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ディスプレイの映像出力に使う「DisplayPort」とは?覚えておきたい特徴とバージョンによる性能の違い

2024.08.02

DisplayPortはデジタルディスプレイ装置への映像出力を目的に開発されたインターフェースの一つで、大容量のデータを一度に転送できる特徴があります。DVIの後継として開発された規格のため、比較的新しい機器に搭載されているケースが多いでしょう。DisplayPortの特徴や、バージョンによる性能の違いを紹介します。

DisplayPortとは

DisplayPortは、デスクトップPCやグラフィックボードなどを液晶モニターに接続する際に必要とされます。DisplayPortについて詳しく見ていきましょう。

デジタルインターフェースの一種

DisplayPortは映像の入出力に用いるデジタルインターフェースの一つです。PCやグラフィックボード・Blu-rayレコーダーなどと外部モニターをつなぐ場合、両者が同じ規格のコネクタを採用する必要があります。この規格にはさまざまな種類があり、DisplayPortもその一つです。

DisplayPortは、デジタル家電への搭載からパソコンにも拡大したHDMIに対抗するため、新しいデジタルインターフェースの規格として生まれました。従来型の『DVI』という規格をベースに作られており、映像だけでなく音声情報の送受信も可能です。

接続対象として高画質・高性能なモニターが想定されているため、高い解像度を実現できるという特徴があります。

モニターとPC本体を1本のケーブルで接続

DisplayPortもHDMIと同じように映像用・音声用のケーブルをそれぞれ用意する必要がなく、1本で接続できます。

ただし現在のデジタルインターフェースの主流は、いまだにHDMIです。PC側またはモニター側に、DisplayPort用のポートが付属していないケースも多々あるでしょう。ハード側にインターフェースが備わっていない場合は、変換ケーブルや変換アダプターを用意しなければなりません。

またデジタルコンテンツの中には、『HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)』などの著作権保護技術が使われているものがあります。著作権が保護されているDVDや動画コンテンツなどをモニターに出力したい場合は、用いられている著作権保護技術に対応したケーブルを選ばなければなりません。

HDMIとの主な違い

PCでつなぐコード

(出典) photo-ac.com

映像入出力用のデジタルインターフェースとして、DisplayPortとHDMIはしばしば比較されます。HDMIとDisplayPortには、どのような違いがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

「DisplayPort」と「HDMI」の違い

コネクタ形状

HDMIもDisplayPortも、コネクタはUSB Type-Aに似た形状です。ただし、HDMIが左右対称な形状なのに対し、DisplayPortは片側が欠けています。両者を見分けるのは容易なため、差し間違いなどの心配は不要でしょう。

またDisplayPortには、基本機能が同じ『Mini DisplayPort』も存在します。こちらは主にノートPCやMacに搭載されているインターフェースで、コネクタの形状はDisplayPortよりも小さめです。

Mini DisplayPortは、Intel社とApple社によって共同開発されたインターフェース『Thunderbolt』と端子形状が同じです。ThunderboltはMini DisplayPortと互換性がありますが、全ての製品が対応しているとは限りません。機器ごとにどのインターフェースに対応するのか、必ず確認しましょう。

伝送方式

HDMIには『シリアル伝送方式』が、DisplayPortには『パケット伝送方式』が採用されています。シリアル伝送方式では、データが一つずつ順番に伝送されます。HDMIにはチャンネルが四つあるため、4列をデータが順番に流れていくイメージです。

一方パケット伝送方式では、データをパケットにひとまとめにして伝送します。情報が詰まった『小包(パケット)』が、次々に送られていく様子をイメージするとよいでしょう。

両者を比較した場合、送られるデータ容量が大きいのはパケット伝送方式です。つまり、HDMIよりもDisplayPortの方が多くの情報を早く伝送できます。

リフレッシュレート、バージョンに注目

ケーブルを持つ手

(出典) photo-ac.com

DisplayPortで「高画質を楽しみたい」という場合は、リフレッシュレートやバージョンのチェックが必要です。高画質を実現するために、どのようなポイントを見るべきなのか紹介します。

リフレッシュレートとは

リフレッシュレートとは『1秒間に画面が何度更新されるか』を示した数値で、『Hz(ヘルツ)』という単位で表示されます。例えば120HzのDisplayPortが搭載されている場合、そのモニターで画面が更新される回数は、1秒につき120回ということです。

リフレッシュレートの数値が高いほど、1秒間に画面が更新される回数が多くなります。モニター上の動きが繊細かつ滑らかになり、映像のブレや表示の遅れが少なくなるでしょう。

通常のPC利用時であれば、リフレッシュレートは60Hz程度で十分です。しかしゲーム用のモニターなら、144Hzを目安としましょう。

DisplayPort1.2は4K対応

DisplayPortにはさまざまなバージョンがあり、現在の主流は1.2です。このバージョンに適合するモニターは多い上、4K画像にも対応するというメリットがあります。

4Kとは、フルハイビジョンの4倍の画面解像度を持つ映像規格です。通常のテレビよりも高精細な映像の出力が可能で、映画館並みの高画質を楽しめます。

ただし4K出力にした場合、リフレッシュレートは低下するため注意しましょう。例えば1920×1080ピクセルのフルHDでリフレッシュレートが144Hzあったとしても、4K出力にすると60Hzに下がります。

DisplayPort1.4は8K対応

DisplayPort1.4は、高画質な8K画像に対応するバージョンです。8Kは、フルハイビジョンの16倍の解像度を持ちます。最大解像度は7680×4320ピクセルで、3D映像のような奥行きを体感できるのが魅力です。

DisplayPort1.4のリフレッシュレートは、フルHDで240Hz、4Kで120Hz、8Kで60Hzとなります。近年はDisplayPort1.4を搭載するPC用のディスプレイやゲーミングモニターも増えてきました。

接続ケーブルについてバージョン1.2か1.4かで迷ったら、ひとまず1.4を購入しておくと安心です。両バージョンには下位互換性があり、1.4なら1.2にも対応できるためです。なお、バージョン1.2と1.4の外見的な違いはありません。購入の際は、パッケージの表示でバージョンを確認しましょう。

DisplayPort2.0は16K対応

DisplayPort2.0は、最も新しいバージョンです。最大解像度は1万5360×8460ピクセルで、16Kに対応します。2台のモニターに出力した場合でも8Kに対応するため、桁違いに美しい画面を楽しめるでしょう。

とはいえ16Kはまだ家庭用としては浸透しておらず、主に業務用のディスプレイ・モニターとして導入されています。家庭用の製品については、今後の市場動向を注視しましょう。

DisplayPortの活用方法

マルチモニター

(出典) photo-ac.com

DisplayPortがあれば、ハードウエア同士を接続して、より快適なデジタル環境を構築できます。主な活用方法について見ていきましょう。

性能に合ったモニター、デバイスを用意

DisplayPortを使えば、PCやBlu-rayレコーダー、PCなどをディスプレイにつないで映像やゲームを楽しめます。ただし快適な視聴環境・ゲーム環境を構築するためには、DisplayPort・デバイスの全てのスペックをそろえる必要があります。ディスプレイのスペックを生かせるよう、DisplayPortのバージョンやリフレッシュレートにこだわりましょう。

例えば、シューティングや格闘系など動きの速いゲームをストレスなく楽しみたい場合は、リフレッシュレート144Hz以上のDisplayPortがおすすめです。2K画質でよいならDisplayPort1.2でも問題ありませんが、4K画質を求める場合はDisplayPort1.4の方が安心でしょう。

ただし携帯ゲーム機の場合、リフレッシュレートは60Hz程度です。高性能なディスプレイにつなげても、ゲーム機のスペック以上の画質は期待できません。DisplayPort1.4を購入しなくても、DisplayPort1.2で十分でしょう。

マルチディスプレイの利用

PCとディスプレイのDisplayPortをつなげば、簡単にマルチディスプレイ環境を実現できます。マルチディスプレイとは、一つのPCに複数のディスプレイを接続することです。接続方法には、複数のディスプレイを一つのディスプレイとして利用できる『拡張モード』と、同じ画面を複数のディスプレイに表示させる『ミラーモード』があります。

ニーズに合わせてディスプレイを使い分けられるため、ゲーム環境や仕事環境を整えるのに最適です。「ノートPCのディスプレイが小さく、ブラウザが見にくい」「動画編集のために複数のウインドウを開いておきたい」「トレーディングでさまざまなチャートを同時に表示させておきたい」といった悩みや希望がある人にとっては、特に重宝するでしょう。

構成/編集部

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