「ウェイウェイらんど!2」はおもしろいのか
宅飲みが主流になってはや2年。最近はようやく外で謳歌できるものの正直不安は拭えない。だから結局家で飲む。我が家が一番!に落ち着くことになるのだが。
そんな今、YouTubeでバズりまくりの完売必至パーティーゲームがある。その名も「ウェイウェイらんど!2」。第1弾は2020年9月に発売されZ世代を中心に大ヒット。その第2弾が去年末に発売された。
前作はYouTubeで話題となり、フィッシャーズや東海オンエア、水溜りボンドなど人気YouTuberも動画で紹介し、凄まじい再生数を叩き出した。そんなにスゴイのなら体験してみたい!…なので購入した。
https://www.amazon.co.jp/dp/B09QKF9VHV
B5サイズぐらいのパッケージを開くと色鮮やかな小瓶が12本。
これはクライナーファイグリングというドイツ発祥のリキュール。いちじくフレーバーやココナッツテイストなど6種類の味が楽しめる。それとお酒をこぼしても破れない専用すごろくシートが入っている。
小瓶のクライナーがめっちゃカワイイ
一体どうやって遊ぶのか?ざっくりとルールを説明しよう。
【ルール】
クライナーの瓶をコマに使用し、連動したアプリでサイコロを振り、マスに書かれたお題を実行しながらゴールを目指す。
・緑マス→みんなで飲む
・ピンク→一回休み
・水色→その他のイベント
・クライナーアイコン→カードを引く
ちなみに今回の第2弾は前作の大学生活の続編で、就職し社会人になったキャラクターたちの物語。大学生活の延長でお酒を楽しみながら充実した日々を送れると思っていたものの、度重なる残業や仕事疲れでお金のためだけに働く生活を堪能できるすごろくらしい(コンセプトがなかなか重いな…)。
今回、お酒大好きな編集オビツとお酒はたしなむ程度の筆者オオタの ウェイウェイ40代コンビで遊んでみることに。
度重なる残業など当たり前と思っちゃう世代のオジサン2人が早速アプリでサイコロを振ってゲームスタート!
6マス進むと……
わかる。理不尽な上司はどこにでも居る。尽きないイラっと話しを共有後、いきなり2人でクライナーを喰らう。
甘い!酒飲みにとってはかなりの甘口らしい。だが、小瓶ですっと飲めるのが心地良い。最近ちょうど上司にイラッとしたことがあったので気分がいい。昼から飲む酒は幸福感もえげつない。タモリさんもそう言っていた。多分。
さあ、どんどん進めよう!このゲームはサイコロを振れば振るだけ楽しくなっていくはず…そう思っていたが、実はとんでもない展開が待ち構えていた。ここからは「ウェイウェイらんど!2」のとんでもない魅力を紹介していこう。
【魅力1 クライナーのアルコール度数がまあまあスゴい】
次なるマスは「通りすがりの人からゆで卵をもらったので飲む」。これには酒好きのオビツ、黙っていない。「ゆで卵なんかつまみにならねーよ!」と愚痴りつつも美味しそうにクライナーをゴクリ。
リキュールボトルは20mlの小瓶だがアルコールは度数15〜20度なので結構キツい。が、オビツは美味しそうに飲んでいる。幸せそうでなにより。
しかしこのとき我々は後悔することにまだ気付いていなかった。後に訪れるとんでもない悲劇に…
【魅力2 お題のクセが強い】
一見、楽しそうなパーティーゲームだが楽しんでいるうちに各コマに書いてあるお題の内容が結構ハードでクセが強いことに気付いてくる。
例えば、
1分間お酒を飲みまくらなければならない。最初はまだ大丈夫、お酒好きだし。でもさらにコマを進めると…
誕生日が近い人と乾杯。まあこの辺も大丈夫。だけど…
いや、飲んでばっかりかよ!飲むマス多いな!
酒を飲むだけではない。こんなお題もある。
匂いかがれるっていうイヤなやつ。
しかもむさ苦しいジジイ2人の淫らな姿は有害でしかない。
【魅力3 甘酸っぱくもやさしいお題にちょっとウルッとする】
お金のためだけに働く社会人の人生がすごろくのベースになっているため、生々しいコマが多いのだが、中にはちょっとだけキュンとできるお題もある。
最近、「好きだよ」と真剣に言ったことがあっただろうか?筆者は結婚して10年以上。家族としての絆は強くなるものの「好き」という言葉とは疎遠になっている気がする。心の根っこにはその想いがあるはずなのに…。
ほかにも、
あの娘、今なにしてるのかなぁ?たまーにネットで本名を検索しようとして止めたことあるけど、なにしてるのかなぁ?と思うことしばしば。たとえ電話をしなくても当時の思い出を酒の肴にクライナーをあおるのもイイかもしれない。
そうか!「ウェイウェイらんど!2」は単なるパーティーピーポーのゲームではなく、美味しいリキュールで新しい自分に出会えるとともに改めて過去をひも解くことで自分の成長を実感し、前向きに生きることを後押ししてくれる、そんなゲームなのかもしれない。
素晴らしいじゃないか。YouTuberで20代最強の酒飲み文化人「酒村ゆっけ、」氏が制作に携わっているだけある。単なる宅飲みでバカ騒ぎできるだけではない情緒と哀愁と希望が盛り込まれている。素晴らしいじゃないか。
確かに楽しかった。確かに盛り上がった。
だが、実際に体験した筆者だから言える唯一の苦言をここで呈したいと思う。
もうお分かりだろう。このゲームは決して40代のおじさん2人でやるようなゲームではない、これだけは断言できる。おじさん2人きりの「ウェイウェイらんど!2」は悲惨で虚しくてキモチ悪い要素しか生まれない。
だから敢えて言っておく。
これから楽しもうとしているそこの君!友達はいるか?せめて3人以上は欲しいぞ!気をつけろ!
文/太田ポーシャ