「大雑把だね」と人から言われ、「どういう意味なんだろう」と戸惑った経験はありませんか?大雑把な人の特徴や、仕事で受けがちな評価を知り、自分自身を見つめ直すヒントにしましょう。大雑把な性格を改善するおすすめの方法も紹介します。
大雑把の言葉の意味
『大雑把』とは、そもそもどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。まずは、大雑把の詳しい意味と主な使われ方から確認していきましょう。
良い評価では使われないことが多い
一般的に『大雑把』とは、『細かい部分まで注意が行き届かず、雑なさま』『細部を気にしない言動や態度』を指す言葉です。
主な使われ方としては、「彼(彼女)の説明は大雑把で分かりにくい」「まずは大雑把な予算をお知らせください」などが挙げられます。
良い評価では使われないことが多い言葉ですが、一方で、『細かいことにこだわらない』という点から、おおらかな人に対して使われる場合があります。
もし人から大雑把と評価されたなら、使われたときのシチュエーションやニュアンスを含めて、受け取り方を考える必要があるでしょう。
大雑把な性格の人の特徴
『大雑把な人』と評価されたとき、まず気になるのは「どういう意味で大雑把と言われたのだろうか」という点ではないでしょうか。
大雑把な性格の人に見られる主な特徴を紹介します。
物事を俯瞰的に捉える
大雑把な性格の人は、あらゆる物事に対して俯瞰的な視点を持っています。目先のことに囚われず、先を見通しているからこそ、目の前のことに対する注意力が欠けてしまうといえるでしょう。
先へ先へと関心が向くことから、見切り発車で行動を起こし、結果的に行き詰まることも少なくありません。
堅実さや慎重さにはやや欠けますが、人とは違う柔軟な発想で、周囲に大きな影響を与えられるタイプです。
気持ちの切り替えが早い
細かいことを気にしない大雑把な人は、自分の感情にも基本的に執着しません。どんなにつらいことや悲しいことがあったとしても、長く引きずらずに割り切ることができるでしょう。
この気持ちの切り替えの早さは、大雑把な人特有の「考えても無駄なことは考えない」「悩んでも無駄なことは悩まない」というスタンスにあります。
自分にできること・できないことを冷静に見極め、できないと判断したことについては「仕方がない」と割り切るのです。
こうした切り替えは、俯瞰的な視点を持つ大雑把な人だからこそできることといえるでしょう。
正確さよりスピード重視
大雑把な人は何かにつけて「やることが雑」「手を抜いている」といった評価をされがちですが、本人に悪気は一切ありません。
というのも、大雑把な人にとって重要なのは、正確さよりもスピードだからです。
仕事であれプライベートであれ、何かに取り組むとき、大雑把な人は第一に『終わらせること』を目指します。この目的が達成されれば、過程についてはこだわらない傾向にあります。
スピードと正確さのどちらが求められるかによって、大きく評価が変わるのが大雑把な人なのです。
大雑把な人は仕事でどう評価されるのか
細かいことにこだわらず、気持ちの切り替えが早い大雑把な人は、仕事においてどのような評価をされやすいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
大事な仕事を任されにくい
一般的に、大雑把な人は「あの人には大事な仕事は任せられない」と思われる傾向にあります。
細かい部分への目配りが今ひとつで信頼性に欠ける点が、こうした評価をされる大きな原因といえるでしょう。
ミスの許されない大切な仕事であればなおのこと、「丁寧に仕上げてくれる人にお願いしたい」「フォローや修正を考えると、自分でやった方が早い」という考えから、任せてもらえない可能性が高まります。
スキルアップを目指す人にとって、あまり好ましくない状態といえるでしょう。
「ミスが多い人」と思われがち
大雑把な人は、仕事においても質よりスピードを重視するため、細かい部分での見落としが多くなりがちです。「自分自身では完璧だと思っていた仕事でミスを指摘された」という経験を、たびたびしている人も少なくありません。
実際にはミスをしたことがなかったとしても、普段の振る舞いが大雑把であれば、「ミスをしそうな人」と判断されてしまいます。
自分なりに努力をしていてもなかなか信頼につながらず、何かと理不尽な思いをすることが多いタイプです。
大雑把な性格の改善方法
「大雑把なままでいるのは嫌だ」と思ったら、何から始めるのが正解なのでしょうか。大雑把な性格を改善する、おすすめの方法を紹介します。
大雑把であることを自覚する
「大雑把な性格を直したい」と思ったら、まずは自分が大雑把であることをしっかり認める必要があります。
自分のどのような点が周囲に大雑把な印象を与えているかを把握できれば、改善点もおのずと明らかになるでしょう。
『つい先を急いでしまう』『スケジュール管理が苦手』『丁寧さに欠ける』など、自分自身のウィークポイントと改善策を整理することが、大雑把な人から脱却するためのファーストステップとなるはずです。
確認作業を細かく行う
大雑把な人に付き物の『やることが雑』『ミスが多い』『手を抜く』といったネガティブなイメージは、基本的に確認不足によって生じています。
こうしたイメージを払拭し、大雑把な人から脱却するためには、やはり何事においても確認作業を細かく行うことが大切になるでしょう。
大雑把な人の場合は、いったん「終わった」と思っても、そこで終わりにするのはNGです。「自分がOKと思ったタイミングは、ほかの人からすると不十分」と考えるくらいがちょうどよいのかもしれません。
まとめ
大雑把は、『細かい部分まで注意が行き届かない』『雑』といった意味合いで使われる言葉です。『物事を俯瞰的に見られる』『おおらか』といった長所もありますが、基本的にはネガティブなニュアンスが強い言葉といえるでしょう。
そんな大雑把な性格を改善するには、まずは自分が大雑把であることを自覚し、その上で改善点を整理したり、確認作業を念入りに行なったりすることが大切です。
できるところから努力を重ねることで、今以上に魅力的な自分へとステップアップできるでしょう。