周囲の人の意見や本心に反することを言ってしまう『あまのじゃくな性格』を直したいと思っていませんか?直すための大切なポイントとともに、あまのじゃくな人の心理や特徴も紹介します。
「あまのじゃく」とはどんな意味?
『あまのじゃく』と聞いても、よく意味が分からないという人もいるでしょう。まずは、どのような意味なのか解説します。
わざと人と反対の意見を言う人のこと
あまのじゃくな人とは『わざと人と反対の意見を言う人』のことを指します。
本心では周囲の意見に同意しているにもかかわらず、あえて逆の意見を言う『ひねくれた人』や『素直でない人』のことです。
例えば、そこにいる誰もが「面白い映画だ」と同感している状況で、わざと「面白くない」と反対の意見を述べるような人です。場の空気を白けさせてしまうため、敬遠されることもあるでしょう。
由来は古代神話の登場人物?
あまのじゃくは『天邪鬼』と表記され、その由来は諸説ありますが、古事記や日本書紀に登場する『天探女(あまのさぐめ)』というひねくれ者の女神のことを指すという説があります。
天探女は人や動物の心を読み取る能力を悪用し、わざと相手の気持ちと反することをして、からかうような態度をとっていたそうです。転じて『人の心に逆らうひねくれ者』という意味で使われるようになったと伝えられています。
また、仏像に踏みつけられている『天邪鬼』が由来とする説もあるようです。仏教においては、人間の煩悩の象徴が『天邪鬼』と考えられているようです。
あまのじゃくな人の心理と特徴
あまのじゃくな人の行動には、どのような心理が関係しているのでしょうか?特徴についても見ていきましょう。
素直な感情表現が苦手
ひねくれているわけではなく、自分の感情を素直に表現するのが苦手なことが、あまのじゃくだと思われる原因になっていることがあります。
感情を言葉や態度でストレートに表現できる人もいれば、そうでない人もいます。
感情表現が苦手な人は、ポジティブな気持ちも素直に表現できず、周囲から「うれしくなさそう」「楽しくなさそう」と勘違いされてしまうのです。
言葉が少ないために、表情が乏しくなることも関係しているといえるでしょう。
自分に関心を持ってほしい
「注目を浴びたい」「自分に関心を持ってほしい」という、目立ちたがり屋な性格が影響していることもあります。
あえて人と違う意見を述べて、『周囲とは違う自分』を見せることで、注目を集めようとしているのです。
「注目されたい」という心理には、幼少期の育った環境が関係していることがあります。
例えば、自分の意見が受け入れられず親の言いなりにならざるを得なかった場合は、周囲の関心を自分に向けたいという気持ちが強い傾向があるでしょう。
恋愛では相手を試しがち
恋愛では、自分に対する相手の気持ちを確かめる手段として、わざとあまのじゃくな反応をする人もいます。
例えば、周囲が話題のスイーツを「おいしい」と言っているときに、わざと「私はあまり好きじゃない」と言って、意中の人が自分に同調してくれるか確かめているのです。
また、「かまってほしい」という気持ちが、あまのじゃくな言動につながることも珍しくありません。
本心では全く思っていないのに「もう私たち、別れた方がいいのかな」などと言って、相手の気持ちを試すようなところもあるでしょう。
あまのじゃくな性格を直すには?
あまのじゃくな性格は、心掛け次第で改善できる可能性があります。直すための大切なポイントを紹介します。
なりたい自分とリアルな自分を理解する
あまのじゃくな言動は、無意識のうちにしてしまっている人も多いものです。まずはリアルな自分を理解することから始めてみましょう。
「うれしい気持ちを素直に表現できない」「自分に非があると認めているのになかなか謝れない」など、問題点を見つけます。その上で、なりたい自分に近づくためには、どうすべきか考えるのです。
また、ありのままの自分に自信が持てないことが、あまのじゃくな言動につながっているケースもあります。
その場合は、日常の中に小さな目標を設け、達成していくことで少しずつでも自信を持てるように努めることが大切です。
「ありがとう」「ごめんなさい」から始める
素直な気持ちを言葉に出せない人は、まずは『ありがとう』『ごめんなさい』を意識して伝えるようにしましょう。
どちらの言葉も相手への信頼や思いやりが込められており、言われて嫌な気持ちになる人はいません。よい人間関係を築くためにも大切な言葉です。
日常生活で使う場面が多く、一言で気持ちを伝えられるので、言いやすいというメリットもあります。
職場などにおいて人に何かをしてもらう機会は多いものです。ささいなことでも「ありがとう」を伝えられるように意識していきましょう。
必要以上に失敗を恐れない
「失敗したくない」「傷つきたくない」という思いが強く、自己防衛としてあまのじゃくな反応をしてしまう人も少なくありません。
そのため、必要以上に失敗することや傷つくことを恐れないように心掛けることで、改善が期待できます。
過去の経験から臆病になってしまうこともありますが、過去にとらわれ過ぎていては前に進めません。自分や周囲の人を信じて、ありのままの自分で接するように心掛けましょう。
まとめ
あまのじゃくな人は、素直な感情表現が苦手だったり、自分に関心を持ってほしいという気持ちが強かったりする人が多いようです。恋愛では相手の気持ちを試しがちという特徴もあります。
あまのじゃくな性格を直したい人は、自分をよく理解することや必要以上に失敗を恐れないように心掛けることが大切です。
まずは、意識して「ありがとう」「ごめんなさい」を伝えていくようにしてみましょう。