なぜ説明が下手だとダメな感じになってしまうのでしょうか?理由と合わせて、説明が下手になってしまう原因についても紹介します。努力次第で改善できることもあるので、説明下手から抜け出してみませんか?
「説明が下手」はどうしてダメなのか
説明が下手なのは、どのようなことがマイナスなのでしょうか?主な理由を二つ紹介します。
相手をイライラさせてしまう
説明下手な人は話がダラダラと長くなりがちで、聞いている人をイライラさせてしまうことが多いでしょう。特に職場では時間に追われて作業している人も少なくないため、より簡潔な説明が求められます。
説明下手な人の話を聞き終わっても、結局何が言いたいのか要点が伝わらないこともあります。長々と話を聞かされた揚げ句に要点が分からないとなると、不快に感じる人もいるでしょう。
『あの人に聞いても何が言いたいのか分からない』と思われ、周囲とのコミュニケーションに影響が出ることも考えられます。
仕事ができないと思われてしまう
職場で仕事ができないと思われてしまうことも、マイナス面です。職場では説明をする機会が多く、筋道を立てて論理的に話せる人は仕事ができると思われる傾向があります。
説明が下手な人は論理的に話すのが苦手なため、『仕事ができない』『要領が悪い』『コミュニケーション能力が低い』といったマイナスの印象を持たれがちです。
実際には仕事をこなす能力があったとしても、『仕事ができない人』と認識されてしまうと、重要な役割を任されなくなるなど、就業全体に悪影響を及ぼしてしまうこともあるでしょう。
説明が下手になる原因は?
どうしてうまく説明できないのでしょうか?主な原因を三つ紹介するので、改善に役立てましょう。
抽象的な言葉が多い
具体性に欠ける抽象的な言葉が多いことが、原因の一つです。例えば、簡単な例として、「もう少しでできます」という言葉です。『もう少し』は抽象的で、具体的に『いつ』のことを指すのか明確ではありません。
また、自分では『もう少し』が『1時間以内』だと思っていても、それはあくまでも主観であって、相手も同じだとは限らないでしょう。『自分の理解と相手の理解が同じ』という前提で話をしてしまうことも、うまく伝わらない理由といえます。
思いついたまま話している
うまく説明できないのは、思いついたまま話していることも原因といえます。要点が曖昧だったり、思考が整理できていなかったりする状態で話すと、話が混乱しやすいものです。
例えば、「A社から納期変更の件で連絡がありました。あ、B社も納期を早めたいそうです。それで、納期変更の件なのですが」という話ぶりです。話の流れが前後することや内容があちこちに飛びがちなことで、『結局、何が言いたいのか分からない』と思われてしまいます。
自分本位に話を展開している
相手の立場を考えず、自分本位に話を展開していることも多いでしょう。説明の目的は、要点をきちんと相手に伝えることです。
しかし、説明すること自体に意識が向いてしまうと、ダラダラ話したり、早口で聞きづらかったりして、伝えることがおろそかになっていると考えられます。
また、本人しか分からないことを相手も分かっていると思い込んで話していることもあるでしょう。例えば、『例の件ですが』や『先日のあれですが』など曖昧な指示語を使うなどです。
場合によって伝わることもありますが、何を指しているのか明確ではないため、誤解が生じるリスクもあるでしょう。
うまく説明する3つのコツ
うまく説明するには、コツがあります。具体的にどのようなコツがあるのか紹介するので、意識して取り入れてみましょう。
説明の目的を明確にする
本人が何を伝えたいのか分からない状態では、うまく説明ができません。そのため、『目的』を明確にすることが先決です。
目的をはっきりさせた上で、要点を整理していきましょう。要点を整理するのに役立つのが、学校で作文を書くときに習う『5W1H』です。
『When(いつ)』『Where(どこで)』『Who(誰が)』『What(何を)』『Why(なぜ)』『How(どのように)』に当てはめて考えると、要点を絞り込みやすいでしょう。
説明する順番を決めておく
話の流れが前後すると聞き手を混乱させてしまうため、説明する順番をあらかじめ決めておくのもおすすめです。
最初に話す内容の概要を話しましょう。『何の話か』が明確になることで、聞き手の理解力もアップします。また、相手の反応を見ることで、『何を理解しているのか・していないのか』も分かり、何に重点を置いて説明すればよいのかも把握しやすくなります。
次に経緯を話し、目的に当たる問題点や改善策などについて話しましょう。最後に、必要に応じてどうすべきかといった自分の主張を加えます。
相手の疑問を解消する
相手の疑問を解消することに重点を置くことも大切です。自分本位に話すのではなく相手の立場で考え、相手が『どのような疑問を抱くか』推測してみましょう。
疑問に対する回答も考えた上で話すと、相手にとって分かりやすい説明になります。
また、会話中はアイコンタクトを取り、意思の疎通がスムーズであるかも確認しましょう。理解度が低いと感じたときは相手のペースに合わせ、疑問を解決しながら話を進めることも大切です。
まとめ
説明が下手だと、相手をイライラさせたり、仕事ができないと思われたりする傾向があります。主な原因は、抽象的な言葉が多いことや思いつきで話していることです。自分本位な話の進め方なのも原因の一つといえるでしょう。
うまく説明するコツは、説明の目的を明確にし、話す順番を決めることです。相手の疑問を解決することを意識することも忘れないようにしましょう。