メールなどでのやり取りを英語で行っていると、『RSVP』という言葉を目にする機会があります。幅広いシーンで使える便利な言葉なので、意味を理解しておきましょう。よく使われるそのほかの略語についても、意味や使い方を例文とともに解説します。
「RSVP」とは?
『RSVP』は、さまざまな場面でよく目にする言葉の一つですが、どのような意味があるのでしょうか?読み方や由来についても紹介します。
フランス語の「返事をください」が由来
『RSVP』は「返事をください」という意味のフランス語である「répondez s’il vous plaît」に由来する言葉です。頭文字をつなげたもので、「アール・エス・ヴィ・ピー」と読みます。
このように複数の単語の頭文字を取って一つの単語にし、それぞれの頭文字を英字として読むものを『イニシャリズム』といいます。『WHO(World Health Organization)』や『FBI(Federal Bureau of Investigation)』などもイニシャリズムです。
なお、フランス語に由来する英語の言い回しとしてよく知られているものには、『Bon appétit(召し上がれ)』や『Bon voyage(よい旅を)』『Déjà vu(既視感)』などがあります。
「RSVP」の使い方
『RSVP』はどのような場面で使うのでしょうか?具体的な使い方や知っておくと役立つ豆知識を紹介します。
正しく使いこなすためにも、しっかりと確認しておきましょう。
返事が必要なときに使う
『RSVP』は、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで使われており、相手から返事がほしいときに使います。
例えば、食事会・送別会・ミーティング・結婚式への出欠を確認する際などに使われます。
日本でも、招待状に「ご出席・ご欠席」と記載された返信ハガキが同封されている場合や、「〇月〇日までに返信願います」と記載されている場合があるでしょう。
『RSVP』は、それと同じ目的で使われています。
返信期限を明記することも
『RSVP』を用いる際には、「いつまでに返事をください」と返信期限を明記するケースが珍しくありません。
具体的には、「Please RSVP by 6/1/22.」「RSVP required by Monday.」のように記載します。
注意したいのが、アメリカとイギリスでは日付の書き方が違う点です。
アメリカでは、『月/日/年』の順番で書きますが、イギリスでは『日/月/年』になります。誤解を招かないように、相手がどちらの英語を話すのかで使い分けるとよいでしょう。
また、『June 1st, 2022』のように、数字ではなく英単語で記載すると誤解されにくいためおすすめです。
「RSVP」を使った例文
意味や使い方が分かっても、実際にどのように使ったらよいのか分からないという人もいるのではないでしょうか。実際の使い方を、分かりやすい例文とともに紹介します。
カジュアルな場面で使える例文
プライベートな食事会や誕生日会など、出欠の確認が必要な場合に使えます。
- We are planning to have a dinner party on July 10th. Please RSVP by the end of June.
(7月10日に夕食会を企画しています。6月末までに出欠の返事をお願いします) - We are having a birthday party for my daughter at our house on June 1st. Please RSVP by Friday.
(6月1日に娘の誕生日会をわが家で開催します。金曜日までに出欠の返事をお願いします)
「I RSVPed to the invitation yesterday. (昨日、招待状に返事をしました)」のように、動詞として使うことも可能です。
フォーマルな場面で使える例文
ミーティングやイベントへの出欠を確認する場合など、ビジネスメールで使える例文を紹介します。
- We are going to have a meeting with our business partner from England next Friday. Please RSVP by next Monday.
(来週の金曜日にイギリスの取引先とミーティングがあります。月曜日までに出欠の連絡をお願いします) - Mr. Smith is inviting us to an exhibition held on July 10th. RSVP required by July 1st.
(スミス氏から7月10日に開催される展示会への招待が来ました。7月1日までに出欠の連絡が必要です)
よく使われている英語の略語
覚えておくと役に立つ、よく使われている英語の略語を三つ紹介します。いずれもビジネスでもプライベートでも使用可能です。
ASAP
略語の中でも頻繁に目にするのが、『ASAP』です。「as soon as possible」の頭文字を取ったもので、「なるべく早く」「早急に」という意味になります。
- I will call you back ASAP.(すぐにかけ直します)
- Please respond ASAP.(できるだけ早く返事をください)
ビジネスの場でも幅広く使われている言葉ですが、フォーマルな場面にはカジュアル過ぎる印象があり、適切ではありません。
また、目上の人に対して使うと、上から目線のような印象を与えてしまう可能性もあるため注意しましょう。
TBA
『TBA』は「to be announced」の頭文字を取った略語です。「後日発表」という意味で、すでに決定されているが、正式発表は後日に行うといった場合に用います。
- We are planning to have a guest speaker (TBA) for our seminar.
(セミナーにゲストスピーカー(後日発表)をお招きする予定です) - Please save the date for the New Year party on 1/10. Time and location are TBA.
(1月10日の新年会のために予定を空けておいてください。時間と場所は追って連絡します)
TBD
『TBA』は「to be determined」の頭文字に由来する略語です。「未定」「未確定」という意味で、現時点でまだ決定されていない場合に用います。
『後日、決定される予定である』『後日、確定されるべきである』というニュアンスが含まれます。
- We are having a meeting regarding our new project.
(新商品についてのミーティングを開きます)
Date: 6/1(日付:6月1日)
Time: 9:00 – 10:00(時間:9:00-10:00)
Location: TBD(場所:未定)
構成/編集部