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冷房能力1200W!EcoFlowのポータブルクーラーは夏の車中泊でどこまで使えるか?

2022.06.04

■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!

カスタムできるポータブル電源で一躍名を馳せたEcoFlowより、持ち運べるクーラー「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」(本体16万9400円、専用バッテリーパックとのセット27万5000円)が発売された。

既存のポータブルクーラーの冷房能力が600〜900W程度なのに対し、「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」は1200W。ほぼ倍の能力だ。

最高気温30℃に迫る5月末、サンプルを借りて車中泊を試してみた。

本体は51.8×31×41.6cmで重量17.5kg。専用バッテリーパック(7.5kg)を装着すると優に20kgを超える。飛行機のエコノミークラスで預けられる手荷物ギリギリの重量と言えばイメージできるだろうか。

なんとも重く感じるが、同じくらいの重量となるロッジ型テントに比べてぐらつかないし幅が抑えられていること、そして持ち手が大きいため思いのほか楽に持ちあげられる。階段の上り下りはツラいが、クルマへの積み込みくらいならまず問題ないだろう。

本体と排熱や冷風吹き出しに使う大小のエアダクト、吹きだし口カバー、排水チューブが付属する。また、上写真一番右のプレート状のものは別売の専用バッテリーパックとなっている。

手持ちのポータブル電源、キャンプ場ならAC電源を使ってもいいが専用バッテリーパック(1008Wh)を装着すればいつでもどこででも冷却モードで最大3時間稼働する。

装着はバッテリーパックに載せ、滑らせるようにするとカチッと音がしてロック完了。サイドにあるケーブルを差し込むだけでいい。

外す場合は下の方にあるシルバーのボタンを押してロックを解除する。

背面下部にドレンがあるので排水チューブを装着する。冷却時に発生する凝結水を、ヒートチューブを通すことで蒸発させているためほとんど排水はないが、湿度が高い場合はまれに排水が発生するという。万一に備え、排水チューブを装備するほうがいい

背面にパネルとダクトを装着し、温風を排出させる。写真では排水チューブがわかるよう上部吹きだし口にのみダクトを取り付けているが、下部の温風吸気口にもダクトを取り付けて使用する。

ダクトは長さ100cm。カローラーフィールダーの場合、シートがフルフラットになるため助手席の真後ろなど窓のそばに置けばなんとかなる。フラットにならないシートは別途台を用意する必要あり。本体を大きく傾けると運転をやめ、30分ほどしてから再スタートする必要があるので設置するときや持ち運びの際は注意が必要だ。

そして窓にダクトを差し出すと隙間ができる。外気も虫も入り放題なので、板などで加工が必要だ。

上写真、右より電源ボタン、タイマーボタン、温度ボタン、モードボタンを配置する。

LCD画面の周囲にあるダイヤルで温度などを直感的に操作できる。LCD画面には設定温度やモード、バッテリーレベル、充電時間、Wi-Fi接続しているか、などの情報を表示する。

操作は本体でオン/オフ、モードなどを設定可能。ボタンにはそれぞれアイコンが示されており、文字がなくてもどの操作に必要なボタンなのかイメージがわく。さすが20か国で展開するグローバルブランドだ。

スマホにつなげればリコモコンとして操作可能

EcoFlowのアプリをダウンロードし、ペアリングする。

アプリを使えばリモコン代わりになり、いちいち手を伸ばさなくても手元で操作できる。

独自のスマートバッテリー割り当てアルゴリズムが搭載されており、稼働時間をカスタマイズ。エコモードにすると冷却モードで一気に冷やし、冷えた車内に風を送る送風モードで涼しく過ごせる。

稼働させたい時間を設定すれば、最適な時間でモードが切り替わる。これがアルゴリズムによって自動的に計算されるのだ。

「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」は天面がフラットになっている。重いモノは載せられないが、スマホなどちょっとしたモノを置いても滑り落ちることはない。据え置きタイプだからこそ、このデザインはうれしいポイントだ。

EcoFlow Technology Japanによると、防水・防塵には対応していないがタープ下に「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」を置き、送風口にダクトを差し込みテント内に冷たい空気を流し込むといった使い方もできるそう。

これならダクトは1本でよく、ダクトとドアパネルとの間に生まれる隙間も加工しやすい。

涼風を持ち運びたい人向き

せっかくサンプルを借りたので車内でどれくらい冷えるのか試してみたかったが、断熱材をたっぷり使ったキャンピングカーや住宅とは違い、薄いガラス窓と鉄板に囲まれた乗用車は断熱性が低い。

この断熱性の低さに加え、ダクトの隙間を覆いきれなかったためだろう、カタログ上では「8分で30℃から24℃まで冷却する」とあるが残念ながらそこまでの効果は体感できなかった。

一般的なカーエアコンの冷房能力が5000W、6帖向きの家庭用エアコンが2200Wであれば窓を開けっぱなしでもそれなりに室内が冷えるけれど、さすがに「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」だけで炎天下の野外活動や乗用車内をカバーできるとは考えないほうがいいだろう。

とはいえ吹きだし口から出てくる風は心地よく、涼風に当たると吹き出ていた汗がピタッと止まる。木陰に駐車してダクトの隙間を埋め、厚手のシェードで窓の断熱性を高めればかなり効果がありそう。

気化熱利用ではないので湿度が高まることはなく、熱気をかき回すだけの扇風機とは違い涼風に癒やされる。そしてポータブル電源などを使えば、エンジンを止めた状態でもサブバッテリーなしで稼働できるのは大きなアドバンテージと言える。

家庭用エアコンを取り付けられない軽キャンピングカーや自作車中泊カーでは、工事不要ですぐに使える「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」は有力な選択肢となるし、車内泊で使った翌日はガレージなど趣味部屋でスポットクーラーにする。

ほかにもアウトドアイベントでの授乳用テントや救護用テントに備える、真夏の災害への備えなんていう使い方ができる。

そんな風にあちこちに涼風を持ち運びたい人にとって、間違いなく「EcoFlow Wave ポータブルクーラー」は最適解だ。

【問】EcoFlow

取材・文/大森弘恵

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