大抵の人は、人からなめられていい気分はしないはずです。なめられやすい人の特徴を見ながら、なぜ自分は人からなめられてしまうのかについて考えてみましょう。内面と行動に分けて、改善策も詳しく紹介します。
「なめられる」とはどういうこと?
『なめられる』とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?まずは意味を紹介します。
相手から侮られること
『なめられる』とは、何らかの理由で『相手から侮(あなど)られること』です。例えば、部下を指導する立場でありながらスキル不足だったり、プライベートでいつも周囲の言いなりだったりする人は、『自分よりも劣っている』と思われやすく、相手から侮られることもあるでしょう。
語源は『軽く見なす』『みくびる』という意味の『無礼し(なめし)』です。それが動詞に変わり、『なめられる』になったと考えられています。
なめらやすい人の特徴
どのような人がなめられやすいのでしょうか?主な特徴を紹介するので、当てはまっていないか確認してみましょう。
人の顔色を伺ってしまう
『みんなに好かれたい』と思いがちな人は、周囲の人にどう思われるか必要以上に気にし過ぎてしまう傾向があります。人の顔色ばかりを伺ってしまい、自信がなくびくびくしている印象を与えてしまうため、侮られてしまいやすいのです。
また、常に他人を優先してしまうようなお人好しな人も、軽く見られてしまう傾向があります。嫌なことでも、きっぱりと断れない性格に付け込まれ、面倒な仕事を押し付けられることもあるでしょう。
自己主張が苦手で声が小さくなる
自己主張が苦手な人は、どうしても声が小さくなりがちで、なめられる傾向があります。何を言っているのか分からないことや、実際は違っても弱々しく自信がないように見えてしまうことが原因として挙げられます。
自己主張が苦手な人は、自分の意見に自信が持てず、つい周囲に流されてしまうことが少なくありません。『意見がない人』のように思われてしまうことも侮られる理由でしょう。また、『何をしても逆らわない』と思われ、見下されることもあります。
周囲から意見やアドバイスを求められたときにも、うまく返答ができず、『頼りにならない』となめられてしまことも考えられます。
自信が持てずミスが多くなりがち
自分の業務に自信を持って取り組めないと、ミスが多くなりがちです。誰にでもミスはあるものですが、あまりにも多いと『仕事ができない』と思われ、侮られるのでしょう。
仕事が遅くいつも残業している、新しい仕事を覚えるのに人一倍時間がかかるなども『要領が悪い』と思われ、軽視されることも少なくありません。
ミスが多かったり、要領が悪かったりすると、周囲に迷惑が掛かることもあるため、重要な役割を任されにくくなります。その結果、それほど責任の重くない簡単な仕事や雑用ばかり任せられるようになり、さらに見下されることにつながってしまいます。
なめられないための改善策 内面編
なめられないようにするには、どうしたらよいのでしょうか?内面から改善する方法を紹介します。
周りを気にし過ぎない
まず大切なのは、周りを気にし過ぎず、自分の意見をしっかりと持つことです。今まで周囲に流されてきた人は、自分の意見を考えることが苦手かもしれません。周囲がどう思うかではなく、『自分はどう思うか』を考える癖をつけましょう。
何事にも意見を持つと同時に、意見を貫き通す強さも身に付ける必要があります。和を重視し、場の空気を読むことが大切な場面もありますが、周囲の顔色を伺い過ぎず、きちんと自己主張をしましょう。
意見をはっきりと言えることや強気な態度は、自信に満ちあふれているように映り、軽視されなくなることにもつながります。
言動に責任感を持つ
なめられやすい人は、誰に対してもいい顔をしてしまう傾向があるため、言動に責任感を持つことが大切です。八方美人だと、無責任な返事をしてしまうこともあるためです。実力や結果が伴っていないと、『返事だけは立派な人』と思われ、侮られる原因になります。
また、優し過ぎると、『何を言っても歯向かってこない』『自分の言いなりになる』と思われ、下に見られやすいこともあります。職場で部下や後輩がいる人は、責任を持って的確な指示を出すことや、必要なときには厳しく指導することも大切です。
なめられることを受け入れない
なめられることを受け入れないことを意識する必要もあります。普通は人からなめた言動をされると、怒りがこみ上げたり悲しくなったり、感情が動くものです。
しかし、慣れてしまっている人は、『いつものこと』と受け入れてしまう傾向があります。それではいつまでたっても改善しません。
自己肯定感が低い人は、『なめられても仕方ない』『どうせ私なんて』と思ってしまうことも少なくありません。他人の評価に振り回されず、自身を価値のある人間と認め、自信を育むことが大切です。
自信を持てるようになれば、自然と言葉や態度にも表れ、見下されなくなるでしょう。
なめられないための改善策 行動編
次は行動面の改善ポイントを紹介します。最初は難しいかもしれませんが、少しずつでも変わる努力をすることが大切です。
見た目に気を配る
人の印象は外見で大きく変わることもあるため、見た目に気を配るようにしましょう。威圧的なメイクや服装にするのではなく、場にふさわしいメイク・ヘアスタイル・ファッションにするという意味です。
例えば、職場にヨレヨレの服を着ていくよりも、アイロンがきちんとかかった服の方がキリッとした印象になります。職場の雰囲気にもよりますが、カジュアル過ぎない、ビジネスにふさわしい服装やメイクもよいでしょう。
はっきりと意思表示する
場の空気を読み過ぎたり、周囲の人にどう思われるか気にし過ぎたりせずに、必要なときにははっきりと意思表示することも大切です。
いつも低姿勢で、意思表示をしないおとなしい人だと思われると、侮られてしまうことが多いためです。都合のいいように使われ、それがどんどんエスカレートしてしまうこともあるでしょう。
また、意思表示ができない人は気が弱そうに映るため、毅然とした態度を心掛けることも大切です。具体的には、背筋をしっかり伸ばし姿勢をよくする習慣をつけることです。それだけでも自信に満ちた堂々とした印象に変わるでしょう。
得意分野を磨いて自信をつける
誰にでも得意分野があるのではないでしょうか?何かに長けている人は尊敬される対象になり得ます。得意分野のスキルを磨いたり知識を増やしたりすることも一目置かれる存在になりやすいでしょう。
得意分野を磨くことは、自信をつけることにもつながります。
職場で見下されている人は、仕事に関連したスキルを磨くのがおすすめです。例えば、ビジネス英語を使う環境にいるならば、英語の勉強で高スコアを取るなどもよいでしょう。
また、仕事でミスが多いことや要領が悪いことが原因であるならば、原因を突き止め改善する努力を続けることが大切です。改善することで実績ができれば自信が持てて、周囲からの評価も変わってくるでしょう。
まとめ
なめられやすい人は、過度に人の顔色を伺い、自己主張が苦手という特徴があります。職場の場合は、自信がなく仕事でのミスが多いことや要領が悪いことが原因になることも少なくありません。
改善するにはまず、なめられることを受け入れない姿勢が重要です。人の目に振り回されず、言動に責任を持ち、きちんと自己主張をすることを心掛けましょう。
外見に気を配ったり、得意分野を磨いたりするのも改善につながります。変わる努力をし、周囲から一目置かれる存在になりましょう。