どれくらいの速度が必要?
インターネットを使っていて、どのくらいの速度を「速い」「遅い」と感じるかは使い方次第です。回線の乗り換えを検討している場合は、『自分の使い方にはどれくらいの速度が必要か』を知っておく必要があるでしょう。
インターネットの用途別に、必要な速度を紹介します。
Webサイトや動画を閲覧する場合
一般的なWebサイトの閲覧は、1~10Mbpsで対応できるといわれます。動画や画像がふんだんに盛り込まれたサイトでも、10〜30Mbpsの速度が出ればストレスを感じることはほぼありません。
動画視聴については、各サービス会社が推奨速度を提示しています。標準画質なら1.5~3Mbps以上、高画質なら15~25Mbps以上を推奨するサービス会社が多いようです。
インターネットをごく普通に楽しむ人は、下り速度30 Mbps程度を目安とすればストレスを感じないでしょう。
オンラインゲームをする場合
1人で遊ぶゲームなら、30Mbps程度の速度があれば十分です。例えば、育成系シミュレーションでは、激しい動き・複雑な動きを必要としません。速度によってストレスを感じるシーンは少ないはずです。
一方、格闘系・シューティング系・チーム対戦系のゲームは、送受信するデータの量が多くなります。回戦速度が遅いとフリーズしたり、サーバーから切断されたりすることもあるでしょう。
ストレスなくゲームを楽しむなら、100Mbpsを目安にするのがおすすめです。
なお、オンラインゲームで回線が不安定になりがちなときは、有線接続への切り替えも検討しましょう。Wi-Fi接続よりも通信が安定し、速度が出やすくなります。
Wi-Fi速度が遅くなる原因の例
最大通信速度が大きい回線を使っていても、Wi-Fiが遅くなることはあります。この場合は、回線以外に目を向けた方がよいでしょう。
Wi-Fiの速度が遅くなる原因と基本的な対策を紹介します。
ルーターの性能、設置場所
モバイルルーターを使用している場合は、電波を拾いやすいよう窓際に設置しましょう。
光回線の場合は、電磁波を発するものを避けること・なるべくデバイスに近い場所に置くことが重要です。『ルーターを家電類から離す』『中継機を利用する』といった対処法を試しましょう。
設置場所の変更と再起動でも速度が出ない場合は、ルーターの故障やスペック不足が原因かもしれません。ルーターの買い替えを行うことで、速度が出やすくなります。
ルーターを選ぶときのポイントは『ストリーム数』『最大接続数』です。ストリーム数とはアンテナ数のことで、『4×4』などと提示されます。数値が大きいほどアンテナが多く、速度が出やすいということです。
また、最大接続数が多いルーターほど、高性能のCPUが搭載されています。処理速度が下がりにくく、安定した通信を確保できるでしょう。
デバイス側の問題
スマホだけ・PCだけなど一部のデバイスでのみ速度が低下する場合は、デバイス側の不具合である可能性が大きいケースです。
『きちんとアップデートが行われているか』『メモリやストレージに余裕があるか』をチェックしてみましょう。アップデートやデバイスのクリーンアップをすることで、速度が回復する可能性があります。
PCの処理速度には、『メモリ』『CPU』『ストレージ(SSD・HDD)』が関係しています。
パソコンでのネットワーク接続を快適に行うには、CPUが『Core i3以上』、メモリが『4GB以上』、ストレージが『256GB以上』あるのが理想です。スペックに問題がある場合は、買い替えの検討をおすすめします。
回線の混雑
回線が混雑する時間帯も考慮しましょう。おおむね午後8時~午前0時の時間帯は、回線へのアクセスが増える時間帯です。プロバイダーの規制が入ることが多く、回線速度が低下しがちになります。速度低下を感じるのが夜だけなら、原因はプロバイダーかもしれません。
原因をはっきりとさせたいなら、プロバイダーを介さない通信速度も調べてみましょう。プロバイダーを介した通信速度(通常の測定結果)の方が遅いと判明したら、プロバイダーの変更を検討するのがおすすめです。
NTTのフレッツ光や光コラボレーションを使っている場合は、『Speed Test』から測定できます。
また、インターネット付きマンションは、マンション全体で同じプランに加入しています。デフォルトの加入プランが低速度だったり推奨同時接続数が少なかったりする場合は、個人が頑張っても快適な速度は望めないでしょう。
マンションの居住者は、まずマンションが加入しているプランを確認してみるのがおすすめです。
構成/編集部