搬環境に応じた最適な信号波形を作り出し、通信品質を高めるための移動通信技術。

2. 各ベンダーとの主な実証実験の内容

・富士通との実験では、サブテラヘルツ帯の中で大きく周波数の異なる複数の周波数帯を活用した分散MIMO技術について検証実験を行う予定。利用する周波数帯としては、100GHz帯および300GHz帯を想定している。

・NECとの実験では、高い周波数帯の活用に向けた分散MIMO技術と空間多重により大容量化を実現するOAM多重伝送技術※3について検証実験を行う予定。

利用する周波数帯としては、分散MIMO技術の検証においてミッドバンドからサブテラヘルツ帯にわたるさまざまな周波数帯を想定している。

・Nokiaとの実験では、AI技術の活用によりさまざまな伝搬環境に合わせた無線インターフェースやサブテラヘルツ帯の無線伝送技術の検証実験を行う予定。

利用する周波数帯としては、サブテラヘルツ帯の無線伝送技術の検証においてベースは140GHz帯を想定している。

3. 各ベンダーからのコメント

<富士通>
富士通株式会社 執行役員EVP 水野 晋吾様
このたび、ドコモおよびNTTと6Gの実現に向けた協力関係を構築できることを大変嬉しく思っています。富士通はネットワークテクノロジーをデジタルイノベーションによるビジネス変革と持続可能な社会の実現に不可欠な技術と位置づけており、6Gの研究開発を通じて社会課題の解決に貢献していきたいと思います。

<NEC>
日本電気株式会社 執行役員常務 河村 厚男様
5Gに続いて6G無線技術の開発においても、ドコモおよびNTTと協力を拡大することを嬉しく思います。6Gの世界では、無線技術の飛躍的な進化によりデジタルとリアルの融合が加速し、人間・空間・時間を超えて、あらゆるモノとコトが地球規模で繋がります。

6Gはこのような新たな価値を社会に提供する重要な基盤であり、IOWNにもつながっていくと考えています。6Gの早期実現に向けて技術の研究開発を積極的に進め、6Gによる豊かな社会の実現をめざします。

<Nokia>
ノキアベル研究所 コア研究部門 プレジデント ピーター・ベッター様
ノキアにとって、6Gの実現に向けた主要なテクノロジーをドコモおよびNTTと共同で定義し開発することは大変名誉なことです。

ノキアはドコモと、長期にわたって初期段階の共同研究を行ってきており、ドコモは、これまで新世代の通信システムを最初に市場に投入してきました。6Gの実現に向けAIネイティブのエアインターフェースとサブテラヘルツ帯の概念実証を検証するために協業できることを心待ちにしています。

記載の実験内容は、現時点での予定。実験内容の詳細、および各ベンダーの協力範囲については、今後各ベンダーと協議、検討していくとのこと。また、国内で実証実験を行う場合、実験試験局免許の申請・取得など電波法上の必要な手続きを実施する。

※1 アンテナ指向性を適応的に制御することで伝搬損失の補償などを行う、多数の素子を備えたアンテナ。
※2 エリア内に分散して配置した基地局のアンテナと、エリア内の移動局との間でMIMO伝送を行う技術。
※3 異なる軌道角運動量(Orbital Angular Momentum: OAM)の状態(OAMモード)を持つ複数の電波にそれぞれ信号を乗せて無線伝送をすることで、同時に送信するデータ信号の数(多重数)を増加させる技術。

関連情報:https://www.docomo.ne.jp/

構成/Ara

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