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持続可能な不動産販売の形とは?AIアバター接客、VR内覧、デジタル技術を駆使したショールームが続々登場

2022.06.13

新しい不動産サロンがぞくぞく登場している。最先端のデジタル技術やVRなどを駆使して、新しい住宅選び体験ができる場所もある。今回は、東急リバブルが2022年5月にオープンした銀座サロンに実際に行ってみた。SDGsの目標にも貢献しているそうだ。

2021年10月にオープンした日鉄興和不動産の新築分譲マンション「LIVIO」を集約販売する「LIVIO Life Design! SALON UENO」のトピックスも合わせて紹介しよう。

東急リバブルの不動産販売拠点「東急リバブル・銀座サロン」

エントランス

東急リバブル株式会社が、先進的な不動産販売の形として、新築マンション・新築戸建の集約型販売拠点「東急リバブル・銀座サロン」を2022年5月14日に中央区銀座一丁目にオープンした。

このサロンの特徴は、デジタルやバーチャル、オンラインを駆使している点にある。「AIアバターによる案内」や「バーチャルシアター」、「VR&物件検索スペース」、「商談ブースやオンライン専用ブース」など、これまでの不動産販売サロンには見られなかった新しい多様な仕組みが数多く取り入れられている。

実際に訪れてみたところ、次のコーナーは画期的だった。

◆AIアバターによる案内

AIアバター

エントランスの受付ではAIアバターがお出迎えしてくれる。会話をしながら予約の確認やコーナーへの誘導を行う。このAIアバターシステムは、同社がウェルヴィル株式会社と開発したもので、営業担当者の代役を担えるところに特徴がある。

対話エンジン「LIFE TALK ENGINE」は、まず人が発する言葉を文脈解析し、その意味を理解する。次に人の感情やストレス状態を認識し、必要に応じてインターネットや外部基幹システムから回答となる情報を、瞬時に文書圧縮した上で応答表現を生成し、自然な会話のペースで対応する仕組みだ。

交通、周辺環境、構造・設備仕様、間取り等の物件情報の説明を、対話をしながら得られると同時に、「ペットを飼うことはできますか?」や「住宅ローン控除は使えますか?」など、知りたい情報を質問でき、アバターが都度、回答する。

AIアバターによる接客

試してみたところ、ロボットとはいえ、どんどん質問をして情報を引き出したくなった。情報を得るということに対して、実際のスタッフに話しかけるよりもハードルが下がるのではないだろうか。

◆バーチャルシアター

バーチャルシアター

次はモデルルーム見学がバーチャルの世界で行える「バーチャルシアター」。VR内覧システム「ROOV」によって3方向の壁面と床に投影され、作り出される3DCGの室内空間の中を自由に行き来できる。

従来のパノラマパースやモデルルームの360度画像とは異なり、生活導線の確認やインテリアのシミュレーション、各階ごとの眺望投影、採寸機能などによって、入居後のイメージをよりリアルに、室内にいるような没入感で体感できるのが特徴だ。

VR内覧システム「ROOV」で室内空間を自由に行き来

タブレット端末で間取り図を見ながら、投影された室内にリアルさを感じる。実際に空間を歩くこともできるため、内見に出向いたかのような感覚が得られる。まだ完成前の物件を先に内見することも叶うのは画期的だ。

◆VR&物件検索スペース

VR&物件検索スペース

VR&物件検索スペースには大型モニターが設置されているが、その画面上では顧客自身が操作して、VRによる物件の室内空間を体感できる。またタッチ式モニターでは、東急リバブルが販売する物件情報の閲覧も可能だ。

●開設背景

この銀座サロンの開設背景や意図として、経営管理本部 経営企画部 広報課課長の天野ひろみ氏は次のように解説する。

「ウェビナーやオンライン商談の普及に伴い、購入を検討中のお客様はモデルルームへ来場される前の段階で、効率的に多くの物件情報を得やすい環境となりました。そうした中、都合の良いタイミングで効率よく必要な情報を得て、より多くの物件から希望に近い住まいを選びたいというニーズは、物件見学の場面でもより高まってくることが想定されます。

そうした変化に対応すべく、従来の各拠点への集客に注力した販売から、デジタル技術を活用した原寸大の室内空間の再現や3D建物模型、及び間取りプランのVR化等により、一つの拠点で継続的に複数物件のリアルな体感を提供していく販売手法へと転換します」

●こだわった点・工夫したポイント

続いて天野氏に、本サロンのこだわりや工夫した点を聞いた。

「『Seamless(シームレス)』をテーマに、境界を極力排除し、ガラス面を多用し開放的な空間としました。ご案内できる商品も新築のみならず、中古物件や海外物件など、様々なエリアの複数の物件情報を提供できる仕組みにしました。

また従来より一般的に活用されていたモデルルームをなくし、バーチャルシアターのVRを活用し、複数物件を没入感を持って体感できるようにした点や、お客様がご自身で操作できるVRコーナーや当社で販売中の物件をタッチパネルで検索できるコーナーを設置し、お客様のペースで見学でき、気軽にスタッフに尋ねられる空間にした点なども工夫したポイントです」

コミュニティスペース

「個別の相談は、銀座の街を眺められる明るい窓のある個室で対応するようにしました。住まい選びや不動産活用に役立つセミナーや交流イベント等も開催できる大型プロジェクターを設置したコミュニティスペースの設置にもこだわっています」

●開設効果

本サロンでデジタル技術を駆使した販売手法へと転じた結果、これまでにはない、どのような効果が期待できるだろうか。

「購入のお客様は、一か所で複数物件の情報収集が可能となるため、効率的な住まい選びが可能になります。事業主様にとっては、モデルルームなどの販売拠点となる物件を探す手間と、建設費や解体費などのコスト削減が期待できます。当社にとっては、一拠点にすることで、要員、経費、情報の取り扱いなどの販売の効率化が可能になります」

●関連するSDGsの目標

同社は本サロンを継続的に使用することで、持続可能な開発目標であるSDGsにも貢献するという。関連する目標として「8.働きがいも経済成長も」「9.産業と技術革新の濃い版をつくろう」「12.つくる責任 つかう責任」を挙げる。それぞれどのように関連するか、天野氏に聞いた。

◆「8.働きがいも経済成長も」

「オンラインを活用したウェビナー開催やオンライン商談により、お客様も当社の営業担当者も移動手段や手間、時間を削減し効率的な情報提供と取得が可能になります。

また、コミュニティスペースやオンラインブースは社内の誰もが利用できるワークスペースも兼ねており、全社で推進している時間と場所に捉われない働き方ができる場を提供しています。そして受付業務や定型の物件説明をAIアバターが担い、営業担当者はお客様との接点に注力できるようになりました」

◆「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」

◆「12 つくる責任、つかう責任」

「モデルルーム、模型等をデジタル化することで建設、解体時に発生する廃棄物を削減し、環境負荷軽減につながります。またデジタル技術による複数物件の情報を集約した拠点となるため、拠点分散時と比較し、資源効率と省エネ効果が期待できます。銀座サロンで提供する各物件情報はすべてデジタル制作であるため、継続利用が可能です」

本サロン、現在は自社の分譲マンション「ルジェンテ」シリーズの販売拠点であるが、今後は外部の事業主にも案内していくという。

日鉄興和不動産「LIVIO Life Design! SALON UENO」

エントランス

日鉄興和不動産株式会社は、新築分譲マンション「LIVIO」の集約販売を行う「LIVIO Life Design! SALON UENO』を、2021年10月9日、東京都台東区東上野にオープンした。

●開設背景・特徴

人生を豊かにするマンションについて研究する社内シンクタンク「リビオライフデザイン総研」では「新しい買い方創造プロジェクト」を発足し、マンションの買い方の見直しや様々な課題解決を進めてきた。

また、VRや住宅ローンテックといった様々なテクノロジーの活用を通して、オンラインでできることを増加し、オフラインでやるべきことを改めて見直す、OMO(Online Merges with Offline)により、マンションをこれまで以上に「お得に・買いやすく・楽しく」購入できる仕組みの構築を目指している。

そうした中、改めてオンラインでなくリアルの価値を見直し、体験価値の向上を本サロンで実現。これまで以上に楽しみながら購入検討ができる場として開設された。

本サロンには次のような特徴がある。

◆3次元シアター

3Dシアター

従来のように図面や、PC・スマートフォン上でのVR映像は広さや高さなどのイメージ、実感が湧きづらいという声があったが、この3次元シアター「Life Design! シアター」は、実際の部屋にいるかのような没入感と、あらゆる部屋を実寸で体感ができる。

◆コンセプトルーム設置による新感覚の体験型サロン

コンセプトルーム

1LDK、ファミリータイプのリビング、寝室、ワークスペースのコンセプトルームを設け、デジタルとリアルな素材、設備を組み合わせて「LIVIO」の商品・仕様等を体験できる。

◆マンションのオンラインストア掲載物件の紹介・体感・相談

常駐するコンシェルジュが、マンションのオンラインストア「sumune for LIVIO」に掲載されている物件の紹介、体感、相談を行うなど、オンラインでのマンション購入はやはり不安、実際に見てみたいという顧客のニーズにも応えている。

●こだわった点・工夫したポイント

同社の住宅事業本部 販売統括部 チーフマネージャー冨田雄也氏に、こだわった点や工夫したポイントを聞いた。

「3.5m×6.5mの大型LED液晶パネルを床と壁の計3面に設置した『Life Design!シアター』では、本サロンで販売する全物件の間取り、広さ、サッシ・扉などの高さを実寸で確認でき、建物全体のVR模型も確認できます。さらに、部屋からの眺望も各階ごとに体感することが可能です。

ただし、LEDシアターのみでは住宅設備の機能やフローリングなどの内装の材質感などは確認ができないため、そのようなニーズをお持ちのお客様向けに、サンプルルームもご用意しました。このサンプルルームは、一般的なモデルルームに装備されることの多いオプションを装備せず、当社の標準仕様の設備や間取り、商品企画の工夫を体感できるような設えとなっています。

LEDシアターとサンプルルームという、デジタルとアナログを組み合わせることで、様々な物件、あらゆる住戸をマンション完成前にお客様が体感、イメージできること、その他の情報量を飛躍的に増やすことができるようになりました」

●開設効果

本サロンにより、どのような効果が期待できるだろうか。

「従来の分譲マンションのモデルルームは、1物件の特定の1タイプから3タイプ程度の間取りを作り、そのほかの間取りは図面等で確認、購入いただくことが一般的でした。

本サロンでは、あらゆる住戸の間取り、仕様、質感をマンションが完成する前に体感できるようになることで、様々な間取りのメリット・デメリットをあらかじめきちんと納得して購入、検討ができるようになる効果が期待できます。例えば、狭いタイプの間取りはあまりモデルルームとしては再現しない傾向がありますが、本サロンでは実寸で再現することで、きちんと納得いただいたうえで購入できるという、情報の透明性の確保、オープン化ができていると考えています。

実際、2021年10月のサロンオープン以降、半年間で約1,500名のお客様にご来場いただいていますが、お客様からは、特に、間取りと機能・質感どちらもきちんと体感ができる点について高い評価をいただいています」

●SDGsとの関係

SDGsやサステナブルの視点で考えると、本サロンはどのように貢献できるだろうか。冨田氏は次のように述べる。

「これまでは1物件を販売するために、プレハブなどでモデルルームを建設し、その物件の販売が終了したら解体するというビジネスモデルでしたが、常設で物件ごとに作り替えることが必要なくなることで、環境負荷を軽減することができると考えています」

2022年4月には関西エリアに展開され、大阪市中央区に「LIVIO Life Design! SALON OSAKA」がオープンした。今後は、「より都心、より大きな規模で、デジタル技術もさらに活用しながら、お客様の体験向上を実現する施設を、今年度中を目標にオープンする予定」だという。

どちらのサロンも、ただのVR活用、デジタル化などだけではない、物件情報収集の方法や働き方の変化、持続可能性も考慮された現代的な不動産サロンといえそうだ。顧客にとっては新しい物件の選び方の選択肢が一つ増えたことで、より自分のニーズに合った物件と巡り合えるようになるだろう。

【取材協力】
東急リバブル「東急リバブル・銀座サロン」
日鉄興和不動産「LIVIO Life Design! SALON UENO」

取材・文/石原亜香利

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