小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

好感度をアップさせる「手紙の結び」とは?ビジネスで使える例文も

2021.11.12

相手と良好な関係性を保つために、手紙を書くときは書き方のルールを把握しておきましょう。中でも、気遣いをしたためる『手紙の結び』は、相手に合わせた言葉を選ぶ必要があります。状況別に手紙の結びの例文を見ていきましょう。

手紙は「結びの挨拶」で終わる

(出典) pixabay.com

手紙には基本構成があり、それに沿って書くことでまとまりのある内容になります。『末文』に書く『結び』について、詳しく見ていきましょう。

手紙の基本構成と結びの役割

手紙はただ用件を書くだけではなく、挨拶や相手への気遣いを添えることがマナーです。基本構成に従って書くことで、読みやすい上に感じのいい内容になります。

手紙の基本構成は、『拝啓』『謹啓』などの『頭語(とうご)』から始め、『主文』で本題である用件や目的を伝えます。『末文』で挨拶や気遣いを表す『結び』を書き、『後付』で手紙を作成した日付と差出人、宛名を書きます。

相手に対する気遣いを表現したり、今後の発展を祈ったりと、 『結び』にはさまざまなバリエーションがあります。上手に『結び』をしたためることができれば、手紙の印象がよくなるでしょう。

相手・場面・季節に合わせて使う

『結び』をあまり長い文章にしてしまうと、最も伝えたい『主文』の内容がぼやけてしまいます。簡潔かつ印象が良くなるよう、文量も意識してください。

手紙は古くからある文化のため、さまざまな慣用表現があります。『結び』にも相手や場面、季節によって決まり文句があるため、ふさわしいものを選んで使いましょう。

ビジネスシーンで使える結びの挨拶

(出典) pexels.com

手紙の結びは、相手に対してどのような気遣いをするかで考えましょう。内容別に具体例を紹介します。

会社の繁栄や相手の活躍を願う

お祝いや挨拶の手紙を書くときの結びには、相手の繁栄を祈る言葉を添えましょう。『末筆ながら』や『末筆ではございますが』を用いると、結びの書き出しがスムーズです。

会社へ向けた言葉としては『ご繁栄』や『ご発展』、同じ意味の『ご隆盛』が使えます。人に向けた言葉には、清々しく喜ばしいという意味の『ご清祥』や、相手の健康を願う『ご健勝』がふさわしいため、覚えておきましょう。

・貴社のますますのご隆盛をお祈り申し上げます。

・貴社のより一層のご繁栄を祈念いたします。

・皆様のご清栄を心よりお祈りいたします。

関係性の維持を願う

今後も関係性を維持したい相手に出す手紙には、その旨を伝える表現がふさわしいでしょう。結びに今後も取り引きを願う言葉や、指導を乞う言葉を使うことで、相手に気持ちを伝えることができます。

ビジネス手紙の結びとしてよく使われているのは、相手からの指導や応援を乞う『ご指導ご鞭撻』です。 相手からの好意に感謝を示す『ご高誼(ごこうぎ)』や、お世話になっていることを丁寧に表した『ご高配(ごこうはい)』なども使えます。

よく見かける『ご愛顧』も結びに使えますが、注意が必要です。目をかけるという意味ですが、『ご愛顧』には経済的な意味が含まれています。自社にお金を払ってくれている取引先のみに使いましょう。

・今後ともご高誼賜りますようお願い申し上げます。

・今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

・引き続きのご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

用件を結ぶ

急ぎの連絡や挨拶の手紙の場合、用件を締めくくる内容の結びを書きます。急ぎで伝えたい主文の内容をぼやけさせないために、通常の手紙よりも簡潔に結びを書くよう心がけましょう。

用件を結ぶ場合、踏むべき手続きを省略したという意味の『略儀』が使われます。ここでの踏むべき手続きとは対面を指しており、『略儀ながら』は、お会いしてお伝えすべきですが、という意味です。『書中』という言葉もよく使われ、こちらは手紙や文書の中という意味です。

・略儀ではございますが、書中にてご挨拶申し上げます。

・取り急ぎ書中にてご連絡いたします。

・甚だ略儀ながら、まずは書中を以ってお祝いとさせていただきます。

友達や親しい人に使う結びの挨拶

(出典) pixabay.com

ビジネスシーンだけではなく、プライベートで手紙を書くときも、結びをしたためましょう。気遣いを伝えることで、好感を持たれる仕上がりになります。

相手の健康や幸福を願う

手紙を書くような間柄の友達や親しい人には、元気で過ごしていて欲しいものです。手紙の結びに気持ちを込めて、相手の健康や幸福を願う文章を添えましょう。

ビジネスシーンと同じく慣用表現もあります。しかし、親しい関係ならではの気遣いを表現したり、名前を入れたりすると、相手に寄り添う結びになって喜ばれるでしょう。

・お体を大事にお過ごしくださいませ。

・○○さんが健やかに過ごせますように。

・楽しい毎日をお祈りしています。

・○○さんが試験に受かりますように。

伝言を頼む

手紙を出す相手と家族ぐるみの付き合いをしている場合や、共通の知り合いがいる場合は、相手に伝言を頼む形で結びを書くことができます。この場合、相手にとって身近な存在で、手間がかからない程度の内容にしておきましょう。

また、相手に伝言を頼むだけではなく、自分が共通の知人から承った伝言を書くこともできます。

・ご家族様へよろしくお伝え願います。

・皆様にご伝言くださいませ。

・父からもよろしく申しております。

・〇〇さんによろしくって伝えておいてね。

・〇〇さんがまた遊ぼうって言ってたよ!

季節感溢れる結びの挨拶

(出典) pexels.com

季節を感じさせる言葉を添えることにより、結びに彩りが加わります。季節の表現を入れる場合は、『季節の挨拶+気遣う挨拶』という作りにするのが基本です。

春の結び

春に手紙を出すときは、新しい始まりを感じさせる結びをしたためましょう。『早春』や『陽春』『桜』などを使うと暖かなイメージになります。『新年度』やゴールデンウィークを指す『連休』など、春の行事を表す言葉を使用するのも美しい結びです。

・早春の折、貴社の更なるご発展をお祈り申し上げます。

・新年度を迎えられお忙しいことと存じますが、今後共ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

・桜便りも伝わる今日この頃、どうぞお元気でお過ごしくださいませ。

・連休が近づいてきましたね。○○さんにとって楽しい休暇になりますように。

夏の結び

夏は『暑熱』や『酷暑』を使い、暑さで体調を崩さないように気遣うとスマートです。『夏季休暇』や『熱帯夜』など、夏の行事や暑さを連想させる言葉を結びに使っても、季節感が出ます。

なお、8月は夏真っ盛りのイメージですが、立秋を過ぎると暦の上では秋です。手紙を書く場合は、暦の上ではもう秋であることと暑いこと、両方に触れるとよいでしょう。

・暑熱厳しき時節、何卒ご自愛ください。

・酷暑耐え難き折、体調を崩されませぬようお祈り申し上げます。

・夏季休暇の予定は立てましたか?お互い楽しく過ごしましょうね!

・立秋を過ぎたものの、熱帯夜が続きます。夏バテにはくれぐれもご注意ください。

秋の結び

秋は夏の疲れが出やすい上に朝晩が冷え、長雨が多い季節です。『秋冷』や『秋雨』を結びに盛り込むとよいでしょう。過ごしやすい季節でもあるため、『食欲の秋』や『行楽の秋』などを使い、楽しく結ぶこともできます。

・秋冷の折、何卒お身体をおいといください。

・秋雨の折、ご自愛専一にてお願い申し上げます。

・食欲の秋ですね。お互い太らないように気を付けましょう!

・行楽の秋がやってきました。有意義にお過ごしくださいませ。

冬の結び

冬は新年を意識した内容の結びを使います。年末であればよい新年を迎えられるように、年始であれば新年の挨拶をしたためましょう。

また、寒さが厳しく、風邪をひきやすい季節でもあります。『酷寒』や『厳寒』など厳しい寒さを表す言葉を使い、体調を気遣う結びにすることも可能です。

・来年もご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

・本年も変わらぬご愛顧のほど、宜しくお願い申し上げます。

・酷寒の折、風邪など召されませぬようお気をつけてお過ごしください。

・厳寒の候ではございますが、くれぐれもご自愛ください。

まとめ

手紙は『頭語』から始め、『主文』で用件や目的を伝えます。『末文』で締めくくり、『後付』で作成日と差出人、宛名を書くというのが基本構成です。

締めくくりの末文の中に、挨拶や気遣いを表す『結び』を書くことにより、印象のいい手紙になります。『結び』は手紙を書く相手や場面、季節に合わせて使い分けましょう。

ビジネスシーン向けの手紙の結びは、会社の繁栄や相手の活躍、関係性の維持を願うものと、用件を結ぶものがあります。親しい間柄の人に宛てる手紙の結びは、相手の健康や幸福を願うものと、共通の知人に伝言を頼むものです。

結びで相手に対する気遣いを表現することで、スマートに手紙をしたためることができます。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年12月16日(月) 発売

DIME最新号は、「大谷翔平研究!」。今年を象徴するDIMEトレンド大賞の発表や、Aぇ!group、こっちのけんと他豪華インタビューも満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。