勘の鋭さはビジネスでもプライベートでも生かせるため、磨きたいと思っている人もいるでしょう。そこで、この記事では勘が鋭い人の特徴や能力、勘が鋭い理由を紹介します。日々の生活で取り入れられる「勘を磨く方法」についても触れていきたいと思います。
勘が鋭いとはどんな意味?
『勘が鋭い』とは、具体的にどのような意味なのでしょうか?
直感的に物事を察する能力が優れているさま
『勘が鋭い』とは、『明確な根拠はないものの、直感的に物事を察する能力が優れているさま』のことです。
論理的な思考や知識に基づいて判断するのではなく、ひらめきで感じ取るような状態を指します。
例えば、他の誰も気付いていないのに、同僚が仕事の悩みを抱えていることに気付けるような人です。
また、その同僚と少し話しただけで、自分に話を聞いてほしいのか、そっとしておいてほしいのか察することができる人も勘が鋭いといえるでしょう。
勘が鋭い人に共通する特徴
勘が鋭い人には、どのような特徴があるのでしょうか?共通して見られる特徴を紹介します。
先入観がない
まず、さまざまな物事に対して、先入観を持たずに向き合えるという特徴があります。
例えば、有名大学を卒業して一流企業に勤めていると聞くと、「真面目なエリート」「自分とは住む世界が違う人」など、ストレオタイプの先入観を持ってしまう人は少なくありません。
しかし、勘の鋭い人は先入観に惑わされたり、周囲の意見に流されたりすることが少ないでしょう。
自分の感覚や思考で判断できるため、あれこれと考えずに人や物事と向き合えるのです。
変化に気付く
周りの人の変化によく気付くのも特徴の一つです。
他の人があまり気付かないようなささいなメイクやヘアスタイルの変化など外見的なことだけでなく、内面の変化にもよく気付く人が多いでしょう。
一見、普段と変わらないように見えても、ふとした表情やしぐさなどから「調子が良さそう」「嫌なことがあったのかもしれない」と敏感に感じ取れます。
細やかな心遣いができ、相手の望んでいることを察するのも得意なため、相手に寄り添うような細やかな対応ができる人も多いでしょう。
そのため、友人としても同僚としても居心地の良い存在で、多くの人に好かれている傾向があります。
経験豊富
人生経験が豊富で、視野が広い人が多いのも特徴です。
チャレンジ精神が旺盛で、たとえ苦手なことだとしても一つの経験として捉え、積極的に関わろうとする人が少なくありません。そのため、勘が鋭い人は、成功や失敗をした経験が人より多い傾向があります。
過去にさまざまな経験を積み上げてきている人は、そうでない人と比べて価値観や視野が広いものです。
一つの物事を見るにしても、いろいろな角度から見て判断することができるため、自然と気付くことも多くなり、それが勘の鋭さにつながっていると考えられます。
勘が鋭い人に見られる能力
では、勘が鋭い人は、どのような面で長けているのでしょうか?主な優れた能力を紹介します。
優れた洞察力がある
勘が鋭い人は、優れた洞察力があります。瞬時に物事の本質や人の本音を見抜く能力に長けているのです。
例えば、取引先との価格交渉などでは、その場の空気を壊さないように社交辞令として「検討します」と答えることが少なくありません。
しかし、勘の鋭い人は相手の言葉ではなく、ささいな表情やしぐさなどから本音を読み取ります。機転を利かせて 瞬時に代替案を提示するなど、臨機応変な対応ができることも多いでしょう。
また、口先だけの人や自分を利用しようとする人なども簡単に見抜けるため、思わぬトラブルに巻き込まれることが少ないのも特徴です。
頭の回転が速くひらめき力がある
頭の回転が速く、瞬時に結論を見いだせるひらめき力があるのも、勘の鋭い人に見られる特徴です。過去の人生経験を生かし、根拠や理屈なしに、瞬時に結論までたどり着ける能力に長けているのです。
例えば、職場で何かの決断に迫られたときやトラブルに直面したときなど、瞬時に選択すべき道や答えがひらめくことが少なくありません。
理屈ではないため、どうしてその選択をしたのかと聞かれても、きちんと説明できないこともしばしばです。
しかし、最終的に良い結果に結び付き、周囲から一目置かれることが多くあります。
集中力が高い
勘の鋭い人は、集中力が高い人が多いと考えられています。
じっくり時間をかけて論理的に結論を導き出すのと違い、限られた情報から瞬時に結論を出すには、高い集中力が必要です。
意識していないとしても、選択に迫られたときは与えられた情報や過去の経験などから得た知識を用いて、頭の中で思考を巡らせています。
素早く結論を出せるのは、思考スピードが速いことが理由の一つです。集中して考えられる能力が優れているからといえるでしょう。
なぜこんなに勘が鋭いの?
では、勘が鋭い人はどうやって鋭い勘を得たのでしょうか?普通の人との違いを見ていきましょう。
人間観察をしている
日頃から人間観察をしていることが理由の一つです。普通の人は周りの人のことをそれほど観察しておらず、誰が見ても分かるような変化にしか気付けない人が少なくありません。
しかし、勘の鋭い人は常に周囲を観察する習慣が付いているため、他の人は気付かない微妙な表情の変化や声のトーンなど、ささいな変化にいち早く気付けるのです。
また、その変化を見逃さず「どうしたのだろう?」と思いを巡らせる癖もついているため、内に秘めた感情を読み取ることも得意です。
客観的に物事を見ることができる
どのようなときでも、客観的に物事を見られるのも大きな理由です。
先入観や固定観念にとらわれてしまうと視野が狭くなり、正しく判断できないことが珍しくありません。
また、私観や感情に流されてしまうことも、視野を狭め本質を見にくくしてしまうことにつながります。
多くの人は、無意識にそういった情報に惑わされがちで、特に身近な人のことになると余計に客観的に見られなくなるものです。
しかし、勘が鋭い人はどのような状況でも客観的に物事を見られるため、正しい選択や結論を導き出せるのです。
勘を鋭くするためには
勘の鋭さはビジネスでもプライベートでも役立つため、磨きたいと思っている人もいるのではないでしょうか?
そこで、誰でも簡単に取り入れられる勘の磨き方を紹介します。
周りの人を観察する習慣を付ける
洞察力を磨くことが勘の鋭さにつながるため、日頃から周りの人を観察する習慣を付けるのがおすすめです。
意識して観察すると、普段はあまり周りの人のことを意識していないことに気付く人もいるでしょう。
分かりやすい大きな変化だけでなく、誰も気付かないような小さな変化にも目を向けるようにすることが大切なポイントです。
表情・しぐさ・声のトーン・目線・言動・出来事などを観察し、最終的にどうだったのか、どのようなことにつながったのかなど、データを蓄積していきましょう。
そうすると、「上司があのしぐさをしたときは、内心は反対意見のときだった」「前回この出来事が起きたときは、トラブルにつながったので対策が必要だ」など、勘が働くようになります。
感受性を磨く
洞察力や観察力を高めるために、感受性を磨きましょう。感受性が豊かになれば、それだけ気付けることが多くなり、情報量が増えることで勘も磨かれます。
感受性を磨く簡単な方法は、これまで触れていないものに触れ、刺激を受けることです。
例えば、映画鑑賞や読書が趣味なら、あえてこれまで苦手意識を持っていたジャンルに触れてみるのもよいでしょう。
美術作品や動物に触れることでも、五感が刺激され感受性を高められます。
時間がある人は、自然豊かな場所に出かけて壮大な景色を眺めたり、風の音や鳥の声に耳を傾けたり、非日常的なことに触れるのもおすすめです。
自分の感覚を大切にする
誰でも「ふと思った」「何となく嫌な予感がする」など、一度は感じた経験があるのではないでしょうか?
大切なのは、その直感的な感覚を大切にすることです。
「思い過ごしかな」「そんなことあるわけないよね」と否定してしまうと、いつまでも勘が磨かれません。
「ふと田舎の両親のことが気になった」「何となく同僚が元気なさそう」と感じたときは、連絡を取ったり、話しかけたりしてみましょう。理屈に関係なく感覚に従って行動してみることで、勘を鍛えることができます。
まとめ
勘が鋭い人は、経験が豊富で先入観を持たずに物事を見られ、ささいな変化にも気付けます。優れた洞察力や集中力があり、頭の回転が速くひらめき力があるのも特徴です。
普段から人間観察をして物事を客観的に見るようにすると、勘を磨けるでしょう。感受性を高め、自分の直感を信じることも大切です。
勘を磨いてビジネスやプライベートで生かしましょう。