『プロギング』って知ってる?ヘルシーとエコを組み合わせた新感覚スポーツ
「プロギング」を知っていますか?
なんだかIT用語やゲームタイトルのような響きですが、実はスウェーデンから生まれた新感覚スポーツのことです。
今回は、SDGsへの関心が高まっている今、世界で注目を集めている『プロギング』の魅力について解説します!
プロギングとは?
プロギング(Plogging)とは、スウェーデン語の「plocka upp」(ピックアップ/拾う)と「jogging」(ジョギング/走る)を組み合わせた造語で、要は「ジョギング×ゴミ拾い」という意味。
ランニングコースのゴミを拾いながら走ることで、ヘルシー(健康)とエコ(環境保護)の両方にアプローチできるという一石二鳥なエコスポーツです。ゴミを拾うときにするしゃがむ(腰を落とす)動作がスクワットにもなり、ジョギング+αのトレーニング効果も期待できるのだとか!
プロギングのはじまり
プロギングの発祥は2016年、スウェーデン在住のあるアスリートがはじめたのがきっかけといわれています。プロギングをしている人々は「プロガー(プロッガー)」と呼ばれ、スウェーデンから瞬く間に世界へ広まり、100か国以上で行われる注目の新スポーツになりました。
その後、日本でもじわじわと認知が進み、2019年には公式協会である「プロギングジャパン」が設立。現在は日本全国各地でプロギングイベントが開催されるなど、盛り上がりを見せています。
プロギングのやり方
新感覚のSDGsフィットネスとして注目されているプロギング。やり方はとてもシンプルで、思い立った日からはじめられるのも人気の理由です。
【用意する物】
- ゴミ袋
- 軍手やビニール手袋
服装は普段のジョギング用の服装で問題ありませんが、ゴミで汚れてしまう可能性も考慮しましょう。
【やり方】
- ランニングコースを走る
- ゴミを発見したら拾ってゴミ袋へ入れる→走るの繰り返し
- 帰宅後はゴミを分別して地域指定の方法で処理する
可能であればトングではなく手を使ってしっかり腰を落として拾う方がフィットネス効果が高いです。できるだけ立ち止まらないように、ササッと拾って走り出しながらゴミ袋へ入れるとスマートです。
ただし、腰が痛い日はトングを使う、疲れたらジョギングではなくウォーキングにするなど、無理せず臨機応変に楽しみましょう。
プロギングのコツ
せっかくプロギングをはじめるのなら、一時のマイブームではなく日課として続けていきたいもの。そこで、プロギングを楽しく続けるためのコツや工夫をまとめたので参考にしてみてください。
①その日に拾うゴミの量や種類を決めてみる
個人のプロガーにありがちなのが、「ランニングコースにゴミがありすぎて全然ジョギングにならない」という声。確かに数歩走るととゴミが落ちている状態だと、ピックアップばかりで普通のゴミ拾いになってしまいがちです(もちろん「普通のゴミ拾い」だって素晴らしい行為ですが!)
スムーズにプロギングをするなら「その日に拾うゴミ」を決めておくのがポイントです。つい目についたゴミ全てを拾いたくなりますが「ペットボトルだけ」や「ビニール1袋分だけ」などその日に拾う種類や量を限定しておけば、ジョギングもはかどるでしょう。
②プロギングイベントやプロギング団体に参加してみる
いきなり1人でやるのは恥ずかしいという人や、レジャー感覚ではじめてみたい人におすすめしたいのが、プロギングイベントです。
プロギングジャパンのサイトでは各地域別に公式イベントを紹介しています。小さなお子様連れの方やシニアの方が安全に参加できるイベントもたくさんあるので興味がある人は覗いてみましょう。
■プロギングジャパン公式サイト:https://plogging.jp/
また、なかにはプロギングとキャンプを絡めたイベントや、ゴール後に乾杯ができるグルメコラボイベントなどもあり、人気を集めています。
インスタグラムやツイッターでイベントを告知されている団体さんも多いので、「#プロギング」「#プロギングイベント」などで検索してみてください。実際にチームでプロギングを楽しんでいる様子を見ることもできるので、雰囲気を掴むことができますよ。
③負担になるほど無理してやらない!
プロギングを楽しむ1番のコツは、「自分の負担になるほど無理してやらない」ということ。
個人で行う場合は拾ったごみを処理するところまで自己責任なので、走って帰ってきてからゴミの分別やリサイクルに出すための洗浄、ペットボトルのラベルはがしなどを行う必要があります。
「めんどくさいな」「つまらないな」と思ってしまわない程度に抑えて、無理をしないというのがプロギングの大きなポイント。「今日も拾ってやったぜ!」というテンションが保てるくらいのプロギング活動を楽しく続けてみてください。
※団体でプロギング活動をする際は行政がゴミを回収(または主催者がまとめて搬入)してくれることが多いです。
プロギングで気軽にSDGs&健康習慣を
1つの行動で、ヘルシーとエコの両方が叶うプロギング。SDGsと健康はどちらも現代の私たちと切り離せないテーマですし、この機にぜひ新しい趣味としてはじめてみてはいかがでしょうか。
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.