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「承知いたしました」のニュアンスは?言い換え表現も確認

2021.07.18

メール内で使う『承知いたしました』は、誰に対しても使える表現なのでしょうか?似た意味を持つ言葉もチェックし、相手に合わせて使い分ける方法も学びましょう。

メールでよく見る「承知いたしました」のニュアンスは?

『承知いたしました』メールで見る機会も多い言葉ですが、どのようなニュアンスを持っているのでしょうか?基本的な意味と利用シーンをチェックしましょう。

「理解、把握」「引き受けた」の意味

『受け継ぐ』『引き受ける』という意味の『承』と『知る』で構成される『承知』には、『内容を理解する』『引き受ける』という二つの意味があります。ビジネスシーンではどちらの意味でも利用可能です。

状況に応じて二つの意味を使い分けるとよいでしょう。例えば資料の修正を指示されたときは、引き受ける意味合いで「承知いたしました」と返答できます。

目上に対しても、書き言葉としても使える

『わかった』『把握した』の謙譲語でもある『承知しました』は、自分を下げることで相手を立てる表現です。これだけでも敬語として使えますが『する』の謙譲語『いたす』をつけて『承知いたしました』と言うことで、より丁寧な表現となります。上司や取引先・お客様など目上の人へも、問題なく使えるでしょう。

書き言葉にも使えるため、メールや文書で『了解』や『把握』の意味を伝えるときにも便利です。

・○○日への日程変更について、承知いたしました。
・ご連絡いただきありがとうございます。今週中のご対応が難しい件、承知いたしました。

「かしこまりました」との違いは?

『かしこまりました』は『承知いたしました』と似た意味合いのフレーズです。利用するシーンが似ている二つの言葉は、どのように使い分けるのが適切なのか解説します。

「かしこまりました」は引き受ける意味が強い

目上の人からの指示や依頼に返答する『かしこまりました』は、『承知いたしました』と比較して『承る』ニュアンスが強い言い回しです。何かを頼まれたときに、引き受けるという意思を表せます。

・かしこまりました。ご注文の品がそろい次第お届けいたします。
・はい、かしこまりました。担当者に確認したのち、こちらで至急対応いたします。

例文のように、具体的にどう対応するのかも付け加えるのが一般的です。メールで使う際はタイトルに依頼の内容を入れ、本文で「表題の件、かしこまりました」として使うこともできます。

堅苦しく聞こえることも

『かしこまりました』には『謹んで承る』という謙譲の意味合いがあり、使う相手によっては堅苦しく聞こえる可能性があります。『承知いたしました』と比較して敬意を強く表すニュアンスがあり、距離感のある言葉です。

親しい上司や同僚に使うと、距離を置かれている・事務的という印象を与えてしまうかもしれません。目上の人には敬意を表現できるフレーズですが、関係性によって他の表現に言い換えた方がよいでしょう。

「承知いたしました」の類似表現は多い

『承知いたしました』には似た意味のフレーズが複数あります。ニュアンスや使える相手を確認し、理解した・引き受けたと伝える言葉のバリエーションを増やしましょう。

距離が近いなら「了解いたしました」

堅苦しくないカジュアルな返答に 『了解いたしました』という表現があります。『了解した(わかった)』の丁寧語『了解しました』に、『した』の謙譲語『いたしました』を付けた敬語表現です。

責任感を伝えられる「承りました」

単に理解するだけでなく、責任を持って引き受けたことを伝えられるのが、『承りました(うけたまわりました)』です。謙譲のニュアンスを持つ『承る』に丁寧語の『ます』をプラスしており、目上の人に対して使えます。

・(お客様や取引先に対して)こちらの内容で承りました。
・(電話や来客対応などで)席を外している〇〇に代わり、私が承ります。

仕事のメールで「わかりました」は避ける

理解したという意味の『わかりました』は、正しい敬語表現です。ただし敬語の種類が丁寧語で、謙譲や尊敬の意味合いは含まれていません。そのため目上の人へ使うとき、十分な敬意を示せない言葉です。

相手との関係性によってはなれなれしい印象を与えてしまい、マイナスに受け取られる可能性があります。同僚や親しい上司であれば問題ないかもしれませんが、社内でも立場が離れている人・取引先やお客様相手には避けましょう。

目上の人に対しては、『承知いたしました』や『かしこまりました』などで言い換える方が適切です。

まとめ

『承知いたしました』は、メールでもよく使われるフレーズです。目上の人から頼みごとをされたときに、理解しました・引き受けましたという意味合いで用いられます。

他に『かしこまりました』『承りました』などの表現も、同じようなシーンで使われる言葉です。ただし似た意味の言葉でも敬意の程度やニュアンスが異なるため、相手や状況に応じた使い分けが大切です。

『了解いたしました』や『わかりました』はどちらも敬語としては正しい言い回しですが、敬意に欠けると認識されています。

 

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