女性が使いやすく、毎日がちょっと楽しく便利になるデジタルガジェットを、ライターの太田百合子さんが解説! 豊富な知識を自腹買いであれこれ試した経験からガチのオススメを紹介します。
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歩くことが楽しいことにつながる、スマホアプリが人気を集めています。移動をポイント化して様々な特典に交換できる『Miles』や、歩くことでピクミンを育てたり、道に花を咲かせられる位置情報ゲームの『Pikmin Bloom(ピクミン ブルーム)』は、配信開始早々大きな話題に。12月にはANAも歩くだけでマイルが貯まる新サービスを提供予定など、ステイホーム期間の運動不足への反動も相まって、この盛り上がりはまだまだ続きそうです。
これらのアプリの良いところは、複数を同時に使えるところ。歩くという1つの行為が、いろんなアプリに反映されます。アプリを入れれば入れるほど、歩けば歩くほど楽しいことが広がっていく、なかなかおいしいしくみ。寒くても外に出ようとか、エスカレーターではなく階段をなんて、モチベーションにもつながります。今回はさらに、身につけることで身体を動かすモチベーションがアップするアイテム『Fitbit』を紹介します。
フィットネストラッカーって?
『Fitbit』は世界で最も売れているフィットネストラッカーです。
フィットネストラッカーとは、歩数や運動による消費カロリー、睡眠の時間や質、心拍数の記録など健康管理に特化した端末のことをいいます。スマートウォッチと何が違うの?と思う方もいるかもしれません。実は両者の間には明確な線引きはなく、その違いは画面サイズと、スマートフォンとの連携機能の充実です。
フィットネストラッカーは活動量の記録や健康管理に重点を置いたもの、スマートウォッチは時計の形状をしたスマートフォンとの連携機能が充実したデバイスで、時計のデザインを自由に変えられるほか、アブリで機能を追加できるものもあります。
『Fitbit』は様々なデザイン、機能を持ったモデルが発売されていますが、今回はその中から最新モデルの『Fitbit Luxe』と『Fitbit Charge 5』の2つを取り上げます。
パッと見ブレスレットの『Fitbit Luxe』
まずは『Fitbit Luxe』。アクセサリー感覚で身につけられるコンパクトなトラッカーで、ジュエリーブランドGorjanaとコラボレーションしたスペシャルエディションには、ソフトゴールドステンレススチールのパーカーリンクブレスレットが付属します。トラッカーにはスポーティーなデザインのものが多いのですが、これならオン、オフを問わず、ずっと身につけられると人気。もちろん見た目だけでなく機能もしっかり充実しています。
小さいながらも見やすいカラーディスプレイは、時計のように常時点灯させることも可能。心拍数に加えて血中酸素ウェルネス(血中酸素レベル)を測れるセンサーも搭載しています。水深 50 m までの耐水仕様で、ジムなどで使いやすいシリコン製のベルトも付属しています。バッテリーは最大5日間の継続利用ができ、充電はたった2時間でOK。iPhoneでもAndroidスマートフォンでも連携して使えます。
『Fitbit Charge 5』はSuicaにも対応
もうひとつの『Fitbit Charge 5』は、『Fitbit Luxe』よりもひとまわり大きく、トラッカーというより、小ぶりなスマートウォッチといったほうがピッタリくる製品。『Fitbit』のトラッカーの中では最も先進的な機能を備えた最上位モデルです。
太陽光の下でも見やすい、大きく明るいカラーディスプレイは『Fitbit Luxe』同様、常時点灯させることも可能。心拍数、血中酸素ウェルネスのほか、こちらはGPSも搭載し、皮膚電気活動からストレスを計測できるアプリなども利用できます。
水深 50 m 耐水でバッテリーは最大7日間。Suicaにも対応していて、これひとつで決済もできます。
運動量、消費カロリー、心拍を記録
『Fitbit Luxe』と『Fitbit Charge 5』はどちらも身につけているだけで、1日の行動(歩数や歩いた距離、運動量、消費カロリー)を自動的に計測します。
たとえば走り始めるとそれを自動的に検知して、運動として記録してくれます。また内蔵されているエクササイズメニューを選択することも可能。毎日のルーティンにしてしまえば、いちいちモードを切り替えなくても、動きからエクササイズを認識して記録してくれる機能も備えています。
運動中も安静時も24時間心拍を計測。『Fitbit Charge 5』ではさらに皮下電気活動などもあわせて、ストレスをチェックしたり、専用アプリのマインドフルネスコンテンツも利用できます。
睡眠を詳しく記録
また『Fitbit』シリーズが特に優れているのが、睡眠に関する機能。毎日の睡眠の時間だけでなく、眠りの深さ(レム睡眠、ノンレム睡眠)や良い睡眠がとれたかどうかわかるスコア、睡眠時の呼吸数や睡眠時の推定皮膚温の変動を記録して、体調の変化をチェックすることもできます。さらに有料のPremium会員になれば、睡眠について他のデータと組み合わせたより詳しい分析を受け取ることも可能です。
月経の記録、予測もしてくれる
このほかスマートフォンの専用アプリには、月経周期を記録できる機能も備わっていて、周期の予測ができるだけでなく、その時々の気になる症状や気分もアイコンをタップするだけで簡単に登録できます。
こまめに記録することで、その症状や気分がどういうタイミングで起こるのかチェックできるので、「あ、このイライラはホルモンバランスが原因かも」といった気づきにもつながります。そういうときはマインドフルネスコンテンツを試すなどすれば、ある程度は自分でコントロールできるようになるかも。また妊活中の人に役立つ、排卵テストの結果を記録できる機能も用意されています。
アプリではほかにも水分摂取量や食事を記録でき、健康管理に役立てることができます。また『Fitbit』シリーズはコミュニティ機能も充実。ダイエットやハイキング、ヨガのグループに参加して近況を報告しあったり、『Fitbit』シリーズを使っている友達同士で登録して、活動量を競い合ったりすることできます。特に友達が運動を頑張っているのがわかると、お互いのモチベーションアップにつながるのでおすすめです。
三日坊主はお試しあれ!
適度な運動が身体に良いことも、睡眠が大切だということも、生理周期記録しなきゃということも、わかっていてもできないこと、続けられないことって多いものです。筆者も面倒くさがりの三日坊主を自認していますが、『Fitbit Luxe』や『Fitbit Charge 5』は身につけるだけなので、そういう人にこそおすすめしたいアイテム。自分の健康を管理できるのは、自分だけ。歩いて楽しいアプリとあわせて、この記事がそのきっかけとなればうれしいです。
取材・文/太田百合子