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「申し訳ありませんが」の使い方とは?似た意味のクッション言葉も紹介

2021.06.30

『申し訳ありませんが』は依頼したり断ったりするとき、謝罪や感謝の気持ちを表せる表現です。より丁寧に伝えるコツや他のクッション言葉も覚え、使える表現の幅を広げましょう。「申し訳ありません」以外の謝罪フレーズも二つ紹介します。

「申し訳ありませんが」の使い方

『申し訳ありませんが』を正しく使えるよう、まずはどのようなシーンで使われるのかチェックしましょう。より丁寧な言い回しも合わせて解説します。

依頼時などの謝罪に使うクッション言葉

『申し訳ありませんが』は、言いにくいことを柔らかく伝えるクッション言葉です。主に依頼するときや断るときに役立ちます。

謝罪の意味がありますが、自分のミスや過失をわびる意図では使いません。相手に頼み事をするとき、手間をかけさせてしまうことに対して謝罪し依頼しやすくする働きをします。

・お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
・申し訳ありませんが、今週中にご提出いただけますようお願いいたします。

相手からの依頼や誘いを断るときにも使えます。「あいにく○○日は打ち合わせの予定が入っております。申し訳ありませんが、ご提示いただいた日程では対応いたしかねます」とすれば、ストレートに断るよりソフトな印象になります。

「ございません」に変えるとより丁寧に

より丁寧に表現したいときは『申し訳ございませんが』としましょう。『ありません』の丁寧語である『ございません』を使うことで、意味合いはそのまま丁寧な表現に変わります。

ただし丁寧だからと『申し訳ございませんが』を多用すると、シーンに合わない的外れな表現に感じられることもあります。例えば急ぎの電話や、お客様からご指摘を受けているときなどです。

繰り返し使っていると、逆に誠意に欠ける印象を持たれかねません。ここぞというタイミングで用いることで、丁寧さが生きる表現です。

依頼に使える他のクッション言葉

相手に頼み事をするときや何かを断るとき、『申し訳ありませんが』の他にも使えるクッション言葉があります。代表的なクッション言葉を知り、シーンに合わせて使い分けましょう。

手間への謝罪と感謝「お手数をおかけしますが」

『手数(てすう)』は実現のために必要なプロセスや、行為のためにかかる相手にとっての面倒ごとなどを指します。

『お手数をおかけしますが』には『手間をかけさせてしまい申し訳ない』という気持ちと『面倒なのに協力してくれてありがとう』という感謝の意味合いがあります。

これから仕事でサポートを頼む相手に、「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします」と謝罪と感謝を伝える使い方が代表的です。

目上の相手に使える「恐れ入りますが」

へりくだって敬意を伝えられるクッション言葉として、『恐れ入りますが』が挙げられます。至らない点や迷惑をかけることに対して、申し訳ないという意味合いを持っているフレーズです。

『ありがたくて身がちぢむ』というニュアンスもあり、立場が上の人に何かを頼むときに適しています。

・恐れ入りますが、会議の前に資料をご一読いただけますでしょうか。
・恐れ入りますが、こちらの用紙へご記入いただいてもよろしいでしょうか。

丁重に断るときに使う「せっかくですが」

相手の申し出を断るシーンには『せっかくですが』も使えます。苦労や無理をして、わざわざ、という意味を持つ『せっかく』を逆説で使い、断ることを残念に思っていると伝えられるフレーズです。

・せっかくですが、今回のお話は見送らせてください。
・せっかくのお申し出ですが、お気持ちだけいただきます。

相手の行為に対して敬意を示す意味がありますが、自分の行為に使うのはNGです。「せっかく用意したので召し上がってください」と言ってしまうと、苦労して用意したのだから、食べてくださいという意味になり失礼に当たります。

ビジネスでの謝罪に使えるフレーズ

『申し訳ありませんが』に含まれる『申し訳ない』以外にも、謝罪を表す表現は多くあります。ビジネスシーンで使える類似フレーズをチェックしましょう。

幅広く使える「お詫び申し上げます」

ミスや損害を与えてしまったことに対して謝罪する際、「お詫び申し上げます」が使えます。自分の非を認め反省する・許しを請うという意味の『詫びる』を、へりくだって表す謙譲語です。

上司や取引先に対しても使える謝罪の表現で、かしこまった場で謝るときにも使えます。『心より』『謹(つつし)んで』をプラスすると、さらに深い謝意の表現が可能です。

・こちらの不手際でご迷惑おかけしたこと、深くお詫び申し上げます。
・納品が遅れご迷惑をおかけいたしました。謹んでお詫び申し上げます。
・お渡しした資料に不備がありましたこと、お詫び申し上げます。

深い謝罪に「お詫びの言葉もございません」

より深い謝罪が必要な場面では、「お詫びの言葉もございません」という表現もできます。申し訳ない気持ちが強過ぎて言葉では表現できない、という意味合いを持つ最上級の謝罪フレーズです。

・繰り返しのミスによりご迷惑をおかけいたしましたこと、お詫びの言葉もございません。
・ご注意をいただきながらこのような結果を招いてしまい、お詫びの言葉もございません。

しかし本来ミスをして相手に迷惑をかけたときは、今後の対策などを具体的に伝えなければなりません。『言葉もございません』では、謝意を示そうとする姿勢が十分でないと感じられる場合もあります。

思わず絶句して本当に言葉が見つからないほど、重大な事態に直面したときのみ使えると思っておきましょう。

まとめ

『申し訳ありませんが』はクッション言葉の一種で、依頼するときや断るときに使えるフレーズです。頼み事により手間をかけさせてしまうことに対し、謝罪や感謝の意味を伝えられます。

同じように依頼をするときに使える言い回しとしては、『お手数をおかけしますが』『恐れ入りますが』が代表的です。依頼を断るときには『せっかくですが』が使えます。

謝罪には「お詫び申し上げます」「お詫びの言葉もございません」など、さまざまなフレーズがあります。使い方と適したシーンを理解し、使い分けましょう。

 

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