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「ご足労をおかけしますが」の意味と使用シーンとは?類語表現も合わせて紹介

2021.06.23

『ご足労をおかけしますが』は、どのようなシーンで使える表現なのでしょうか?伝えたいニュアンスによって使い分けたい類似表現も紹介します。

「ご足労をおかけしますが」とはどんな意味?

ビジネスシーンでよく使われる『ご足労をおかけしますが』は、どのような意味を持っているのでしょうか?使われる場面やニュアンスも併せてチェックしましょう。

相手が来てくれる際に使う

『ご足労をおかけしますが』は、相手が自分の元に来てくれる際に使います。ビジネスシーンにおいては、取引先が自社に訪問することが決まったときに使うことが多いでしょう。

元々『足労(そくろう)』とは『足を疲れさせること』『足を働かせること』を意味しています。『足労』に尊敬の接頭語『ご』を付けて敬語表現にした言葉が『ご足労』です。

感謝と申し訳なさを伝える表現

わざわざ来てくれる相手に対して『ご足労をおかけしますが』と言うことで、感謝と申し訳なさを伝えることができます。

「忙しい中、時間を割いて来てくれてありがたい」「本来ならこちらが伺うべきところなのに申し訳ない」という気持ちが込められています。

相手への敬意を示すことができるため、取引先や社外の人に対して使う言葉としてふさわしいフレーズです。

書き言葉でも口頭でも使える

『ご足労をおかけしますが』は、口頭に限らずメールでも使えます。後には依頼やあいさつ、気遣いを続けるのが一般的です。

・ご足労をおかけしますが、明日はどうぞよろしくお願いいたします。
・ご足労をおかけしますが、どうぞお気をつけてお越しくださいませ。

『おかけしますが』という言い回しは相手が来る前に使いますが、『ご足労』は形を変えると来た後にも使えます。例文を参考に『ご足労』を使った言い回しを覚えましょう。

・本日はご足労いただき、誠にありがとうございます。
・先日はご足労をおかけいたしました。
・この度はご足労いただき、大変恐縮です。

「ご足労」の誤った使い方とは?

『ご足労』はビジネスシーンでよく使われる言葉ですが、誤った使い方をして、失礼にならないよう注意しましょう。

自分や社内の人には使わない

『ご足労』は基本的に、自分や社内の人には使いません。こちらが取引先に出向く際に『ご足労』は使わないようにしましょう。

また目上の人であっても、自社の上司に『ご足労いただき』『ご足労をおかけしますが』という表現はしません。あくまでも社外の人に対して使います。

ただし本社や支社などがあり、遠くの場所からわざわざ自分のために上司が来てくれる場合などには使うこともあります。

来社が決まる前に使うのはNG

『ご足労』はあくまでも来社が決まってから使う言葉であり、決まる前に使うのはNGです。

来社が確定していない時点で『ご足労をおかけしますが』と言ってしまうと、来てもらうことが当たり前のような印象を与えてしまいかねません。

やや上から目線になり失礼に当たる場合があるため、くれぐれも来社が決まってから使うようにしましょう。

言い換え表現もマスターしよう

同じ言葉を繰り返し使うより、バリエーションを持っていた方がスマートな印象を与えられます。『ご足労をおかけしますが』の言い換え表現もマスターしましょう。ただしそれぞれ持つニュアンスが微妙に異なります。

「お呼び立てして恐縮ですが」

こちらがお願いして来てもらう場合は、『お呼び立てして恐縮ですが』という表現がおすすめです。『ご足労をおかけしますが』よりも、相手に対して申し訳ないというニュアンスが強く込められています。

例文を参考に『お呼び立てして恐縮ですが』の使い方を覚えましょう。

・お呼び立てして大変恐縮ですが、明日はどうぞよろしくお願いいたします。
・お呼び立てして恐縮ですが、どうぞお気をつけてお越しくださいませ。
・お呼び立てして恐縮ですが、ご来社をお待ち申し上げております。

強調の働きを持つ『大変』を付けると、申し訳ないという気持ちをより強く表現できます。

「お手数をおかけしますが」

『お手数をおかけしますが』は、手間や面倒をかけて申し訳ない、という気持ちが込められます。来社してもらう場合だけに限らず、さまざまなシーンで活用できるでしょう。

・お手数をおかけしますが、明日はお待ちしております。
・お手数をおかけしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
・お手数をおかけしますが、必要事項を記載いただきますようお願いいたします。

相手に何かしらの労力を使わせてしまうお願いをする際、相手に対して配慮するニュアンスを含む言葉です。

まとめ

『ご足労をおかけしますが』は、相手が足を運んでくれる際に使う表現です。相手が時間や費用・労力を費やすことに対して『ありがとう』『申し訳ない」という気持ちを込めて使います。

『ご足労』は敬語表現のため、目上の人や取引先なら誰でも使えると思われがちです。しかし基本的に、目上の人であっても同じ会社の人には使わないと覚えておきましょう。

『お呼び立てして恐縮ですが』『お手数をおかけしますが』などの類語表現もマスターして、言葉の引き出しを増やしておくことも大切です。

 

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