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「大変失礼いたしました」はビジネスで使える?謝罪のフレーズを紹介

2021.03.18

さまざまな言い方がある謝罪の中で、『大変失礼いたしました』はビジネスシーンで使える言葉なのでしょうか?正しい意味や使い方を知り、適切に使いましょう。謝罪するときの言い回しや、謝罪されたときの返答の仕方も紹介します。

「大変失礼いたしました」の意味

『大変失礼いたしました』を謝罪の言葉として使用している人もいるかもしれません。しかし謝罪には不十分な場合もあります。基本的な意味を把握しておきましょう。

礼儀を欠いた言動をしてしまったときに使う

『大変失礼いたしました』とは、礼儀のない言動をとったときに「失礼な言葉や態度を許してほしい」とお願いする言い回しです。プライベートでもビジネスシーンでも頻繁に使われています。

上司など目上の人に対しても使える敬語です。例えば会議中やプレゼンテーション中に咳をしたときや、エレベーター内といった狭い場所でぶつかってしまったときなどに使えます。

他にも取引先の担当者やお客様の名前を間違えて記載してしまったときや、資料の部数を誤って送ってしまったときなどにも使えるフレーズです。

敬語としては正しい言葉

『失礼』に『する』の謙譲語である『いたす』をプラスした『失礼いたしました』は、敬語として正しい表現です。ただし状況によっては、謝るときの言葉としてふさわしくない点に注意しましょう。

日常的にも用いられる『失礼いたしました』は、あいさつのようなニュアンスで使われることもあり、おわびの言葉として十分とはいえません。使えるのは小さな失敗や配慮不足など、謝罪するほどではない言動に対してのみです。

重大なミスや深刻な事態には、使用を避けましょう。また『すみません』は、同僚や目下の人には問題なく使えますが、上司や取引先に対しては使えない言葉です。

ビジネスシーンでの謝罪に適切な対応は?

『大変失礼いたしました』は敬語として正しいものの、謝るときには向きません。 では仕事において謝罪しなければいけないときには、どのような対応や言葉が適切なのでしょうか?

反省と「申し訳ございません」をセットで

ビジネスシーンでは、単に謝るだけでは誠意が伝わりません。十分に反省していることを伝え、『申し訳ございません』という謝罪をセットで行います。

ミスを繰り返さないよう、今後どのように行動していくかという具体的なプランも提示するとより誠実です。

反省や謝意をはっきりと表すことはもちろん、この先どのように努力していくのか、前向きな姿勢もアピールしましょう。

謝罪メールで使える締めの言葉

謝罪をするときのメールには、本文でおわびを伝えるだけでなく、最後にも謝罪の文言を入れるのが一般的です。

締めに使われる言葉としては、『重ねておわび申し上げます』が挙げられます。『重ねて』は再びという意味の副詞ですので、『繰り返し謝ります』という意味です。

『重ねて』は利用シーンが限定されており、改まった場で使われるケースが多い言葉です。日常的に使わない言葉だからこそ、謝意を十分に表せるともいえるでしょう。

メールでは、「お問い合わせの件について対応が遅くなり、大変申し訳ございません。今回の件について資料を送付いたしますので、ご査収ください。返信が遅れましたことを、重ねておわび申し上げます」というように使います。

重大な落ち度がある場合

大きな落ち度があり相手に不利益を与えてしまった場合、基本的に『大変失礼いたしました』という言い回しはしません。

重大なミスに対しては、相応の重さがある謝罪フレーズを使いましょう。次のような表現は、深刻な事態での謝罪に適切です。

・心より謝罪いたします
・謹んでおわび申し上げます
・猛省しております
・弁解のしようもございません
・おわびの申し上げようもございません

謝罪の文言だけでなく他の言葉も普段より丁寧な文章にすると、より謝意が伝わりやすくなります。

・多大なご迷惑をおかけしてしまい、猛省しております。
・お約束していたにも関わらずこのような結果となってしまったこと、おわびの申し上げようもございません。
・このような事態を招いてしまい、弁解のしようもございません。

相手から謝罪されたときの返事

ビジネスシーンではこちらが謝罪するだけでなく、されることもあります。相手から謝られたときの適切な返事の仕方も覚えておきましょう。

「とんでもないことでございます」

目上の人から謝られたときには、『とんでもないことでございます』という言い回しが使えます。『とんでもないです』をより丁寧に表現するフレーズです。「謝ってもらうようなことではありませんよ」という気持ちを表せます。

例えば上司から「待たせてしまって申し訳ない」と言われたときは、「とんでもないことでございます。お気になさらず」と伝えられると、相手に気を遣わせないスマートなやりとりができます。

ただし、相手の謝る気持ちを否定する印象を与えてしまっては逆に失礼です。目上でも近しい関係の相手なら、「お気になさらないでください」だけで十分なケースもあるでしょう。

また『とんでもございません』は一見とても丁寧に聞こえますが、『とんでもない』自体が一つの語であり、誤った敬語なので注意が必要です。

「こちらこそ大変失礼いたしました」

謝られたときに「こちらこそ〜」と謝罪を返すのも、相手への配慮になります。謝り返すことで、相手の謝罪に対し「謝らせてしまい申し訳ない」という気持ちを表せるのです。

自分に非がなくても『こちらこそ』を使うことで、失礼のない応答になります。ビジネスシーンであれば、『こちらこそ大変失礼いたしました』を使うとよいでしょう。

例えば「この度はご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした」と謝られたら、「こちらこそ大変失礼いたしました」と返事をします。

まとめ

『大変失礼いたしました』は敬語としては正しい言い回しですが、謝罪の言葉としてはふさわしくない場合があります。礼儀を欠いた言動に対して許しを請う表現のため、わびる言葉としては足りないためです。

特に重大なミスをしたときには『おわびの申し上げようもございません』のように、目いっぱいの謝意を伝えられるフレーズが適しています。

逆に謝られる立場のときには、『とんでもないことでございます』や『こちらこそ大変失礼いたしました』を使い、気にしないでほしいという気持ちを示しましょう。

 

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