仕事でもプライベートでも人との関わりは欠かせないため、人を見る目を養うことは良好な人間関係を築く上で大切です。人を見る目がある人の特徴や、その力を養うメリットや養う方法も具体的に紹介するので、よりよい人間関係作りに役立てましょう。
「人を見る目」の意味とは
『人を見る目』とは、どのようなことを指すのでしょうか?最初に言葉の意味を理解しましょう。
人の本質を正しく見抜く能力
人を見る目とは、人の資質や人柄を見抜く能力のことです。
具体的には、相手のことをよく知らない状態や短時間しか接していないのにもかかわらず、相手がどのような人なのか見抜ける能力になります。
相手の第一印象と実際の人柄が異なることは、日常生活でもよくあるでしょう。例えば、素っ気なく冷たい印象だった人が、実は思いやりのある優しい人ということもあります。
付き合いが深まれば自然と相手の本質が見えてきますが、人を見る目がある人は最初から相手の本質が分かるのです。
人を見る目がある人の特徴
人を見る目がある人には、どのような特徴があるのでしょうか?共通する主な特徴を紹介します。
外見で判断しない
人を見る目がある人は、外見で判断しない傾向があります。私たちは普段、ファッションやヘアスタイルなどの印象から、相手がどのような人なのか無意識に判断していることが珍しくありません。
例えば、あまりにも奇抜なファッションやヘアスタイルをしている人だと、「個性が強過ぎて近寄りがたい」といった印象を持つ人も多いでしょう。
しかし、人を見る目がある人は相手の外見に惑わされたり、決めつけたりすることがありません。
外見よりも言動や表情などから判断しているのです。
言行不一致に気付ける
人を見る目がある人は、言葉と行動が不一致であることに気付きやすいのも特徴です。
日頃から人の話にきちんと耳を傾けているため、ほかの人が気付かないようなささいな不一致にも気付ける傾向があります。
例えば、「仕事はチームワークが大切」と言っておきながら、同僚が困っているときに見て見ぬふりをしていることに気付くなど、本質を見抜けるのです。
人の言葉をうのみにせず、行動が伴っているかをきちんと見ていることで、本質を見抜く能力を高めているともいえるでしょう。
洞察力がある
細かい部分にも目を向け、限られた情報を最大限に活用する、優れた洞察力があるのも特徴の一つです。
ほかの人は気にも留めないささいなしぐさや動作、目線、会話中の間の取り方など、さまざまな情報を用いて本質を判断しています。
例えば、グループで楽しそうに会話をしているように見えても、何げない表情から「無理して合わせている」と気付けます。
また、好意的な態度で接してくる人でも、目線の動きやしぐさから、上辺だけであることも見抜けるでしょう。
知識や経験が豊富
人よりも幅広い知識を持っていたり、豊富な経験をしていたりする人が多い傾向もあります。
普段、物事を判断するときには、無意識のうちに培ってきた知識や経験を基にしていることが少なくありません。人を判断するときも同じで、知識や経験が豊富なほど、より的確に見抜けるのです。
交友関係が広い人も多く、さまざまな人と接しながら「世の中にはいろいろな考えの人がいる」という経験を積み、人を見抜く能力を身に付けたともいえるでしょう。
人を見る目を養うメリット
人を見る目を養うと、ビジネスにもプライベートにも役立つ場面が多々あります。具体的にどのような面で生かされるのか見ていきましょう。
トラブルを避けられる
相手の本質が見抜けるようになるため、トラブルを回避できるというメリットがあります。
仕事、プライベートにかかわらず、人間関係のトラブルは珍しいことではありません。相手の都合のいいように利用されたり、騙されたりすることもあるでしょう。
例えば、自分の出世のために、あなたを利用しようとする人がいたとします。言葉巧みにお金を無心してきたり、詐欺まがいな行為をしてきたりする人もいるでしょう。
人を見る目があると、うそや詐欺に素早く気付けるため、トラブルを避けられるのです。
人間関係が改善される
人の本質を見抜けるということは、ある程度、付き合う人を的確に選別できるということです。
例えば、上辺だけ取り繕っている人と付き合いたくなければ、そういう人を見抜き避けられます。ほかの人からそう思われていなくても、損得勘定で動く人と見抜ければ、なるべく関わらないように距離を置くことも可能です。
自然と自分にとって好ましい人が集まるため、信頼関係が築きやすくなるのと同時に、人間関係のトラブルも少なくなるでしょう。
仕事や恋愛で最適なパートナーを得られる
人を見抜くことに長けていると、仕事でも恋愛でも最適な人を選べるというのもメリットです。
例えば、仕事の面接では、会社にとって必要な人材か的確に判断することが重要です。日々の仕事でも、業務を任せるときに誰が適任か見極められれば、仕事がスムーズに運びます。
恋愛でも人の本質を見抜ければ、理想の相手や相性がぴったりの人を選びやすくなります。また、誠実だと思っていたのに浮気性だった、優しいと思っていたのにモラハラ体質だったといったトラブルも避けられるでしょう。
人を見る目の養い方は?
人を見る目を養うには、どうしたらよいのでしょうか?日々の生活で意識したい大切なポイントを三つ紹介するので、実践してみましょう。
先入観にとらわれない
どのような場面でも、先入観にとらわれないようにすることが大切です。
例えば、第一印象で愛想がないと感じただけで「近寄りがたい冷たい人」という先入観を持って相手を見てしまえば、それ以降の正しい判断はできなくなります。
また、職業や肩書などにも惑わされないようにしましょう。有名大学出身、大企業勤務などのステータスだけで、その人がどのような人なのか見極めることはできません。
むしろ職業や肩書にとらわれない方が、余計なことに惑わされず本質が見えやすいでしょう。
さまざまな人に会う
性別や年齢に関係なく、さまざまな人に会う機会を持つのもおすすめです。
全く職種の違う人や年齢が離れている人など、普段会話する機会の少ないタイプの人たちと積極的に交流することで、多様な意見や価値観に触れられます。
徐々に先入観や固定観念がなくなり、フラットな状態で人を見られるようになるでしょう。
多くの人と接することで、初対面の印象と実際とのギャップを知ることができ、人を見る目が養われているか、成長が分かるというメリットもあります。
言葉だけではなく行動にも注目する
言葉よりも行動にその人の本質が見えることが多いものです。
例えば、「今日中にプレゼン資料を仕上げます」と言われたら、言葉をうのみにせず、きちんと業務を終えたかを確認することが大切です。自分の言ったことに責任を持ち、きちんと守ったかどうかは、その人を判断する一つの材料になります。
また、言行不一致の人だと分かれば、上辺だけの言葉に振り回されて思わぬトラブルに巻き込まれるという事態も未然に防げるでしょう。
まとめ
人を見る目がある人は外見で人を判断せず、優れた洞察力で言行不一致に気付けるのが特徴です。
人を見る目を養うとトラブルを避けられ、良好な人間関係を築きやすくなります。仕事でもプライベートでも、適したパートナーを見つけやすくなるというメリットもあります。
人を見極める能力を高めるには、先入観にとらわれず、言葉だけでなく行動にも目を向けることが大切です。さまざまな人に会う機会を持つのもおすすめです。
人を見る目を養い、仕事やプライベートで生かしましょう。